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「M6クーペ」、「M6カブリオレ」に続き、BMWのM6のラインナップに第3のバリエーション「M6グランクーペ」が加わった。ベースとなる「6シリーズ グランクーペ」は、約1年前に販売が開始されて以来、大きな議論の的になっている。BMWによると、同車の魅力はノーマルな「5シリーズ」や「6シリーズ」よりも個性的で、「7シリーズ」が持つ居住性とラグジュアリー感を大いに味わえることだそうだ。ホイールベースは5シリーズと、全幅は6シリーズと同じで、全長はノーマル・ホイールベースの7シリーズに近い。2012年5月の「640iグランクーペ」の試乗記(英語)でお伝えした通り、6シリーズ グランクーペの米国での価格は、7シリーズとほぼ同等で、グレード毎のエンジンも同じだ。そのため、このセダン(クーペ?)は、かなりターゲットが絞られた顧客のために造られたクルマとなっている。それもあって筆者は、6シリーズ グランクーペが主要なマーケットでどれ程売れているのか(まだ正確な情報が入ってきていない)にかなり興味を持っている。ただし、ドイツのカーメーカーはモデル別の販売台数を発表しない傾向にあり、グランクーペも6シリーズ全体での販売数に含まれるかもしれない。

6シリーズ グランクーペの登場から、ある意味、当然の流れとして"Mバージョン"が導入され、今回我々は、新型M6グランクーペを試乗する機会に恵まれた。米国での販売価格は113,000ドル(約1,073万円)(日本販売価格は1,730万円)で、高級なM6クーペよりも4,650ドル(約44万円)高い。ライバルになるとみられる新型アウディ「RS7スポーツバック」と最近アップデートされたメルセデス・ベンツ「CLS63 AMG」(米国ではさらにハイパフォーマンスな"S"付きが導入されるだろう)は、どちらもM6グランクーペと同レベルの価格になると思われる。




まずは、エクステリアから見ていこう。BMWの中型から大型モデルに当てはまることが多いが、Mモデルの数々のエアロパーツは、ノーマルな5シリーズや6シリーズのラインナップにさらに魅力を加えている。M6グランクーペも全体としては同じことが言えるのだが、このフロントのデザインだけは好きになれなかった。M6グランクーペ専用の「キドニー・グリル」は、フロントエプロンのアグレッシブなエアインテークと共に妙に格好悪く見える。それに、新型6シリーズで採用された切れ長のヘッドライトユニットは、デザイン面で我々に訴えかけるものがなかった。

その他のエクステリアは完璧だし、標準装備される20インチ、5本ダブルスポークの「433M」ホイールには惚れ惚れする。しかしそれ以上に魅力的で機能的なパーツは、軽量なカーボンファイバー強化樹脂(CFRP)製のリア・ディフューザーとルーフだ。CFRP製ルーフは、2008年に「E92」型「M3クーペ」で見て以来で、ノーマル車のサンルーフを装着したメタルトップと比較して約50ポンド(約23kg)軽いという。いつの時代のクルマであっても、ルーフの軽量化は、車両の重心を低くするのに間違いなく効果的だ。




BMWのデザイナーが4,430ポンド(約2,009kg)の超高級スポーツセダンを造り出すために、素晴らしいパーツを取り付けようと大変な努力をしたことに賛辞を贈りたい(失礼、セダンじゃなくて"クーペ"だっけ)。しかし実際のところ、M6グランクーペはBMWのマーケティング部門が采配を振り、申し分のないアウトバーンの覇者になるように造られている。ドイツ・ミュンヘンで行われた今回の試乗会は、少なくとも筆者にとってはそう感じられるものだった。筆者は半日間M6グランクーペを十分に検証し、そう確信した。ちなみに残りの半日は、モデルとしての寿命が"中年期"に入ったロードスター「Z4」の試乗が用意されていた。マイナーチェンジをしたとはいえ、だいぶ前に発売されたZ4は、筆者を魅了させたM6グランクーペと比較した場合、試乗レポートをお届けする価値はほとんどないと判断した。

Z4の試乗というなんとも不思議なオマケが、M6グランクーペのファースト・インプレッションに影響を与えてほしくない。M6グランクーペはそれだけで十分に素晴らしい作品だし、BMWのオーナーズクラブに喜びと輝きをもたらすであろうクルマだからだ。ドライブトレインは「M5」と「M6」から流用されているので、予想通りサプライズはほとんどなかったが、我々は他のMモデルのエンジンをとても気に入っているだけに、M6グランクーペも好印象だった。2トンを超す高級車がアウトバーンで軽快に走る様は、感動ものだ。ツインスクロール方式のターボチャージャーで過給されるエンジンが、最高出力553hp(日本公式HPでは560ps)、最大トルク69.3kgmを発揮し、Mモデル専用の7速デュアルクラッチ式ATを介して俊敏な走りを実現させるのだ。0-60mphは4.1秒(日本公式HPでは0-100km/h 4.2秒)と発表されているが、BMWはスペックを控えめに公表する傾向にあるので、"遅くても"といったところだろう。最高速の305km/hに向けてアクセルを踏み込んで行くと(もちろん、試乗車には時速250kmで作動するリミッターを解除できる「Mドライバーズ・パッケージ」が装着されている)、ドミノがパタパタと倒れるようにデジタルの速度表示がどんどん高速であることを示していき、非日常の世界に連れて行ってくれる。



