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メルセデス・ベンツの高性能車部門であるAMGは、「AMGパフォーマンス50」と名付けた戦略のもと、最近目覚ましい成長を遂げている。AMGによると、2017年の創業50周年までに、年間生産台数を現行の約2万台から3万台以上に拡大し、ラインナップを30車種以上に増やす予定だという。その上、AMG車を真の敏捷なパフォーマンスカーにさせることにこれまで以上の力を注いでいるらしい。このような同社の経営戦略の中で中核を担うのが、今回試乗した新型「CLA45 AMG」(以下CLA45)だ。

AMGといえば、"大きくて公道をロケットのごとく疾走するクルマ"というイメージが長年にわたり定着し、機敏でタイト感のあるスポーツカーの身のこなしやバランスの良さを重視するよりも、有り余るほどのパワーと日常の快適性を追求したクルマ造りをしていると世界中のクルマファンに捉えられてきた。こうしたイメージは、確実に効果をあげており、1台あたりの利益もかなりの額になっているようだ。しかし、これまでAMGは、成長中のプレミアム・ホットカー市場全体を意図的にターゲットにしてこなかった。そのため、例外はあるにせよ、AMGは本当に敏捷なクルマを造っているとは決してみなされなかったのだ。

今回、我々がCLA45を試乗して真っ先に気づいたのは、新開発の4輪駆動システム「AMG 4マチック」を搭載したシャシーがとにかく生き生きとしているということだ。AMGのモデルとしては全く新しい感覚だったが、我々は好意を持った。北米では今年の11月にデリバリーが予定されており、価格は4万7,450ドル(約465万円)からになると伝えられている(日本では7月24日に販売が開始され、デリバリーは秋頃。710万円)。高性能とはいえCLAクラスに付けられたこの価格について、不満を漏らす人がいるかもしれないが、この小さなセダンが新ジャンルを切り開いた本物のAMGであることを考えると、ちょっとしたバーゲンセールだと言えるかもしれない。




試乗したCLA45のインテリアは、美しいレザー仕上げで、前席には素晴らしいパフォーマンスシートが配され、エクステリアにはチョイ悪感を引き立てるAMG専用のエアロパーツが取り付けられている。標準では18インチ・ホイールが装着されるが、試乗車はオプションの「ドライバーズパッケージ」に用意されている19インチを履いていた。ちなみに、ドライバーズパッケージを選択すると、最高速のリミッター制御が155mph(250km/h)から167mph(270km/h)になる。試乗したCLA45は欧州仕様で、車高はノーマルのCLAよりも低く、サスペンションは硬い設定になっており、とてもシャープな仕上がりだった。状況に応じて前後のトルク配分を最大50:50まで行う4マチックと路面に張り付くようなダンロップ製「スポーツマックスRT」タイヤ(前後ともに235/35 ZR19 91Y)と組み合わさって、CLA45はタイトなカーブの間をキビキビと素早い身のこなしで走り抜けることができた。

しかしCLA45は、オプションの「AMGパフォーマンス・サスペンション」と「AMGパフォーマンス・エグゾーストシステム」を備えてこそ、ようやくドライバーの五感を刺激する。このオプションをフル装備したモデルには、フロントで20パーセント、リアで22パーセント、ノーマルよりも固められたスプリングが取り付けられる。サスペンションかエグゾーストのどちらか1つを付けようと考えるくらいなら、19インチのアロイ・ホイールにプラスして両方のオプションを選んだ方がいいだろう。これだけ揃えば、大いに運転を楽しめるはずだ。




実は今回の試乗よりも前に、筆者はAMGのエンジニアの運転によるCLA45の同乗試乗の機会に恵まれたのだが、その時、彼らは電動パワーステアリングをもっと滑らかに、そして入力に忠実にさせたいと話していた。どうやら彼らは改良に成功したようだ。というのも、試乗が行われたドイツ中北部の丘陵地帯と速度無制限区間のアウトバーンで実際にハンドルを握ってみて、筆者はその改良の具合をはっきりと感じたのだ(ちなみに、トラックでの試乗は叶わなかったが、その代わり、同じパワートレインを搭載する兄弟車「A45 AMG」の特別仕様版「エディション1」をビルスターベルグドライブリゾートで走らせることができた。できたばかりのこのトラックは、1周2.6マイル(約4.2km)でアップダウンが激しい)。また、AMG専用のフロントアクスルのチューニングとマルチリンク式リアアクスルの最適化された弾性運動学特性によって、このCLA45は我々がここ数年知っているつもりだったAMGファミリーとは思えない仕上りになっている。

