ルノーが、F1の技術を応用した小型EV「トゥイジー ルノー・スポール F1」コンセプトカーを発表!
ルノーは、超小型電気自動車「トゥイジー」にF1のテクノロジーを注入した「トゥイジー ルノー・スポール F1」コンセプトカーを発表。街乗り用EVにF1で使用されているKERS(運動エネルギー回生システム)をそのまま搭載し、スリック・タイヤとカーボンファイバー製エアロパーツで武装した、この非常に小さなF1直系の電気自動車は、最高出力がノーマルのトゥイジーに比べると5.7倍、ルノー・スポール製ホット・モデル「メガーヌRS」と同タイムの0-100km/h加速を実現したという。

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ルノーが2012年にヨーロッパ各国で発売した「トゥイジー」は、13kW(17.6ps)の電気モーターと7kWhのリチウムイオン・バッテリーを搭載する2人乗りの小型電気自動車(下の画像:右)。日本でも日産が「ニュー・モビリティ・コンセプト」という名前で導入し、横浜市において実証実験を行っているので、ご覧になったことがある方も多いだろう(下の画像:左)。我が国では国土交通省が認定する「超小型モビリティ」として「徒歩・自転車・公共交通の隙間を補完し、交通の機能分担を適正化」(国土交通省発行「超小型モビリティの導入促進参考資料」より)するものとして期待が掛けられているが、開発元のルノーでは一歩進んでさらに新たな可能性を検討しているらしい。すなわち、単なる "簡便なアシ" ではなく、"楽しい乗り物" としての性格を(強烈に)ブーストしようという企てだ。



そこで今回、ルノーのF1担当部門「ルノー・スポール F1」チームと、競技車両や少数生産車を手掛ける「ルノー・スポール・テクノロジー」は、共同でこの「トゥイジー ルノー・スポール F1」を開発。標準モデルのトゥイジーでは前125/80R13、後145/80R13という軽自動車並みサイズだったタイヤに替えて「フォーミュラ・ルノー 2.0」用のレーシング・スリックを履き、ボディにはカーボンファイバー製の前後ウイングとサイドポッド、そしてフォーミュラカー用の小さなサイド・ミラーやリア・ディフューザーを装備。フルバケット・シートが収まるコクピットには、F1のオンボード・カメラで見られるような、スイッチ類と液晶ディスプレイが組み込まれたステアリング・ホイールが装着されている。だがこのトゥイジー は単なるF1風の "コスプレ" を施しただけのドレスアップ車ではもちろんない。最大の特徴は後部座席を取り払ってそのスペースに搭載された「KERS」にある。




現代のF1レース中継をご覧になっている方にはお馴染みのKERSとは、減速時に発生する運動エネルギーを電気エネルギーに変換して回収、バッテリーなどに蓄えておき、必要に応じてこの電力を放出することで搭載されているモーターを回し、エンジンを後押しさせて一時的なパワー・アシストを得るというシステム。"環境に優しい加速装置" として最近では市販モデルのスーパーカーなどにもこの技術が盛んに応用されている

ルノー・スポールの技術者たちはこのF1のために開発したKERSを、 "そっくりそのまま" 小さなトゥイジーに搭載してしまった。F1のレギュレーションで定められているKERSの最高出力60kWが、ほぼそのままノーマル・トゥイジーのパワーに上乗せされ、バッテリーがフルに充電されている状態から14秒間という限定ではあるが、合計72kW(約98ps)の最高出力を発揮することが出来るという。このシステムの合計重量はバッテリー込みで僅か30kg(何せF1の実戦用だから非常に軽量なのだ)。パワー・ウェイト・レシオは1馬力当たり5.8kgとなり、0-100km/hは「メガーヌ ルノー・スポール」と同じ、ということは6.0秒で加速。最高速度もノーマルの「トゥイジー 80」が85km/hであるのに対し、110km/hまで引き上げられている。同等の加速性能でも、車重1,430kgのハッチバック車であるメガーヌと、564kgでドアもない全長たった2.6mのトゥイジーでは、体感的にかなりの差があるに違いない(乗ってみたい...)。



ドライバーは、このKERSをステアリング・ホイールに搭載された数々のスイッチ類でコントロールする。ダイヤル式のロータリー・スイッチによって10kWから60kWまで6通りにプリセットされたパワー・ブーストを選択し、2つのパドルを同時に引けばバッテリーに蓄えられていた電気によって2個目の、そして強力なモーターが作動。そのときには車体後部のディフューザーに埋め込まれているF1用レイン・ライトを流用したランプが点灯し、KERSが機能中であることを示すという。液晶モニタにはバッテリー(通常の走行用とKERSの双方)の充電レベルやKERSを冷却するクーリング・システムの水温などがリアルタイムで表示され、さらにルノー・スポール製の市販モデルで採用されている「RSモニタ」の機能も搭載されているので、0-50km/h、0-100km/h、0-50m、0-100mの加速タイムを知ることが出来る。



もともとトゥイジーに搭載されている駆動用モーターは、最大回転数がノーマルの7,500rpmから1万rpmに引き上げられ、3万6,000rpmまで回るKERSのモーターと同期させるための減速ギアにはF1用V8エンジンのドライブ・ギアが使われている。また、KERSのバッテリーが高温になることを抑えるため、ルノー・スポール・テクノロジーが専用の水冷システムを開発。シャシーにも改造とファイン・チューニングを施したという。決して洒落や酔狂で作ってみただけのクルマではないという証拠に、ルノーではこのトゥイジー ルノー・スポール F1について11ページに及ぶ解説資料を用意している。モーターショーに出展されるコンセプトカーの多くが、僅か数行の夢を語るだけの説明文が付与されるに過ぎないことを思えば、ルノーのこのクルマに掛ける本気さが分かるというものだろう。



この、F1技術を応用したモンスター・トゥイジーを開発することになった経緯だが、別にモーターショーで展示するためにルノー本社から要請があったからというわけではないらしい。話の発端は2012年のF1スペインGPの最中にルノーF1のモーターホーム内で、F1用KERSのプロジェクト・リーダーを務めるローラン・ドゥバイヨル氏が、自身も開発に携わったトゥイジーについて熱っぽく語っている際に、「F1用のKERSをトゥイジーに積めないかな?」というほとんどジョークとして発した言葉だとか。これにルノー・スポールF1のエンジニアが乗り気になり、さらにトゥイジーのサスペンションを設計したルノー・スポール・テクノロジーやルノー・デザインの技術者・デザイナーたちを巻き込んで、昨年秋頃から「限られた予算内で技術的な実現の可能性について」真剣に議論を開始。12月にはルノー本社の上級経営幹部にプレゼンテーションを行って見事承認を得られたため、実際の製作に取り掛かったそうだ。



この魅力的なトゥイジー ルノー・スポール F1はワンオフで製作されたコンセプトカーなので、このまま市販化するという計画は残念ながら(そして当然のことながら)ない。だが、ルノー・スポールというこれまでレースやラリーで数々の戦績を残して来たモータースポーツの実戦部隊が、今後トゥイジーのようなEVまでチューニングを手掛けていくようになることは、このコンセプトカーの反響次第では充分に有り得る。そろそろ航続可能距離や充電時間だけでなく、パフォーマンスを本気で語るようなチューンドEVの登場に期待したいところだ。


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