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2014年型スバル「フォレスター
」の試乗のため日本へ出発した(筆者は米国の自動車評論家)。金曜日に東京着、土曜日に試乗、日曜には帰路に着くという慌ただしいスケジュールではあったが、外すことは出来ないものだった。というのもここ15年、アメリカではSUVの人気が高まっているのだが、その中でも日本車は非常に人気が高いからだ。

さて、この試乗はスバルが企画し、ごく限られた記者だけが招かれたのだが、ありがたいことにオートブログもそのリストに名前を連ねていた。新型フォレスターは12月初めに行われたLAオートショーで発表されたのだが、筆者がこの試乗に招かれたのはまだ発表前だったので、短時間ではあるが新型車を運転できる機会は非常に貴重なものだった。

そうは言っても、これはあくまでも個人的な意見だが、スバルは米で過大評価され過ぎていると思っているので、貴重な機会だとは分かっていても、それほど乗り気だったわけではない。もちろん、独自の水平対向ボクサーエンジンと4輪駆動システムが搭載されていることは認める。しかし、先代はボディのカラーバリエーションが9つもあったのに、どの色も発色がイマイチ。大き過ぎるグリーンハウスや何となく縦に間延びしたようなデザイン、ターボ・モデルのボンネット上に設えられたエアスクープなど、どうも好きになれず、先代フォレスターは何かが足りない車だという印象をもっていた。

しかし、今回の4代目フォレスターには、もちろん多くの注目すべき個所がある。デザインや性能はもとより、新たに搭載された無段変速トランスミッション(CVT)「新リニアトロニック」などだ。それでは、順次紹介していこう。


まず、スバルにおけるフォレスターの位置づけだが、世界全体では販売台数の25%、米国で販売されているスバル車の22%を占めているモデルなだけに、同社のカギを握っている車だと言っても大げさではないだろう。ちなみに、米でフォレスターの販売台数を上回っているのは「アウトバック」だけだ。

最近の傾向としてメーカーを問わず、モデルチェンジの際にはボディサイズのアップが図られているが、フォレスターも例外ではない。先代に比べるとトラックは20mm、ホイールベースは25mmそれぞれ広くなっているし、全長も36mm長くなり、車高自体も高くなっている。しかし、スバル独自の技術により重心は低く抑えられている。

ボディは大きくなったが、ネガティブにとらえることはない。この大きさがドライバーに安定感と安心感を与えているのだ。「そんな宣伝のようなことを言って」と思うかもしれないが、フォレスターが米で評価されているのはその乗り心地のよさだ。この大きさだからこそ、それが実現していると筆者は考えているので、その点は信じてほしい。


さて、先代のフォレスターが好きになれなかった理由の1つは、走行中の騒音と振動だ。キャビンの中に鳴り響くその音を聞いていると頭痛さえしてくる。しかし、新型は、防音材などが取り付けられたことによって、それが抑えられている。

同車のねじれ剛性が150%になったことも、騒音を抑えるのに良い影響を与えたようだ。実際にプロドライバーの運転でオフロードコースを走ったのだが、フォレスターはしっかりとした走りを見せ、剛性の高さを伺わせた。砂利道でも、大きな岩の上を走ってもフォレスターはとても安定しており、音も気にならなかった。

スバルによると今回のモデルチェンジは「革命と言うよりは進化だ」そうだ。これを聞いて先日ホンダがデザインを酷評され、わずか1年半でシビックをマイナーチェンジしたことを思い出したのだが、フォレスターは競合車を意識してのモデルチェンジというよりは、同車自体が円熟を増した結果、モデルチェンジが行われたのだと感じられた。



次にフォレスターの外観だが、ボンネットには何本かのくぼんだラインが入り、ヘッドライトのデザインも新しくなった。ルーフもリアウィンドウにかけて緩やかなカーブを描いていて都会的な印象を与えている。Aピラー下端部が200mm前方に出たので、フロントガラスは今まで以上の角度が付き、その結果ドライバーの視界が改善した。

ターボエンジンを搭載したモデルはフォレスターを代表するモデルと言えるだろう。ターボモデルには、先代にあったようなボンネットのダクトがなくなり、空力が改善された。このエアインテークがなくなったことは、ブランド忠誠心が高い人たちの間では議論を呼ぶかもしれない。外観上は大きく印象が変わったが、今までこのエアインテークから空気を取り入れて冷却を行っていたインタークーラーは、これまで通りエンジンの上に取り付けられている。新型はフロント・グリルから空気を取り込むよう配管が変更されたのだ。

エクステリアにおける注目すべき点はドアである。ドアがフレームよりも下まで伸び、サイドシルを覆う形になっているので、走行中に跳ねた泥などの汚れはすべてドアに付くことになる。つまりドアを開けた時には汚れが付いた部分がなく、車の乗り降りの際に服が汚れないにようになったわけだ。これはなかなかのアイデアだと感心した。


