【試乗記】「フェラーリやランボより魅力的!」 ペラーナ「Z-One」に乗る (ビデオ付)
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外観の好き嫌いはさておき、ペラーナ「Z-One(ジー・ワン)」が多くの人を振り向かせるパワーを持っている車であることは確かだ。

私がこのメタリックなワインカラーのクーペを試乗したのは、米オレンジ郡のとある大通り。いち早く流行のものがお目見えするこの通りで、奇抜なものを目にすることなど日常茶飯事だが、この2シーター・カーを誰もがぽかんと口を開けて眺めている。 Z-Oneのエグゾーストは、携帯電話を耳に当てて運転しているドライバーに話を中断させざるを得ないほど大きな音だが、注目を集めるのはこの音だけではない。規格はずれに長いノーズ、強烈にワイドなボディ、切れ上がったリアを見れば、Z-Oneがただの車ではないことが誰の目にも分かるからだ。

運転を始めて1時間もたたないうちに、10人以上の見知らぬ人たちから声をかけられた。信号で叫ぶ人もいたし、歩道の縁石の上から手を振ってくれた人も少なくない。高校生がぎゅうぎゅう詰めに乗った車が追いかけてきて、駐車場で取り囲まれたこともある。ペラーナZ-Oneの人を引きつける力には、まったくもって驚いてしまった。



私が初めてZ-Oneを見たのは3年前、2009年のジュネーブ・モーターショーでのことだ。限定のスポーツカーで、「車好きのコレクションのど真ん中に置かれるために生まれた理想の車」というふれこみだった。このキャッチコピーをもう少し分かりやすく解説すると、Z-Oneはイタリアのミラノを拠点とする有名なカロッツェリア「ザガード」と、南アフリカのコーチビルダー「ペラーナ・パフォーマンスグループ」とのコラボレーションで生まれたクーペということだ。

この説明は間違っていないのだが、あまり心を揺さぶるものではない。車好きにとって一番聞きたいのは、「Z-Oneは複合素材を使用したボディ・パネルと、手作業で組み立てられたチューブ・フレームの中に、非常にパワフルなシボレーのエンジンが搭載されたスポーツカーだ」という言葉だ。つまり、Z-Oneは心底かっこよく、なおかつ速い車なのだ。

私は先日、レプリカやコンセプトカーなどを販売する南カリフォルニアのヒルバンク・モーター・コーポレーションの本社を訪れ、真新しいショールームに置かれている深いワインレッドのZ-Oneにしばし見入ってしまった。それはカスタマイズされており、すでに売却済みだったが、「ペラーナ」のブランド名が付いた最後のモデルだったのだ。今後製造される Z-Oneは基本的には同じ造りだが、ACカーズ社が製作し、「AC 378 GTザガード」のバッジが付くことになる(ブランドを変更して発売されることになったため)。名前はさておき、この魅惑の車は今から数時間は私のものになる。私はほほをゆるめながら車の回りを何度も歩きまり、それからたくさんの質問を始めた。

そこでわかったのは、Z-Oneは派手なボディ・ワーク以上のものをもっているということだ。

ビニール・エステルの混合ボディ・パネルの下には、量産車には珍しいがレース・カーではよく用いられるシャーシ工法のチューブ・スチールの立体骨組が隠れている。この頑丈なフレームが、それぞれのコーナーにボルト留めされた不等長Aアーム、アイバッハ製スプリング、ビルシュタイン製ダンパーを安定させるプラットフォームとなるのだ。そして厚みのあるアンチロールバーを前後に備え、サスペンションを構成している。



ブレーキは、フロントが2ピストン式のスライディング・キャリパー(12.8インチの鉄製1ピース・ベンチレーテッドローター)で、リアは1ピストン式(同12インチ)の真空倍力装置付き。ABSはない。ホイールはペラーザ/ザガートのカスタムメイドで、フロントが19インチ、リアが20インチ。245/40ZR19と305/35ZR20のミシュラン製のタイヤを履いている。

エンジンは、シボレー・コルベット「C6」譲りのV8をフロント・ミッドに設置。128,000ドル(約1200万円)の標準仕様では、最高出力430hp(約436ps)、最大トルク58.6kgm(424 pound-feet of torque)の6.2リッターLS3型が搭載されている。街を走るには最適なエンジンだが、今回の試乗車のオーナーはそれに満足せず、145,000ドル(約1360万円)の特別仕様のモデルを選択。こちらには米国のコーチビルダー「トンプソン・オートモーティブグループ」が手がけたハンド・ビルドのLS7型が搭載されている。

