【ビデオ&フォト】ジャガー、2シーター・スポーツカー「Fタイプ」を正式発表! 
ジャガーは26日、パリのロダン美術館で新型オープン・スポーツカー「Fタイプ」を発表。その名前が表すとおり、1960〜70年代に造られた名車「Eタイプ」の精神的後継車である。

すでにリークされた画像をご覧になった方も多いだろう。典型的なフロント・エンジンのロードスター・スタイルを持つFタイプのデザインは、2011年に発表されたコンセプト・カー「C-X16」が基になっている。ただしそれよりもボンネットのバルジとダクトは主張が強められ、ルーフはソフトトップの開閉式となった。流行のリトラクタブル・ハードトップを採用しなかった理由は、重量増を嫌ったためと、機敏なハンドリングを実現する低重心化のためだとか。このソフトトップは30MPH(約48km/h)以下であれば走行中でも12秒で開閉することが可能で、オープン状態のときにはそれ自体がトノカバーとなる。「シンサレート(3M社が開発した高機能中綿綿素材)」を採用する多層構造によって、ルーフを閉じれば外気温と騒音から車内は快適に保たれる。



シャシーは「現在最も軽量で剛性が高い構造」を採用したというアルミニウム製モノコック。Fタイプでは、AC300と呼ばれる6000番台のアルミニウム合金を各部に用い、リベットまたは接着剤で結合。さらに強靱でありながら成型しやすく、表面が美しく仕上がるAC600というアルミ合金パネルを開発したことによって、Fタイプのデザインが実現できたそうだ。前後ダブルウィッシュボーンのサスペンションもオール・アルミ製。これまでのジャガー車と比べて、フロント・サスペンションの取り付け位置で最大30%剛性が向上している。

左右のフロント・フェンダーの一部まで一体構造のボンネット・フードは、1,000トンの圧力をかけてプレス成型したもの。サイドシル上部が深く抉れたドアのインナー・パネルは、ウォーム・フォーミングと呼ばれる成型技術によって満足のいく形状にすることが出来たとか。デザインに対する拘りだけではない。フロント・サブフレームを合金製にしたり、トランクリッド等に高強度ポリマーのような複合素材を用いることによって、Fタイプの車両重量は1,597kg(ベーシック・グレード)に抑えられたという。その重量の多くは出来る限りホイールベース内に収められることで、コーナリング時の敏捷性と安定性を高めている。

Fタイプの「ハートライン」と名付けられたボディ・ラインを崩さないように、ドア・ハンドルはリモコン・キーやタッチ・センサーでポップアップする格納式。トランクリッドにも無粋なスポイラーの類は取り付けず、速度が60MPH(約96km/h)達すると自動的にせり上がり120kgのダウンフォースを与える「アクティブ・リア・スポイラー」を採用した。



フロント・フード内に搭載されるパワー・ユニットは全部で3種類。出力の違いによって2タイプ設定された3.0リッターV型6気筒と、5.0リッターV型8気筒。全て直噴ガソリン・エンジンで、スーパーチャージャーによる過給付き。

ベーシック・グレードの「Fタイプ」には、340psの最高出力と45.9kgの最大トルクを発揮する3.0リッターV型6気筒を採用。0-100km/hを5.3秒で加速し、最高速度は260km/hでリミッターが作動する。

そして「Fタイプ S」と名付けられた高性能グレードでは、同じ3.0リッターV6でも最高出力が380psに、最大トルクは46.9kgmに向上。0-100km/h加速は4.9秒に短縮され、リミッター作動速度も275km/hへ引き上げられる。

最上級グレードの「Fタイプ V8 S」には名前の通り5.0リッターのV型8気筒が積まれ、495psの最高出力と63.7kgmという強大なトルクを発生。0-100km/h加速4.3秒、最高速度は300km/hに達するという、少し前のスーパーカー並みの動力性能を誇る。



