【試乗記】「シャシーがCクラスのままなのはなぜ?」 メルセデス「Eクラス」 クーペ
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世界で累計1,200万台以上の販売台数を誇るメルセデス・ベンツの主力モデル「Eクラス」。ドイツをはじめとするヨーロッパなどではEクラスセダンのタクシーが数多く走っており、メルセデス・ベンツと聞けば、Eクラスを思い浮かべる方も多いだろう。しかし、忘れていけないのは、Eクラスはその知名度だけでなく、すばらしい走りをみせてくれるクルマでもあるということだ。

大掛かりな変更を受けたEクラス(型式はW212のまま)は、昨年12月半ばにセダンとワゴンが発表され、続いて今年1月にクーペとカブリオレが発表された。我々が今回試乗したのは333psを発揮する新型モデル「E400 クーペ」。同モデルは北米市場に2014年の夏ごろに登場予定で、2015年には4.6リッターV8エンジンを搭載する「E550 クーペ」は廃止され、このE400 クーペがEクラスのトップモデルとなる。推定価格は56,000ドル(約565万円)で、年内に発売予定の「E350 クーペ」は51,500ドル(約520万円)となっている。




クーペといえば、最近BMWが主力モデル「3シリーズ」をベースとする2ドアの新型クーペ「4シリーズ」クーペを発表した。クーペモデルを独立させることで、コストをかけずにラインアップの拡大を図ったわけだ。一方、メルセデス・ベンツは2009年に多額の資金を投入してEクラスのセダンとワゴンをフルモデルチェンジさせた後、「Cクラス」のセダンをベースにしたCLKクーペの後継モデルを開発し、車格がワンランク上のEクラス クーペとして発売した。今回のマイナーチェンジでは、先日テストしたセダンとワゴンはかなり意味深い変更が施されていたが、クーペとカブリオレは2009年に登場した時とあまり変わったようには思えなかった。そもそも我々はこの製品戦略に疑念を抱いており、その点に関しては今回のアップデートでも変わらない。我々がEクラスと呼ばれるクルマを買うとき、期待するのはそれがEクラスのシャシーを持つことであり、より設計が古いCクラスのシャシーなんかではない。

しかしながら、これは少々口うるさく言い過ぎかも知れない。新しいEクラスクーペとカブリオレは充分に立派なクルマであり、これまでCクラスベースのEクラス クーペに乗ってきた顧客の気持ちを傷付けることはないのだから。筆者にとってラッキーだったのは、試乗したE400クーペがAMGスポーツパッケージを装着していたことだ。このような「ライフスタイルカー」を欲しがる人には、うってつけの仕様だ。さらに、試乗車はオプションの19インチのAMG7ツインスポークに、前235/35 ZR19、後255/30 ZR19サイズのコンチネンタル製「ContiSportContact3(コンチ・スポーツコンタクト3)」タイヤを履いている。北米のEクラス クーペにはこれまで19インチ・ホイールやAMGスポーツパッケージのオプションはなかったが、トップ・グレードとなるこのE400では用意される可能もある。ちなみに本国ドイツで発売されるEクラス クーペは9種類のエンジンと11種類のアルミホールが用意されており、19インチのアルミホイールは3種類もある。




E400 クーペに搭載されたV6ツインターボエンジンは、最高出力333ps/5,500rpmと最大トルク48.9kgm/1,400~4,000rpmを発揮する。車両重量は新型E400 セダンより約60kg軽く、全長で176mm、ホイールベースは114mmほど短く、幅は68mm狭くて車高は77mm低い。電子制御7速オートマティックトランスミッション「7G-TRONIC PLUS」を装備し、センターコンソールにあるスイッチで「E(エコ)」、「S(スポーツ)」、「M(マニュアル)」と3つの走行モードを選ぶことが可能だ。この切り替えによってスロットルレスポンスも変わり、AMGスポーツエグゾーストシステムもフラップが開閉することでサウンドが変化する。

