ポルシェ、2014年にWECとル・マン24時間レースに参戦する新型LMP1マシンを公開!
ポルシェは、2014年シーズンから世界耐久選手権(WEC)およびル・マン24時間レースに投入する新型LMP1レーシングカーの初テストを6月12日に行ったと発表。その画像を公開した。

LMP1とは、ル・マン24時間レースを含む現在のWECにおけるトップ・カテゴリー。LMP=ル・マン・プロトタイプの名前が示すとおり、一般に販売されている市販スポーツカーをベースにしているのではなく、将来的に市販車へ発展させる技術開発のため(という名目)に少数が製造されるレーシングカーだ。2000年以降11回もル・マンで優勝しているアウディ(下の画像:左)が近年の最強コンストラクターといえるが、WEC開催初年度の2012年にはトヨタ(下の画像:右)も参戦。日本で開催された富士6時間レースを含め、シリーズ3勝を挙げている。現在ではこの2大メーカーのワークス対決となっている。



そこに来年から耐久レースの王者、ポルシェが加わることになる。ル・マン24時間レースで歴代最多の優勝回数を誇るポルシェは、最近ではLMP1より下位クラスのLMP2用マシンとして「RSスパイダー」(下の画像:右)をプライベーター・チーム向けに開発・提供こそしているが、ル・マンのトップ・カテゴリーからは1998年に16回目となる総合優勝を記録したのを最後に遠ざかっている。この時は市販モデル「911」をベースにした(とする)「LM-GT1」クラスのマシン「911GT1」(下の画像:左)による参戦だったから、いわゆるプロトタイプ・レースカーを開発してワークス・チーム体制で臨むのは1980年代の名車「962C」以来となる。



今回、初めてヴァイザッハのテストコースに登場したポルシェのLMP1マシンは、今のところ正式名称やエンジンのシリンダー数およびレイアウトなどのスペックについて一切未公表。ガソリン・エンジンを搭載するとのことなので、規定により排気量は自然吸気であれば3.4リッター、過給式なら2.0リッター以下であるはずだ。そしてアウディやトヨタ同様、何らかのハイブリッド技術が採用されているものと見られる。

ボディにはまるで市販前のテスト車両のようにカモフラージュが施されているが、左右4灯ずつの大型ヘッドライトが特徴。これは間もなく発売されるポルシェの市販スーパーカー「918スパイダー」と共通するランプ・レイアウトであり、また、かつての「962」や「956」のヘッドライトを二階建てにしたようにも見える。ライバルの2車よりクラシックな趣が感じられると思ってしまうのは、その歴史と伝統ゆえのことだろうか。実戦ではどのようなカラーリングが施されるのか(マルティニ? ガルフ?)、非常に楽しみだ。



この日、ステアリングを握ったティモ・ベルンハルト選手は次のように語っている。「私は、すべてが白紙の状態からこのニューモデルの開発に関わってきました。今日、この生まれたてのLMP1カーを最初に走らせることができ、とても誇りに思っています。そして、すでにこの車両からは素晴らしい感触を得ることができました。これからの数週間、そして数ヶ月、友人であり同僚でもあるロマン・デュマと共にこの車両をテストしていくのが楽しみです」
今後、世界各国のサーキットで行われる開発テストは、ベルンハルト選手とデュマ選手という2人のポルシェ・ワークス・ドライバーが大部分を担当することになるそうだ。

また、LMP1プロジェクトのディレクターであるフリッツ・エンツィンガー氏は、「スケジュール通りに計画は進んでいます。私達が新たに編成したチームは、このきわめて複雑な車両を一刻も早くサーキットに送り出すため、最大限に集中して作業に取り組みました。その結果、さらなるテストおよび開発に充てる数週間を稼ぐことができました。2014年から、レギュレーションは効率に最重点を置いたものになります。これにより、エンジニア達の闘いはさらに興味深くなるのと同時に、私達にとっても、まったく新たな挑戦となります」と語っている。彼らにとって、すでに長いレースは始まっているのだ。

ポルシェAGの研究開発担当役員であるヴォルフガング・ハッツ氏による、「新型LMP1カーの開発中、私達は公道仕様の生産車と同じ課題に直面しました。私達の目標は、パフォーマンスに妥協することなく最高の効率を達成することです」という言葉からも、耐久レースを戦う上で極めて重要な燃費やハイブリッド・システムが、開発における大きな鍵となっていることが窺える。

ポルシェAGの取締役社長であるマティアス・ミューラー氏によれば、「エンジニア達は、今日ヴァイザッハのコースで初めてテストされた新型LMP1カーを何もないところから設計するだけでなく、レギュレーションの枠内で数多くの新たなテクノロジーを応用することができました。これは将来的に、公道仕様車両のお客様のメリットになります。このように、ポルシェの1台1台に、レーシングカーのテクノロジーが息づいているのです」とのことだ。ポルシェ・ファンには嬉しい話だろう。




2007年のアメリカ・ル・マン・シリーズでは、RSスパイダーが格上のLMP1クラスから出場している「アウディ R10」さえ打ち負かしてシリーズ・チャンピオンを獲得したこともある。そんなポルシェが「ワークス」の名を掲げて本気になったというのだから、期待しないわけにはいかない。一方、トヨタは1994年と1998年にあと一歩というところで総合優勝を逃し、両年ともポルシェが優勝記録を更新している。果たして2014年には、アウディがアメリカで受けた屈辱を返すか。それともトヨタが長年の雪辱を果たすのか。あるいはポルシェがいきなり強さを発揮するのだろうか。三大ワークスによる対決が今から楽しみだ。


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