プジョーは9月に開幕するパリ・モーターショーにおいて公開するという新型ホットハッチ「208 GTi」の画像と概要を一足先に発表した。

クルマ好きなら御存知の通り、「GTi」の3文字は高性能ハッチバックの証。ドイツのフォルクスワーゲンが世に送り出してきた「ゴルフ GTI」に対し、フランス代表はこれまでプジョーの歴代モデルが担ってきた。「208GTi」はその最新作である。

ベースとなっているモデルは今年3月のジュネーブ・モーターショーで発表された「208」。今のところ日本には導入されていないが、今年中には販売が始まる予定だという。先代「207」と比べると、100kg前後も軽量化されたことが特徴だ。208GTiはそのホット・バージョンとして当初から計画され、コンセプト・モデルという形で同じジュネーブのプジョー・ブースに並べられていた。パリで公開されるのは、その待ちに待った市販型であるという。



開発にあたり定められた方向性は「実にシンプル」だったとプジョーは言う。それは「伝説となっている "プジョー GTi" を現代的に再解釈し、楽しくて洗練されたスポーツカーを造ること」。伝説のプジョーGTiとは、1984年に発売された「205 GTi」のことを特に指す。

通常の208よりもフロントが10mm、リアは20mm拡げられたトレッドにより、ボディの前後フェンダーにはホイールアーチに明確なエクステンションが装着され、これに合わせてサイドシルも外側に張り出した形状となる。205 GTiの黒い樹脂製オーバー・フェンダーよりも「現代的に洗練」されたようだ。Cピラーに付く赤で縁取られた「GTi」ロゴも偉大なご先祖からの引用。メッシュのフロント・グリルはチェッカーフラッグ・パターンが浮き上がって見えるようにデザインされたそうだ。グロス・ブラックで塗られたリア・スカートからは、台形のエキゾースト・テールパイプが覘く。これらのスポーティなディテールに対し、サイド・ウインドウの下やフォグランプ・ベゼル、フロント・グリル周囲にはクロームの縁取りが加えられ、エレガンスも表現。長方形を描くLEDが組み込まれたヘッドライトは「猫の瞳」を思わせる反射板が組み込まれ、メインランプを取り囲む。前後のプジョー・ロゴと同様、フロント・グリル下はボディ・カラーを問わず赤で塗られると言うが、オプションでフランス国旗の "トリコロール" も選べるらしい。



ドアを開けると、まずプジョーのロゴ入りサイドシルが目に入る。身体を優しく、そしてしっかりとサポートするシートは、クラブ・ナッパ・レザーとカロ・ウィーヴ・クロスのコンビ。インテリアは全体的に黒基調でまとめられているが、ダッシュボードやシート、メーター・パネルなど、各所に赤いアクセント・カラーが配されている。特に黒と赤のグラデーションとなるドア・ハンドルが印象的だ。パフォーレット・レザー(滑り止めの穴が穿たれた本革)が巻かれたステアリング・ホイールもGTiのロゴ入り。これもまた205 GTiを懐かしく想い出す方もいらっしゃるだろう(エアバッグのないあの頃は、ステアリングのセンターに描かれていたが)。6速マニュアル・トランスミッションを操るシフトノブや、足元の3つのペダルとフットレストはアルミニウム製だ。



フロントに搭載されるエンジンは「RCZ」譲りの1.6リッター直列4気筒ターボ。200psの最高出力と28.5kgmの最大トルクを発揮し、1,160kgというRCZより100kg以上も軽量な208GTiの車体を、停止状態から100km/hまで7.0秒以下で加速させるという。ちなみにRCZの0-100km/h加速は7.5秒。「スポーツカーよりも速いハッチバック」と言われたGTiの名前に相応しい動力性能が与えられているようだ。「イグニション・キーを捻ればすぐに、特製エキゾーストから快音が響いてドライバーの耳を喜ばせる。そしてそれはエンジンがどの回転数にあっても変わらない」そうである。6速マニュアル・ギアボックスはクロス・レシオ化され、5速ギアに入れた状態で80km/hから120km/hまで7秒で到達するという。駆動輪は前輪のみ。



フロント:マクファーソン・ストラット、リア:トーション・ビーム式のサスペンションは、スプリングが変更され、ショックアブソーバーとアンチロール・バーを固めに設定。シャシーもフロントのサブフレームやリアのクロスメンバーを補強し、ハンドリングの敏捷性とレスポンスを向上させているそうだ。ペイントとツヤ消しクリアで塗り分けられた17インチ・ホイールには、205/45サイズのタイヤを装着。ブレーキも強化され、フロントには302mmの通気式、リアは249mmのディスクが備わる。赤く塗られたキャリパーがスポーツ心をくすぐる。

208 GTiのダイナミクス・マネージャーであるマリー・ボーモン氏は次のように語っている。

「208は、スポーツ・ハッチバックを開発するためのベース車として、非常に優れたクルマでした。我々は特にステアリング・レスポンスとシャシー・ダイナミクス、そしてサスペンションの剛性に注意を払って仕事を進めました。その結果、208 GTiは、動力性能、安全性、そして運転の愉しさを、高いレベルで兼ね備えたクルマに仕上がっています」

「パワフルで安全で素晴らしいサウンドを発する楽しいスポーツカーでありながら、一般的なハッチバック車と同じ様に毎日使える実用性を合わせ持つ」とプジョーが誇る208 GTi。9月27日に開幕するパリ・モーターショーで実車が一般公開された後、2013年春から販売が開始される見込みだ。イギリスではすでに9,000人が予約リストに名前を連ねているとか。



RS(ルノー・スポール)」とフレンチ・ホットハッチの双璧を成す「GTi」の復活。フランス車党には魅力的な選択肢が増えそうだ。ドイツ勢やイタリア車と違って、2ペダルのデュアルクラッチ式に敢えて手を出さず、コンベンショナルな3ペダルのマニュアル・トランスミッションのみに拘るあたりが、フランス流のエスプリなのかも...!?

ギャラリーでは公開された208 GTiの画像に加え、懐かしい205 GTiの写真も用意したので、是非そちらもご覧いただければ。



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