さて、フォレスターの心臓部と言えるエンジンは、2.0リッター水平対向、新世代ボクサーエンジン4気筒が搭載されていて最高出力は148ps、最大トルクは20.0kgm。直噴ターボエンジンもあり、こちらは先代が最高出力227ps であったのに対し、最高出力280ps、最大トルクは35.7kgmになった。

トランスミッションは、6速のマニュアルかオートマチック(マニュアルモード付き)の2種類があり、後者には前述のリニアトロニックが搭載されている。また、直噴ターボエンジンは高トルク対応のリニアトロニック(マニュアルモード付き)のみだが、専用制御が施されていてS#(スポーツ・シャープ)モードにすると8段変速となる。

いよいよ試乗に入るわけだが、スバルのテストトラックで運転したのは、もちろんリニアトロニック付きのものだ。フォレスターの良さを体感したいと心待ちにしていたのだが、そんな思いは空振りに終わってしまった。我々が乗った量産試作車ではエンジンの音にがっかりさせられた。加速は滑らかで素早いのだが、聞こえてくるエンジン音がその動きと合っていないのだ。というのも、CVTは燃費を良くするために常にエンジンの最も効率の良い回転数を保とうとするからである。これにはほとほと閉口した。毎日平日に乗るとしても筆者ならマニュアル車を選ぶだろう。ほとんど日曜日にしか乗らないのなら、なおさらのことだ。


スバルにとっては、大きな発展の1つともいえるリニアトロニックなのだが、前述したようにこのプログラミングは、どうも人工的というか、運転していて頼りなさを感じてしまった。しかし、ターボモデルでは、シフトポイントもより直接的で、自然に感じられる。認めたくないことだが、私はターボモデルにもCVTが採用されていたことをすぐに忘れてしまったくらいだ。

スバルは、その直噴ターボエンジンに使用するガソリンをレギュラーでも問題ないとしているが、やはり、無鉛プレミアムガソリンがお薦めのようだ。燃費は4気筒が一般道で約10km/l、高速道路では約14km/l、直噴ターボエンジンの方は一般道が約10km/l、高速道路では12km/lだという。どちらのタイプも先代より良い数字が出ているようで、同セグメントの中でも燃費が良い方に入るだろう。

さて、キャビンについては、一目で改善されたことが分かる。筆者が先代フォレスターの何が1番気に入らなかったといえばキャビンだった。今回は、なんと言っても室内のスペースがずっと広くなっているので、思う存分手足が伸ばせる。使い勝手もよく、見た目もよい。プラスチックが使用されている部分の角という角は、肘が当たっても痛くないよう柔らかい仕上がりになっている。前後両方のシートもフレームから作り直されているので座り心地がかなりよくなっている。また、センターパネルのデザインも改良されており、マルチファンクションディスプレイにはドライバーに必要な情報、例えばシートベルト着用警告表示、エアコン作動表示から燃費にいたるまでのあらゆる情報が表示されるようになっている。それに、オーディオ業界の名門と言われる米国ハーマンインターナショナルのオーディオとAhaのラジオが搭載されているので、今回のキャビンは満足出来る仕上がりと言えるだろう。


リヤシートは、6:4の分割可倒式になっている。また、リヤゲートは開度を任意で設定できるメモリー機能を搭載したパワーリヤゲートとなっているので使いやすそうだ。それに、ドライバーの安全を守るアイサイトを搭載している。

しかし、試乗を終えてみてフォレスターの乗り心地やステアリングについてここで感想を述べるのは難しい。なぜなら、筆者がフォレスターを運転したのは普通のトラックを2、3周、カーブのあるテストドライブサーキットを2周、たったのこれだけだからだ。ただ言えることは、ステアリングにはほどよい重さがあり、コーナーでもタイヤがしっかりと地面を捕らえ、どんなに激しく曲がっても車体のぶれや傾く感じはなかった。嬉しい驚きがとも言えるこの感触は、AWDの成果だろう。加速は十分速くてちょっと笑ってしまうほどだが、でもそれはこの手のクルマの本来の用途ではない。そうでしょ?

本来の用途、つまり子どもの送り迎えや、通勤、食料品の買い出し、そして週末の短期旅行などでは、新型フォレスターは見事に役割を果たすだろう。日本における短い試乗によって判断すると、フォレスターは終始素晴らしい乗り心地を提供してくれた。短時間の旅ではあったが、スバルは乗る価値があったということを証明したのである。

【基本情報】
エンジン:2.0リッター、DOHC直噴ターボ、水平対向4気筒
パワー: 最高出力 280ps
最大トルク 35.7kgm
トランスミッション:リニアトロニック(マニュアルモード付き)
駆動:AWD
座席数:2+3
燃費:10km/l(市街地)、12km/l(高速道路)
MSRP:回答無し

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By Scott Burgess
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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