M6グランクーペはMのフラグシップモデルだと認めよう(価格がM6カブリオレに劣るだけだ)。ただし、 M6グランクーペが、筆者が本当に求めていたモデルならばだ。M6グランクーペが登場したことで、残念だが、恐らくM7の誕生は絶望的になるだろう。「アルピナB7」というまったく凄いモデルはあるが、なぜBMW自身がそれに替わるM7を発売してこなかったのか、筆者は未だに理解できない。現時点でアルピナだけが販売している7シリーズ・ベースのこの高性能モデルは、奇妙で形だけのマーケティング戦略から生まれたクルマで、それ以外の何者でもないというように感じる。そして今、最も大きなサイズのMモデルとしてM6グランクーペが登場したわけだが、それはこれからも変わりそうもない。

そしてこの大きなMはモンスターと呼ぶに相応しい。我々は結局、アウトバーンで最高速の305km/hに達することなく、試乗会に設定されたカーブの多い丘陵地帯での短いドライブへと移った。おそらく試乗会そのものに若干の不満があったのだと思うが、我々はM6グランクーペを幾分イライラしながら運転していた。しかし、我々がどんなに荒っぽく運転しても、M6グランクーペは開発過程でそれ以上にもっと荒々しい運転を経験してきたことにすぐに気づかされた。可変ダンパーの「Mスポーツ・サスペンション」に、「アクティブMディファレンシャル」を組み合わせたコードネーム「F06」の大きなシャシーは、我々に底力を見せようとしていた。少し走っただけで、M6グランクーペは、外見やプロポーションが暗示するよりもずっと優れていると我々に証明しようとしているように感じたのだ。確かにM6グランクーペはどの場面でも見事な走りをした。前後重量配分が前52.3:後47.7とBMWのスタンダードよりフロント・ヘビーいうことで時折アンダーステアが顔を出すこともあったが、 このような時は慎重にスロットルを操作すれば、リアを滑らせて本来あるべきポジションへ車体を戻せることが多い。身に付けると危険な癖になりかねないが、適切な道で行えば効果がある。




嬉しいことに、BMWはM6グランクーペでもステアリングを油圧式のままにしておいてくれた。アシストしすぎの場面があったにせよ、筆者が求める精度をかなり実現していた。また、トラクションやステアリング、シフトマッピング、サスペンションなどのダイナミック機能を個別に制御するアナログボタンが、センターコンソールのMギアシフト周りにあり、アクセスしやすいことも評価できる。これらの機能を全てインフォテイメントシステムに組み込みたがっている人が多いが、実際にボタンを押せる方が良いし、我々の右脳と左脳が直感的に理解できる。また、3モードの「M DCT ドライブロジック」と呼ばれるデュアルクラッチ式ATのシフトプログラムは、依然としてこのクラスの高性能車にとって好ましい設定がなされているものの1つだ。制御機能をドライバーの好みに合わせて設定し、ステアリングホイール上の「Mドライブ」ボタンに記憶させておけば、必要なときにこれを押すだけで呼び出すことができる。ちなみに、Mドライブボタンは2つあり、2種類の設定が可能だ。

足回りには20インチのランフラットタイヤ、ミシュラン製「パイロット スーパー スポーツ」が標準装備され、フロントが265/35 ZR20 99Y、リアが295/30 ZR20 101Yとなっている。想像できると思うが、6シリーズ グランクーペが履いているミシュラン「プライマシーHP」のランフラットタイヤと比べて明らかに改良されている。気を良くしてサスペンションの設定を試してみたところ、遥かに良くなったランフラットタイヤを履いているおかげで、M6グランクーペはスムーズで快適な乗り心地を容易に提供してくれた。また、スピードを出してカーブを攻め込んだ時にも、姿勢を保つことができる。この注目すべきミシュランタイヤは、これまでに生み出された中で最も満足できるランフラットタイヤかもしれない。路面にしっかりと食い付くこのタイヤは、試乗車に装着されていた9,000ドル(約85万円)強のオプションであるカーボンセラミック・ブレーキディスクとの組み合わせで、ブレーキング時にも完璧な働きをした。



貴重な半日が終わる頃には、我々はすっかりM6グランクーペ全体に好意的になっていた。大きなM6グランクーペは他のスポーツセダンに引けを取っていない。RS7やAMGとの対決は見物になるだろう。この特殊な4ドアクーペに懐疑的な部分はあるが、我々はM6グランクーペの成功を祈っている。ただし、我々庶民はこのモンスターのターゲットではない。"リッチでレース好きな男性"を対象にしたクルマ、それがM6グランクーペであり、少ないだろうが目標台数は売れるだろう。

【基本情報】
エンジン:4.4リッターV型8気筒ツインターボ
パワー:最高出力553hp(560ps)/最大トルク69.3kgm
トランスミッション:7速DCT
0-60mph:4.1秒(推定)
最高速:155mph(250km/h)/189mph(305km/h)
駆動方式:後輪駆動
車体重量:4,430ポンド(約2,009kg)
座席数:2+2
荷室容量:460ℓ
燃費:市街地 14mpg(約6.0km/ℓ)、高速道路 20mpg(約8.5km/ℓ)
ベース価格:113,000ドル(約1,073万円)(日本販売価格1,730万円)
試乗車価格:140,000ドル(約1,330万円)(推定)

By Matt Davis
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
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