試乗コースとなったドイツのハンブルクとデンマーク近郊の田園地方を結ぶルートは、AMGスポーツパッケージを装着したE400 クーペの性能を十分堪能するには物足りなかったが、それでも高められた敏捷性を時折感じることができた。標準装備のセレクティブダンピングシステムを搭載したアジリティコントロールサスペンションだけでもすばらしいが、オプションでスポーツサスペンションを装備すればさらにスポーティな走りをみせてくれるはずだ。ステリングホイールはナッパレザーを巻いたAMGデザインの3本スポーク。電動パワーステアリングとステアリングギア比を舵角に応じて変化させる「ダイレクトステアリング」も装備し、CLKクラスよりもわずかにコンパクトになったEクラスクーペは、全般的にしっかりとしたハンドリングを備えている。また、マルチコントロールシートバック(前席のみ。背もたれを細かく調整できる)がしっかりと体をホールドしてくれ、快適な乗り心地だった。




北米市場でこのE400 クーペのライバルとなるのは、ほぼ同じボディサイズの日産「インフィニティ G37 クーペ」ともう少し小さくなるがアウディ「S5」だろう。インフィニティ G37 クーペは標準モデル、4WDモデル、6速MTのスポーツモデルと3つのモデルがあり、価格は4万ドル(約400万円)前後とお手頃な値段となっている。しかし、乗り心地や高級感でいえば、E400 クーペに軍配があがるだろう。S5は値段がE400 クーペよりもおよそ6000ドル安く、フルタイム4WDシステム「クワトロ」と6速MTが標準装備となる。パワフルで安価なS5に対してE400 クーペは苦戦を強いられるかもしれない。だが、メルセデス・ベンツは年内にEクラスの新型クーペ「E350」、4WD「E350 4Matic」、「E550」を、2014年半ばに「E400」と4WDの「E400 4Matic」を続々と市場に投入しラインアップを強化する予定なので、チャンスは十分にあると言えるだろう。

ドイツ北部での500kmを超えるルートを走り終え、このAMGスポーツパッケージを装備したE400 クーペは非常に使い勝手の良いクルマだと感じた。エンジンの種類が豊富なのも魅力だが、このE400 のV6ツインターボは現行のE550のV8エンジンよりも燃費性能に優れているうえに、0-100km/hは5.2秒とE550より0.4秒遅いだけ。Cd値(空気抵抗値)は0.25とエアロダイナミクス性にも優れ、ドイツのアウトバーンを走った時は飛ばし過ぎて250km/h出てしまい、リミッターを何度か作動させてしまった。いきなりカーブに出くわしたときでも、ブレーキペダルを踏めば瞬時にAMGスポーツパッケージで強化されたフロントブレーキディスクが高い制動力を発揮した。



古いCクラスのシャシーを使っているという疑念は残るが、今回の試乗を終えて、この小型のEクラス クーペはセダンと同じくらいすばらしいドライブフィーリングを提供してくれるクルマだということが実感できた。大胆にリデザインされたLEDヘッドランプやリアフェンダーの丸みは、筆者の好みではないが、これは人それぞれだろう。E400 クーペは我々が知っているEクラスのタクシーよりもはるかに進化したクルマだということだけは断言できる。

エンジン:3.0リッターV型6気筒ツインターボ
パワー:最高出力333ps/最大トルク48.9kgm
トランスミッション:7速AT
0-60mph:5.2秒
最高速:155mph(約250km/h)〔リミッター作動〕
駆動方式:後輪駆動
車体重量:1,725kg
座席数:2+3
燃費:市街地20mpg(約8.5km/ℓ)、高速道路30mpg(約12.8km/ℓ)〔推定〕
メーカー希望小売価格:56,000ドル(約565万円)から〔推定〕
試乗モデル価格:63,500ドル(約642万円)〔推定〕

By Matt Davis
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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