【東京オートサロン2013】1957年型「ポルシェ 356 スピードスター」をEVでレプリカ!
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東京オートサロン2013」の会場で見付けた美しい「ポルシェ 356A スピードスター」のレプリカ。造りが良さそうなのでお話を聞いてみたところ、なんとアメリカで製作されている電気自動車だという。今年1月から日本でも納車が始まり、最高速度は180km/hを超えるそうだ。
>>気になるポルシェのレプリカ

1940年代末に "ポルシェ" の名前を冠する最初のモデルとして誕生した「356」といえば、「コブラ」と並んで昔から数多くのレプリカが造られてきた車種の1つ。その多くはフォルクスワーゲンの大衆車「ビートル」からシャシーやコンポーネントを流用してFRP製ボディを被せるという構造を採るが、完成度はメーカーによってピンからキリまで、雲泥の差がある。本物をよく知る人でなければ区別が付かないほど造り込まれた "リアル志向" なモデルから、まるで大きな石鹸箱のように見えてしまう "気分だけ" のクルマまで、実に様々だ。




今回、東京オートサロン2013の会場に展示されていたベージュの356レプリカは、曲面ガラスが採用された低いフロント・ウインドスクリーンを持つ1957年型「356A スピードスター」を再現したモデル。美しいボディやペイントの仕上げからインテリアの雰囲気まで、クオリティはかなり高そうだ。開け放たれたリアのエンジンフードの中にはきっと、お馴染みのVWビートル用空冷水平対向4気筒が収まる...と思って見たらなんだかいやにすっきりしていて、あの特徴的なファンが見当たらない。代わりに搭載されていたのは、最高出力64psを発生する電気モーターとリチウムイオン・バッテリー。聞けばこのクルマは、1957年当時の356の高性能グレードである「1600S」のスペックをベンチマークに、アメリカ・ミズーリ州で製作されたという電気自動車で、限定10台のみが販売されるという。日本における輸入・販売を行うのは東京都渋谷区の株式会社デルタフォース。同社でアドバイザーをされているEVスペシャリストの侍次郎氏にお話を伺った。

これは多くの356レプリカ同様、フォルクスワーゲン・ビートルのフロアを流用しているのでしょうか?

「いいえ、シャシーはパイプフレームで製作しています。ミズーリ州で、好きなオヤジ連中がわいわい言いながら組み立てていますよ(笑)」

日本における販売価格は?

「今回のこのモデルは消費税別で987万円となっていますが、部品を(数多くの台数分)まとめて発注できるようになればもっと下げられると思うんです。将来的には500万円を切りたい」

バッテリーはどのようなものを採用しているのですか?

「総電力量21.6kWhのリチウムイオン・バッテリーです。アメリカ海軍のバッテリー技術担当者が中国に発注して作らせたものを、アメリカに送って再び組み直して使っています」

最大航続距離はどのくらいですか?

「状況によって変動しますが、80%消費率換算で約128kmですね。これも将来的には250kmくらいになると思う。そのくらいになるとだいぶ使えると思うんですよね」

このクルマが500万円で買えて、250km走れたら大変魅力的ですね。欲しいという人はかなり多くなりそうですが。

「ただ、生産能力に限りがありますからね。あんまり大規模になると自動車メーカーになっちゃいますが、そんなふうになるつもりもないので」

まずは10台限定で、ということですか。その後は?

「次はポルシェ 904のレプリカを企画しています。もし日産からO.K.もらえたら、"箱スカ" (3代目「スカイライン」)なんかもやりたい(笑)」

マニュアル・トランスミッションが残されているようですが、EVなのにギア・チェンジは必要なんですか?

「ギア・チェンジしなくても走れます。けど、私はやってますね。楽しいから(笑)。高速走行時は高いギアにシフトすればバッテリーがもちます。ATしか乗ったことない人でも運転は簡単ですよ。発進するときにクラッチ・ミートが要りませんから。止まった状態でギアを入れて、そのままアクセル・ペダルを踏むだけで走り出します」

燃費...ではなく電費はどのくらい?

「東京から横浜まで、首都高を走って往復しても、100円以下です(笑)。維持費は安いですよ。オイル交換はいらないし、自動車取得税、自動車税、重量税は免税(ゼロ)です」




デルタフォース「スピードスター・エレクトリック」と名付けられたこのEVについて、もう少し詳しくご紹介しよう。車体サイズはオリジナル356同様コンパクトで、全長3,860mm × 全幅1,650mm × 全高1,220mm。重いバッテリーを積んでいても、パイプフレーム+FRP製ボディという車体構造が軽量であるため、車両重量は920kgに抑えられている。モーターはリア・オーバーハングに搭載され、もちろん後輪駆動。ギア・チェンジしなくても走れる(疑似AT走行可能)という4速MTが組み合わされる。最高速度は180km/hを超え、0-100km/h加速は12.3秒。ちなみにベンチマークにしたという1600ccエンジンを搭載するオリジナルの356 1600Sは13.2秒だ。サスペンションはフロントがツイントーションビーム式で、リアはトーションバー式。185/65R15サイズのミシュラン製タイヤを前後に履き、ブレーキは圧力式センター付き4輪ディスク。もちろん回生ブレーキとして働きバッテリーに電気を蓄える。家庭用電源による充電時間は200Vなら約7時間、100Vなら約12時間。日産リーフなどと同じ、標準的なSAE-J1772規格の充電ポートがリア・フードの中に設けられ、さらに車体サイドにはアメリカの一般的な家庭用コンセントであるNEMA5-15が備わるそうだ。注文生産のため内外装のカラーは選択オプションが豊富で、ボディ・カラーはホワイト、ベージュ、シルバー、レッド、ブラックなど全9色、インテリアは赤、黒、グレイ、紺、タンの全5色から注文可能。ウッド・ステアリング・ホイールが標準装備となる。ヘッドライトはHID、リアのストップ・ランプとウインカーはLEDと、見た目に似合わず灯火類は現代的。なお、車体の一部に1957年当時の部品を使用しているため、ミズーリ州では2013年に作られた新車ではなく、「1957年製ヒストリックカー」として登録されるという。

環境に優しく、クラシックな内外装の雰囲気とオープン・エアの開放感まで楽しめ、しかも税金とランニング・コストは安く済む。987万円という価格は誰でも手が出せるわけではないが、趣味性の高いセカンドカーとして、あるいは通勤用・街乗り用モビリティとして、"こういうクルマこそEVに" と思わせる説得力がある。価格が下がり航続距離が伸びるという将来が楽しみだ。その頃には、1964年の第2回日本グランプリを思わせるような、ポルシェ 904とスカイラインGTのEVレプリカ同士による対決も実現するかも...!?

興味を持たれた方は以下のリンクから公式サイトと、そして何とも気持ちよさそうな走行シーンが観られるビデオも是非ご覧いただきたい。


DELTA FORCE Speedster Electric



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