ホンダ、新型「NSX」生産のために
ホンダのアメリカにおける生産子会社であるホンダ・オブ・アメリカ・マニュファクチャリング・インコーポレーテッドは14日、新型「NSX」を生産するための工場となる「パフォーマンス・マニュファクチャリング・センター」をオハイオ州に新設すると発表した。

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2012年のデトロイト・オートショーでコンセプトカーとして初めて発表された新型NSXは、軽量なボディにミドシップ・マウントされた直噴VTEC V型6気筒エンジンと、デュアル・クラッチ式トランスミッションに内蔵したモーターの組み合わせが後輪を駆動するとともに、左右の前輪にそれぞれ独立して内蔵されたモーターが走行状況に合わせて駆動力を発揮するという、電動式4輪駆動のハイブリッド・スーパー・スポーツカー。アメリカの研究開発施設「ホンダR&Dアメリカズ」が主に開発を担当し、市販化の際には生産もアメリカで行われることがすでに発表されていた


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1970年代後半、日本の自動車メーカーによるアメリカとの貿易摩擦が深刻化しため、オハイオ州に建設した工場でまずは2輪車から現地生産を始めたホンダは、1982年に日本の自動車メーカーとして初めてアメリカで乗用車の生産を開始。1988年にはそこで製造された「アコードクーペ」を左ハンドルのまま日本に"逆輸入"し、販売開始したことで話題を呼んだ。2012年1-12月の4輪車生産台数実績は国内が102万9,313台であるのに対し、アメリカでは121万9,326台。現在世界で最もホンダ車が生産されている国は、アメリカ合衆国なのである。



これはホンダの「需要のあるところで生産する」という考えに基づくものとのことだが、2015年に量産が開始になるという新型NSXも、ホンダはアメリカで最も需要があると考えているらしい。オハイオ州メアリズビルの4輪車工場に隣接する場所に、「従業員が持つ職人の技と新たなアプローチを取り入れる生産技術を調和させた」という「パフォーマンス・マニュファクチャリング・センター」と名付けた新工場を、約7,000万ドル(現在の為替レートでは約71億円)投資して設立し、新型NSXはそこで生産するということが今回発表された。

新型NSXの生産が行われるのは世界中でこの工場だけであり、日本を含むその他の国ではアメリカから輸入し、販売することになる。生産に携わる従業員は既存のオハイオ工場から約100名が選抜され、「新型NSXを高いクラフトマンシップで生産する為の工程のトレーニング」を受けるそうだ。



ホンダのスーパースポーツ、NSXの初代モデルは1990年に発売。このときも、特殊なアルミ製フルモノコック・ボディを手作業中心による製造工程によって少量生産するため、栃木県塩谷郡高根沢町に専用工場が作られた。この工場では他にも初代「インサイト」や「S2000」が生産されていたが、2004年に閉鎖。現在ではホンダの研究開発部門である本田技術研究所の施設となっている。



アメリカにおける工場拡張の際には、常に国内産業の空洞化を懸念していたホンダだが、イギリスで生産されると言われている次期型「シビック Type R」の件も含め、どうやらスポーツ・モデルに関しては残念ながら「国内の空洞化」は避けられそうもない状況。あとは2014年に発売が予定されている軽自動車のオープン・スポーツ、「ビート」の後継車が、小さくてもその "空洞" を、少しでも埋める存在になってくれることを祈りたい。

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