【試乗記】「長距離移動の快適さに驚き! 軽自動車より間違いなくお得」 VW「up!」
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現在、世界中でコンパクトカー旋風が巻き起こっている。中でも、最も注目を集めているのがフォルクスワーゲンの新型グローバルコンパクトカー「up!」だ。欧州をはじめとして世界各地で高い評価を得ており、今年4月にはニューヨークオートショーで開催された「ワールドカーオブザイヤー2012」で見事、大賞を受賞。日本でも、10月に発売開始されると、たちまち記録的なセールスを達成している。今回、我々はそんな「up!」の魅力を徹底検証した。

「up!」は、全長3,545mm、全幅1,650mm、全高1,495mmと軽自動車の規格をやや上回るスモールカーであるものの、その存在感は抜群だ。ホイールベースが2,420mmというショートオーバーハングなデザインで効率的なパッケージングを実現しており、15インチのアルミホイールを装着したコンチネンタル製の「ContiPremiumContact 2」185/55タイヤ(サイズはグレードによって異なる)を車体の四隅ぎりぎりに配置したことで、力強さを示している。
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外観は、攻撃的な要素が一つもないキュートな仕上がり。ボディと同色のフロントバンパーを囲む大きなグリルがまるで笑っているかのように見え、リアも同じようにデザインされている。四角いラインと垂直のガラスハッチにより、同じ輸入小型車としてよく比較されるフィアット「500」ほどポップな感じではないが、丸みが少ない分、居住空間の広さをうかがわせる。

実際にその室内は驚くほど上手く仕上がっている。ドライバーの前にはD型のステアリングホイールとエアコンやオーディオなど必要最低限の機能が備わったインパネがあるぐらいだが、スイッチ類はドライバーから自然な位置にレイアウトされており、デザイン性ばかりを重視した昨今のスモールカーと違い、クリーンかつシンプルで、高いクオリティを実現している。

装備内容も充実している。例えば、前席のシートはファブリック地なのにシートヒーターが標準で付く(日本では最上級グレードのhigh up!のみ)。しかも、このシートが実にフィット感があって乗り心地が良い。また、米仕様の場合、オプションのポータブルナビを搭載すれば、ナビゲーションだけでなくインフォテイメント機能も利用することが可能だ。
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スモールカーの弱点である収納についても特別な不満はない。センターコンソールやドア、リアベンチシート横のサイドシルなど、各所にポケットが設けられているし、リアシートの背もたれを前に倒し、2段階に調節できるラゲッジルームのフロアを下げれば、最大951リッターという荷室空間が出現する。通常でも251リッターの容量を持ち、頭上や足先にゆとりのある設計で大人4人が乗っても十分なスペースがあるため、普段使いから小旅行まで使える。

エンジンには最高出力75ps、最大トルク9.7kgmを発揮する1.0リッターの3気筒エンジンが採用されている。数字だけ見れば特別なものではないし、0-100km/hは13秒なので、決してパワーがあるとは言えないが、車両重量940kgの3ドアハッチバッグにはこれぐらいがちょうど良いとも言えるだろう。トランスミッションは自動変速機能付き5速シングルクラッチASGを搭載。Dモードで走らせれば通常のオートマチックのように使え、マニュアルモードならMTのように走りを楽しむことができる。
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実際、直列3気筒ガソリンエンジンとトランスミッションの組み合わせは予想以上に良かった。エンジン音やパワーの伝達はまるでディーゼル(嫌いな人もいるだろうが...)のように力強い上、1速のギア比が低く設定されているため、すぐに2速、3速へとシフトチェンジしていくと低音でうなりを上げ、前に進んでいく。その一方で、難点もある。フォルクスワーゲンの車に共通して言われていることだが、ATモードでシフトアップする時に一瞬、駆動力が途切れ、どうしても減速感が出てしまうのだ。しかもそのタイムラグが長く感じられてしまう。ただ、これらも「up!」のクセと捉え、慣れてしまえば問題ない範疇だろう。

「up!」は高速走行時の安定感も魅力だ。時速100kmでの巡航では、ボディが自然と前に押し出されているような感覚があり、振動はほとんど発生しない。軽量で直立したデザインのコンパクトカーや軽自動車にありがちな高速道路上での横揺れや風切り音も少ないため、高速道路でひどい暴風雨に遭っても、安心して走行することができるだろう。
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燃費に関しては、かなり優秀だ。1.4リッターMultiAir直列4気筒を搭載するフィアット「500」が、高速走行でなんとか17.0km/リッター(米国EPA燃費)に達しているのに対し、UP!は市街地で17.0km/リッター(EUドライビングサイクルモードから米国EPA燃費に換算)、高速走行で25.1km/リッター(同)だという。試乗中も21.3km/リッター以上をマークしていたので、コンパクトカーのセグメントでは最高レベルと言って良いだろう。

しかし、それ以上に「up!」購入の決め手になるのは、安定した走行性能だろう。「up!」はステアリングの直進走行感が良く、道路からのフィードバックをダイレクトに感じられる。悪路を走行すると少し弾みがあったり、ワインディングだとアンダーステア気味になったりするが、これはこのセグメントの車で言えば「up!」に限ったことではない。逆に高速道路での長距離ドライブでは快適な乗り心地を提供している。これらを総合的に判断すると、ホンダ「フィット」シボレー「ソニック」のようなひと回り大きい車とも互角に戦えるモデルだ。
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そして何より、「up!」が日本の自動車メーカーにとって脅威的な存在となり、日本市場を席巻した訳は、その価格だ。エントリーモデルの「move up!2ドア」が149万円。国産コンパクトカー並みのリーズナブルな価格と、同社の「ゴルフ」や「ポロ」に負けるとも劣らない質感を持つ商品力の高さが、日本の幅広い層に受けている理由だろう。すでに前年度を大きく上回る勢いで世界中で販売を伸ばしているフォルクスワーゲン。今後の動向に注目したい。

【基本情報】
エンジン:1.0リッター直列3気筒エンジン
パワー:75ps / 9.7kgm
トランスミッション:5速ASG 0-100km/h:13秒
最高速度:172km/h
駆動方式:前輪駆動
車両重量: 940kg
座席数:2+2
トランクルーム容量:951ℓ(最大)
燃費:17.0km/ℓ(市街地)25.1km/ℓ(高速道路)

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By Steven J. Ewing
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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