標準仕様のシボレー・パフォーマンスのエンジンとは違い、トンプソンのものはオール・アルミ製。オイルジェット付きカスタム・ピストンにキャリーズ製ドラゴンスレイヤーのストロークを上げたクランクシャフト、オリバー製の鍛造Iビーム・コネクティングロッド、ダイヤモンドレーシング製のスカートがテフロン加工された鍛造アルミ製ピストン、COMPカムズ製油圧ローラー式カムシャフト、フェレア製の頑丈なステンレス製中空エキゾースト・バルブ、PACレーシング製デュアルコイル・バルブスプリングとリテーナー、トレンド・パフォーマンス製プッシュロッド、そして、シボレー・パフォーマンス製6ボルトLSX-LS7シリンダー・ヘッドを採用している(ドライブトレインの構成とセットアップは、オレンジ郡にあるV'sオートモーティブのメカニック、ブラドが手がけている)。見ての通り、アップグレードされているものはとてつもなく多い。
既存の7リッターLS7型が最高出力505 hp (512ps)、最大トルク65.0kgm(470 pound-feet of torque)であるのに対し、ストローク・アップとチューニングが加えられたこのエンジンは排気量が7.2リッターとなり、700hp(710ps)、83.0kgm(600 pound-feet of torque)のパフォーマンスを発揮する(しかも、街中で普通に市販されているガソリンで!)。このパワーを制御しつつ後輪に伝えるのは、ZFのリミテッド・スリップ・デフと昔ながらの6速マニュアル・ギアボックスだ。

車両重量が約1361kgであるZ-Oneのパワー・ウエイト・レシオは、もはや犯罪的と言ってもいいだろう。メーカーの発表によると、上手くタイヤをグリップさせて、きれいにスタートを決められれば、0-60mphは4秒以下(1速で55mph=約88.5km/hに達する)、100mph(約161km/h)に10秒以下で達すると言う。

話をオレンジ郡に戻そう。私はZ-Oneのドアを開けて居心地のいいキャビンに身を沈めた。インテリアにはエクステリアのような奇抜さはない。その形状は、現代の最新スーパーカーが採用している人間工学に基づいた斬新なデザインと比べれば、正直言って時代遅れだ。それでも、レカロに似たバケット・スポーツ・シートは、しっかりとドライバーと同乗者を包み込んでくれる。その間を分けるのは高さのあるセンター・コンソールで、レザーのパッドが付いたアーム・レストが付いている。



この運転席に座れるのは本当に幸せな人間だ。3本スポークのステアリング・ホイールの背後には、昔ながらのアナログの丸い計器類が並んでいる(タコメーターはセンターに配置)。ステアリングにはボタンやクラクションが見当たらないが、その両脇にあるスイッチも驚くほど少ない。センター・コンソールにはエアコンとインフォテインメント/ナビゲーション・システムが組み込まれている。シフトレバー、ウィンドウとミラーのスイッチは水平面の上に、その右側にはマニュアルのパーキング・ブレーキレバーがある。フィット感や仕上がりは目を見張るものがあり、レザーやインテリアのクオリティはとても高い。

フロント・ミッドのエンジンは、前後重量配分50対50の理想的なバランスを実現するものの、トランスミッション回りのトンネルによって、ドライバーは両足を不自然に左へずらさなければならないのは残念だ。だが、この1点を除けば、キャビンはむしろ使いやすいと感じた。

最もひきつけられる点は、エンジンをスタートさせた瞬間だろう。ボタンを押し、7.2リッターのV8エンジンを点火すると、およそドラッグレース以外では聞いたことがない凄まじいまでの音が響き渡る。ざらざらとして、ハスキーなサウンドだ。マフラーから小さな炎が吹き出す。これはもう完璧だ。
足を左にねじ曲げた姿勢でも、クラッチとギアの扱いは易しく、低速での操作も何の問題なかった。ノーズを数センチ引き上げる油圧リフト・システムが搭載されているため、凹凸のある道でも平気だ。だが、そうした"あご先"を守る装置が作動するにしても、このボディのデザイン(車高の低さ)では、ノーズを頻繁に道路にぶつけることは覚悟しておいたほうがいいだろう。