組み合わされるギアボックスはクロスレシオの8速AT「クイックシフト」。V6モデルでもFタイプとFタイプ Sでは、エンジン・チューンの違いによって最終減速比が異なるそうだ。駆動は後輪のみ。2速に入ればクラッチがロックアップするので、トルク・コンバーターによる滑りがなく、エンジンと駆動輪がダイレクトにつながるフィールが味わえる。ドライバーの運転スタイルや路面状況によって24種類のシフト・プログラムから最適なものが選択され、アクセル、ブレーキ、コーナリング・フォースなどをモニタリングしているため、山道のワインディング・ロードを攻めているときには無用なシフトアップは避け、キック・ダウンの要求にも的確に応えてくれる。マニュアル・シフトはステアリング・ホイールに設置されたパドルか、センター・コンソールのセレクターで可能だ。V6の「S」モデルには、「ダイナミック・ローンチ」と呼ばれるローンチ・コントロール・システムや機械式LSDを搭載。V8 Sには電子制御ディファレンシャルが標準装備されている。

また、V6 SとV8 Sには「アダプティブ・ダイナミックス・サスペンション」と名付けられた電子制御可変ダンパーや、スロットルを全開にするとエキゾースト・パイプのバルブが開いて快音を響かせる「アクティブ・エキゾースト」などの装備が搭載され、さらにグレードによってホイールやタイヤのサイズ、ブレーキ・ディスクの径なども異なる。



キャビンは運転席と助手席側が、センター・コンソールのハンドル・バーによって明確に分離されている非対称デザイン。戦闘機からヒントを得たというコクピットの操作系や計器類が、全てドライバー側に隔離されている印象を与えるこのインテリアを、ジャガーでは「1+1」レイアウトと呼ぶ。着座位置はジャガーのフラッグシップ・スポーツ「XKR-S」よりも20mmほど低いそうだ。ダッシュボードやインナー・ドアなどのパネルはサテン・クロームやダーク・アルミニウムといったメタリック調でまとめられており、イギリス車といえばお馴染みのウッド・パネルは一切見当たらない。デザイン・ディレクターのイアン・カラム氏によれば、「あのEタイプだって、内装にウッドが使われていたのはステアリング・ホイールだけでした」とのこと。確かに。



Fタイプのボディ・サイズは、全長4,470mm × 全幅1,923mm × 全高1,296mm(V8 Sは1,319mm)。ポルシェ911よりも僅かに短く、かなり幅が広い。コンパクトな全長に対し、2,622mmというロング・ホイールベース(つまり前後オーバーハングが切り詰められている)が特徴だ。

ボディ・カラーは黒・白・赤のスタンダード・カラーから、シルバーや明暗3種類のグレー系、ダーク・ブルーとブラックのメタリック、さらにブリティッシュ・レーシング・グリーンとイタリアン・レーシング・レッドという2色のレーシング・カラーや、ファイヤーサンド(オレンジ系)とブラック・アメジストといったスペシャル・カラーまで、全部で13色。ソフトトップは黒・グレー・赤・ベージュの4色が用意されている。



イギリス本国ではすでに予約受付が開始されており、価格はFタイプが5万8,500ポンド(約735万円)、Fタイプ Sが6万7,500ポンド(約848万円)、Fタイプ V8 Sは7万9,950ポンド(約1,004万円)から、となっている。兄貴分の「XK」と比べると、Fタイプ Sが「KX クーペ」と「XK コンバーティブル」の間、Fタイプ V8 Sが「XKR クーペ」と「XKR コンバーティブル」の間くらいに位置する価格設定。決してジャガーのエントリー・モデルというわけではないのだ。納車はイギリスで2013年の夏頃から始まる予定だとか。



あのエンツォ・フェラーリに「最も美しいクルマ」と言わせ、ル・マン24時間レースをはじめとするモータースポーツでも活躍したEタイプの後継と言われると少々納得しかねるという方もいらっしゃるとは思うが、75年以上に及ぶ伝統と最新テクノロジーを全長4.5m以下というコンパクトなボディに詰め込み、胸を張って「スポーツカー」と言えるこのFタイプが、ジャガーの意欲作であることは間違いないだろう。

その魅力を伝える公式ビデオと公式画像に加え、発表会の様子を収めたギャラリーもご用意したので、興味を持たれた方は是非ご覧いただきたい。





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