【ビデオ】BMW「3シリーズ」の37年間にわたる歴史を、3分半で振り返ってみよう!
BMWの「3シリーズ」といえば、スポーティさと高級感を合わせ持つ後輪駆動のコンパクト・サルーンとして世界中で人気を博しているBMWの主力モデル。1975年に発表されたその初代「E21」型から、今年販売が始まった6代目の現行モデル「F30」型まで、37年間の歴史を3分半で振り返るビデオがYouTubeの公式チャンネルで公開されたのでご紹介しよう。

日本でも「マルニ」の愛称で知られる小型2ドア・サルーン「02」シリーズの後を受け継いで、初代3シリーズが登場したのは1975年。ボディ形状は02同様2ドアのみ、エンジンは排気量の異なる3種類の直列4気筒が搭載され、シリーズ名の「3」と排気量を表す二桁の数字の組み合わせで、「316」「318」「320」という3つのグレードが用意されていた。"丸目"のヘッドライトを左右に1つずつ持つ316および318に対し、上級グレードの320では4灯式となり、これ以降の3シリーズにつながる顔つきとなっている。BMWの特徴でもあるドライバー側を向いたセンター・コンソールのデザインも、この初代3シリーズで初めて採用された。2年後の1977年には、320に直列6気筒が採用されて320/6へと進化。同時にインジェクション式2.3リッター・エンジンを積む「323i」が追加された。



1982年、3シリーズは2代目「E30」型へとフルモデルチェンジ。直列4気筒、直列6気筒、そしてディーゼル・ターボと、排気量も様々なエンジンが搭載されたが、全グレードでヘッドライトは4灯式が採用されている。翌1983年には4ドア・セダンが登場。バリエーションはさらに豊富になり、開閉式幌を備えた「カブリオレ」やステーションワゴンの「ツーリング」も設定された。当時盛んだったツーリングカー・レースの「グループA」カテゴリーに出場するため、高性能モデルの「M3」が開発されたのも、この2代目E30型の時代だ。ライバルのメルセデス・ベンツ「190E」とは、販売でもサーキットでも激しい戦いを繰り広げた



3代目にあたる「E36」型は1990年、4ドア・セダンから発表された。ボディは先代よりも全長が約10cm、全幅が約5cm、そしてホイールベースが13cmほど拡大。衝突安全性と後部座席の居住性が向上した。ヘッドライトはグラスカバーで覆われ、空力特性を改善するとともに、よりモダンな印象に。リア側のサスペンションがそれまでのセミトレーリングアームからマルチリンク式に変更されている。1992年に遅れて2ドア・クーペが登場。続いてカブリオレ、ツーリングが加わり、さらに廉価グレードとしての役割を担う3ドア・ハッチバックの「コンパクト」が作られた。エンジンは「316」の1.6リッター4気筒から、「M3」の3.2リッター直6、そして1.7リッターと2.5リッターのディーゼル・ターボまで多岐にわたる。



E36型をさらに丸みを帯びたデザインにしたような4代目「E46」型は、1998年のジュネーブ・ショーでまず4ドア・セダンが発表された。装備の充実や内外装の品質向上により高級感がアップ。翌年にクーペとツーリング、さらに遅れてカブリオレ、M3、コンパクトとフルラインアップが揃ってゆく。吸気側だけでなく排気側にも連続可変バルブタイミング機構を採用した「ダブルVANOS」や、吸気バルブのリフトを無段階に制御することでスロットルバルブを使わない「バルブトロニック」、マニュアルモード付きAT「ステップトロニック」といった新技術が続々投入され、スタビリティ・コントロールなどの電子制御系安全装置のオプションも充実。この頃になると、2リッター・エンジン搭載の「318i」や、2.2リッターの「320i」、2.5リッターの「323i」など車名と排気量が一致しないモデルが登場してちょっとややこしいことに。



2005年に登場した5代目「E90」型は、サイズが拡大されたことで議論を呼んだ。全長4.5mオーバー、全幅1.8mオーバーという堂々たる体躯のボディは、日本人デザイナーである永島穣司氏によるもの。これまでの自然吸気直列4気筒・直列6気筒に加えて、3.0リッター直噴ツインターボを搭載する「335i」が遅れて登場。これを皮切りに、直噴化・ターボ化の波がBMW3シリーズ(のガソリン・エンジン)にも押し寄せることになるわけだ。ツーリングにはE91、2ドア・クーペにはE92、そしてこのモデルからソフトトップ(幌)に代わってリトラクタブル・ハードトップとなったカブリオレにはE93という個別の型式名が与えられている。



そして現行型にして6代目となる「F30」型は昨年10月にインターネットを通して発表され、今年2月に世界同時発売された。今のところ4ドア・セダンのみだが、近々ワゴン・ボディのツーリングが追加される予定。追ってカブリオレ、M3なども登場するはず。主に室内空間拡大のために、ホイールベースと全長はさらに長くなった。エンジンは直列4気筒と直列6気筒のガソリン、直列4気筒のディーゼルに、排気量や出力の違いで数種類が用意されているが、すべて直噴ターボのみ。ついに自然吸気ユニットは姿を消した。今年の秋には直6エンジンに電気モーターを組み合わせた「アクティブハイブリッド」が発売になる。



日本でも長い間ベストセラー輸入車としてポピュラーな存在であり、街で見掛けることも多いBMW3シリーズ。所有されたり、お乗りになったことがあるという方も多いだろう。時代によってサイズやメカニズムは変わったが、キドニー・グリルとその両脇に丸いヘッドライトを持つ、後輪駆動の、スポーティで高級で、(比較的)コンパクトなサルーン(またはそれをベースにしたモデル)というキャラクターは見事に一貫して変わらない。このクラスで37年もの間、前輪駆動化もV型6気筒エンジンの搭載も角形ヘッドライトの採用もなされなかったのだから、いかにBMWが3シリーズというものを大事に考えているか、分かる気がする。3シリーズと同じクラスで、より高級だったり、よりスポーティだったり、あるいはよりコスト・パフォーマンスに優れた他のメーカーのクルマもあるかも知れない。だが、これほど拘りを頑なに守り続け、しかも売れ続けているというモデルはちょっと思い付かない。技術の革新と理想の保守。BMWのそれに共感し、支持する人々が世界中に大勢いる、ということではないだろうか。




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