磁性材料や電子部品を手がけるTDKは、幕張メッセで開催された「CEATEC JAPAN 2012」でシボレーの
EVである「ボルト」を使って、実物大の"3D給電"のデモンストレーションを行った。

TDK
が"3D給電"と呼んでいる技術は、TDKが得意とするフェライト材を利用し磁気共鳴技術を用いたワイヤレス充電である。磁気共鳴技術は、今までの電磁誘導技術と異なりコイル間の距離があっても給電できる上、多少コイルの位置が左右にずれていても充電できるという特徴がある。


写真のように給電コイルの左右位置がぴったりあっていなくても、TDK独自方式の自動チューニング技術を採用することで、非接触での給電が可能とのことだ。現在の技術では横ズレで20cm以下であれば問題なく給電が可能。駐車場等に設置する際に駐車位置が左右にずれたり、車の大きさで車両の給電コイルの位置が違うということが想定されるが、この"3D給電"技術が製品化されれば、位置に気兼ねなく駐車することができるようになりそうだ。

余談ではあるが、今回の展示でなぜ日産「リーフ」や三菱「i-MiVE」を使わずシボレー「ボルト」を使用したのかと問い合わせたところ、特に国産メーカーと共同開発しているわけではないので誤解がないように、EVとしての一例としてシボレー「ボルト」を採用したとのことだ。


"3D給電"のユニット内には写真のような大きくて重いコイルが内蔵されている。(大きさは写真左側のA4サイズのバインダーと比較して欲しい。)携帯電話の非接触充電の規格として主にNTTドコモが採用している"Qi"という規格があるが、こちらは給電コイルが携帯電話の位置を認識してモーター駆動で移動する方式をとっている。担当者に同様の方法ではできないのかと質問したところ、コイルが重過ぎるという点でかなりその移動ユニットが大きくなってしまう点と、設置場所も大きく工事しなければならなくなる点があり、この"3D給電"の方がメリットがあるとのことだ。


展示には昨年同様模型の車でのデモンストレーションが用意されていた。写真のように車両が道路を1周して戻ってくる間のモーター駆動できる分の電力を走行中充電エリアを通過する間に充電を完了できてしまうという展示である。"3D給電"ならではの非接触充電のメリットが生かされた活用方法の一例であろう。

"3D給電"は3kWの普通充電の他、20kWの急速充電にも対応しているので、将来的にはドライブスルーでの買い物中や交差点での信号待ちでの給電もすばやく行うことができそうだ。現在のプラグ式充電から、非接触の駐車中充電、そして走行中充電といった流れで充電インフラは今後進化していくと、EVの普及はますます進むのではないかと予想される。

さて実現性であるが、やはり20kWの電磁波が人体に当たるとあまりよくないという点もあり、今後安全面をどのように向上させていくのかという点と、また法整備の点があり、すぐには製品化は難しいとのことだが、EV普及のネックはバッテリーの重さと価格、そして航続距離にあるので、"3D給電"が確立すれば、EVのネックが一掃されることは間違いない。

TDK公式"3D給電"動画サイトはこちら
Related Gallery:CEATEC JAPAN 2012 TDK

【プレゼント企画】Facebookのいいね!を押してランボルギーニのミニカーを当てよう!!
【PR】シボレーボルトの購入を考える前に!まずは現在お乗りのクルマの査定価格を調べよう!