CLA45は新設計の2.0リッター4気筒エンジンにより、「CLA250」よりも最高出力が147hp(ピークは6,000rpm)、最大トルクが約10kgm(2,250~5,000rpm)増えたことが、走りにいい影響を与えているようだ。最高出力355hp(日本公式HPでは360ps)と最大トルク45.9kgmを叩き出すこのスイートなフィールの「M133」型エンジンは、ボンネットを開けると目立つハネウェル製の大きなツインスクロールユニットが生み出す最大ブースト圧26.1psiの恩恵を受けている。トランスミッションの設定を切り替えるボタンは、センターコンソール上に備わり、「コントロールド エフィシェンシー(C)」、「スポーツ(S)」、「マニュアル(M)」から選べる。スポーツまたはマニュアルのどちらかのモードにすると、オプションのエグゾーストのフラップが開き、加速時や7速のデュアルクラッチ式トランスミッション「AMGスピードシフトDCT」でギアチェンジする度にニヤケ顔にさせてくれるようなエグゾーストサウンドを奏でる。




このマシンを褒めてばかりいるが、我々はAMGのエンジニアが完全には認めないだろうことに気付いてしまった。北米には導入の予定がないA45 AMGのほうが、ドライビングパフォーマンスの全てにおいてCLA45よりもわずかに上回っているのだ。CLA45も優れているのだが、トラックでA45 AMG エディション1と比較したら、その違いが際立っていたのではないかと思う。問題はA45のデリバリーが間もなく始まろうとしているのに対し、CLA45のデリバリーが開始されるのは欧州でも今年の9月からとなることだ。だから、我々のような未熟なメディア関係者がトラックでCLA45を試すことは、まだできなかったのだ。

ホットなハッチバックであるA45 AMGに比較すると、CLA45は激しくウォームアップさせた小型グランドツーリングカーのようだ。これは決して批判ではない。我々は心からCLA45を高く評価している。しかし、トランクのあるCLA45についてこの点に触れておかなければ、試乗レポートとしてはほんのちょっと正直さに欠けると感じてしまうのだ。AMGはA45とCLA45のサスペンションの設定は全く同じだと主張しているが、仕事柄、筆者の体に備わった高性能のヨーレートセンサーが、完全には同じではないと言っている。両車の重量差はわずか30kgなので、重量の違いが要因ではない。おそらく、重量配分に関係があるのではないだろうか。



タイヤのスリップや横滑りを抑制する「3ステージESP」は終始オフにしていたのだが、にも関わらず、横Gが強くかかる最もアグレッシブなドライビングを試したら「ESPカーブダイナミックアシスト」(コーナリング時に、内輪にわずかな介入ブレーキをかけるシステム)がほんのわずかに介入してきたように感じた。つまり、高速でコーナリングをしているときに、ブレーキを活用したトルクベクタリングシステムに気付いたのだ。初夏の日差しを浴びた理想的な舗装道路では、このシステムは必要なかったし、気に入らなかった。CLA45は荷重移動できちんとラインに張り付かせることができていたからだ。AMGでは、デュアルクラッチ式のスピードシフトをマニュアル・モードにして運転すると、「CLA250 Sport」とは異なり、ギアはレブリミッターで制御される。さらに、スポーツまたはマニュアル・モードにすると、シフトは「SLS AMG GT」と全く同じクイックさを見せる。まさにマニュアル車のように扱えることに加えて、レブリミットは200回転延びて6,700rpmまでになる。しかし、いまだにシフトダウンは受け入れられないことが度々ある。一番イライラさせられるのは、カーブに進入しながらシフトダウンする必要があるときだ。2速は短すぎて使い物にならないが、ターボチャージャーで高められたトルクが素早く助けてくれる。

リア寄りのトルク配分をする4マチックとうまくタッグを組ませることで、CLA45のブラックシリーズ化を望んではいるが、間違いなく筆者はこのCLA45 AMGのファンになっている。シャシーから受けた衝撃だけでも、AMGからこれまで我々が感じたものとはいい意味で異なる。遅かれ早かれ、BMWのMモデルあるいはポルシェとさえも同じ次元でAMGのラインナップをためらいなく語るようになるだろう。いくつかの点においては、AMGは既にそれらの仲間入りを果たしていると言っていいのかもしれないが、何十年にもわたって深く刻み込まれた古い認識を打ち砕くには時間がかかるものだ。しかし、CLA45はより優れた、そしてより敏捷なAMGに向けて幸先の良いスタートになったと言えるだろう。

【基本情報】
エンジン:2.0リッター直列4気筒ターボ
パワー:最高出力355hp(360ps)/最大トルク45.9kgm
トランスミッション:7速DCT
0-60mph:4.5秒〔推定〕(日本公式HPでは0-100km/h 4.6秒)
最高速度:155mph(250km/h)
駆動方式:4輪駆動
車体重量:1,585kg
座席数:2+3
荷室容量:470ℓ
燃費:市街地 21mpg(約8.9km/ℓ)、高速道路 31mpg(約13.2km/ℓ)〔推定〕
ベース価格:4万7,450ドル(約465万円)(日本販売価格710万円)
試乗車価格:5万1,000ドル(約499万円)〔推定〕

By Matt Davis
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
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