Z-Oneの走りを説明するのは、いささか難しい。これほど狼狽させ、挑戦的で、高揚させるクルマは量産車にはないからだ。私はトラと一緒に檻の中に閉じ込められた経験はないが、Z-Oneの運転はそれに近いものがある。そう思うポイントを3つ挙げてみよう。

まずは、絶えず夢中にさせるものがあるということ。どのギアに入れていても、アクセルを半分踏むと、Z-Oneのマフラーがジャングルを一掃するようなおたけびをあげる。このクルマの本当の目的はリア・タイヤのトレッドのゴムを剥ぎ取ることなのではないだろうか。1速か2速に入っていると、本当に息をつく間もない。スロットルを何度も踏み込んでは、テールが危険なほど右に左に揺れるのを堪える。こんな風に走ると、サディスティックな快感を覚える。もっとも、ママご自慢のファミリーカーでいっぱいのオレンジ郡の公道で、こんな放蕩に耽ることはあまり褒められたことではないが...。



次に、車に乗っている間は一瞬たりともリラックスできないこと。足裏から響いてくるV8エンジンの絶え間ない振動と大きな音はもちろんだが、真正面を除けば、本当に視界が狭い。Z-Oneを運転するときは、周囲の状況を十分確認したうえでアグレッシブな運転をするといい(高校で運転マナーを教えてくれた先生、ごめんなさい)。車線を変更するときは、空きを見つけてもいきなりアクセルを全開にせず、ほんの少しだけ踏むのがコツだった。

そしてもう一つ、コントロールし続けるのが大変だということ。アクセルは驚くほど正確でレスポンスが良く、ブレーキはレース・カー並みにしっかりと力強い。しかし、ステアリングは少しばかり切れが良すぎる。いったん直線に入ってしまえば安定感は申し分ないのだが、大通りから路地に入るのは難しい。ほんの少し切っただけで、ノーズがその方向に強引に突っ込んでいくような感じがするのだ。この手のクルマではステアリングのラックかアライメントのどちらを調整してやればよいのか分からないが(単に私がZ-Oneに不慣れということかもしれないが)、理由はどうであれ、運転をしている間中、常に緊張感を強いられた。


もちろん、Z-Oneはトラのようにドライバーを食べてしまうことはなく、レース用にチューニングされた700 horsepower(約710ps)ものパワーを持つV8エンジンの軽量スポーツカーを運転するのは、エンドルフィンがあふれ出てくるような幸せな体験だ。一言で表すのなら「ウキウキ」といったところ。だがそこには常にこの車に対する敬意と関心を払うことが要求される。しかし、それだからこそZ-Oneを運転することは楽しく、魅力にあふれているのだ。

Z-Oneは素晴らしい週末のおもちゃであり、サーキットに持ち込めば挑み甲斐のある相手であり、光輝くショー・カーだが、ポルシェランボルギーニ、あるいはフェラーリといったメーカーの車とは全く違う。世界中の顧客に対応するため、多くのルールに従うことを余儀なくされたこれらのメーカーとは違い、ペラーナは車の基本を第一に考えながらも、もっと自由にデザインした。尻を拭ってくれる余計な電子制御デバイスや、歯を折らずに守ってくれるエアバッグは付いていない。開発の目標は、車がもつ最大限の力を引出し、挑戦し続けるドライバーのための車を作り出すことだったからだ。

街を走るクルマの多くが、つまらない馴染みやすさや親しみやすさが大事な要素となっている現代において、大きく口を開けたフロント・エンドや彫りの深いサイド、すそ広がりのリアのクォーターパネルは、精神的な励みになる(ちなみにこのデザインを手掛けたのは、ザガートのチーフデザイナーである原田則彦氏)。ペラーナZ-Oneが1台を走っている姿を見るだけで、まるで力強い、にぎやかなパレードを見ているような気分になる。オレンジ郡の公道を走っていると、みんなが目を留めてしまうのも、なんら不思議なことではなかったのだ。

【基本情報】
エンジン:7.2リッターV8
パワー:700hp(約710ps) / 600 LB-FT(83.0kgm)
トランスミッション:6速マニュアル
0-60mph:3.9秒(推定値)
最高速度:190mph(約306キロ)(推定値)
ドライブトレイン:後輪駆動
車両重量:3,000 LBS(約1361キロ)(推定値)
座席数:2
メーカー希望小売価格:145,000ドル...(約1360万円)(今回試乗した特別仕様車)

By Michael Harley
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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