BMWとトヨタ、協力関係強化で合意!スポーツカーの共同開発も!
BMWグループトヨタ自動車は29日、スポーツカーの共同開発など4つのテーマで、長期的な戦略的協業関係構築を目指していく覚書に調印したことを発表した。

少し遡って、東京モーターショーが開催されていた昨年12月1日。BMWとトヨタは、次世代リチウムイオンバッテリー技術に関して両社が共同で研究を開始することに合意したと発表。また、2014年からトヨタがヨーロッパ市場向けに販売する予定の新型車に、BMWは排気量1.6リッターおよび2.0リッターのディーゼル・エンジンを供給するという契約を締結したことを明らかにした。今回ドイツ・ミュンヘンにあるBMW本社でプレスを集めて行われた発表は、両社の協力関係がさらに強化されることを意味するものだ。

具体的に項目が挙げられた4つの協業分野は、「FC(燃料電池)システムの共同開発」「将来製品化されるスポーツカーのアーキテクチャとコンポーネントを共同開発」「電動パワートレインに関する協業」「軽量化技術の共同研究開発」。

これらについて、トヨタの豊田章男社長は「ハイブリッドやFCといった環境技術は、トヨタが強みとしている分野であり、BMWのお役に立てると信じております。一方、スポーツカー開発は、BMWが最も得意とする分野だと思います。BMWと協業することで、どんなクルマが生まれるのか。想像しただけで、ワクワクした気持ちになります。両社の強みを生かし、環境にも優しく、世界中のクルマ好きを興奮させるスポーツカーの誕生を、私自身が一番楽しみにしているのではないでしょうか」と語った。

また、BMWのノベルト・ライトホーファー取締役会長は「例えば他の業種で言えば、タイプライターがラップトップ・パソコン、そしてiPadに変わったように、モビリティは現在、技術的な変革の時期にあります。それは自動車産業がこれまで直面してきた変革の中で、最も決定的なものではないかと信じています。そんな世界的なメガトレンドの中で、BMWグループとトヨタ自動車はそれぞれのセグメントで革新的であり、持続可能な自動車会社です。トヨタはハイブリッド技術を世界的な規模で飛躍的に普及させる中心的な会社でしたし、BMWは最先端エンジン技術の開発や、エモーショナルなブランドの創造とマネジメントのパイオニアです」と述べている。

豊田社長によれば、両社の提携は「規模の拡大を目指すものでも、資本関係を結ぶものでもありません。純粋に、両社が "もっといいクルマ" を追求するために、手を携えるもの」であるという。そして、「これから(ドイツのニュルブルクリンク・サーキットをはじめとする)自動車開発に関わる様々な現場で、両社のエンジニアが、どんな "クルマ談義" をしてくれるのか、今から楽しみにしています。両社の提携の果実、例えばクルマ好きのハートを揺さぶるような魅力ある商品は、決して会議室からは生まれません。開発現場での "クルマ談義" から生まれるものだと思っております。私やライトホーファー取締役会長も、時々 "クルマ談義" に参加させてもらえれば、こんなに嬉しいことはないのですが...」と語った。



この両社による提携が、具体的な製品として結実するのはまだしばらく先のこと。いまは、BMWとトヨタが現在ラインアップしているモデルとその技術から、例えば「BMW 1シリーズとプラットフォームを共有するトヨタの小型FR車」とか「アクアのハイブリッド・システムを搭載する超低燃費なMINI」なんて空想を拡げて、楽しみに待つことにしよう。

そんな中でも特に楽しみなのは、豊田社長と同じく「スポーツカーの共同開発」という項目だろう。同じ様な前例として、ご存じのようにトヨタはすでに富士重工業と共同で「トヨタ 86」及び「スバル BRZ」というスポーツカーを開発している。BMWとは「軽量化技術の共同研究開発」という項目もあることだし、カーボンファイバーを車体に使用した、より上級で高価格なスポーツカーを共同で開発するのだろうか...?

そして、もう1つスポーツカーの共同開発ということで思い出すのが、マツダフィアットアルファ ロメオ)による先日の発表だ。次世代モビリティの研究開発に莫大な投資が必要な現在の自動車メーカーは、ニッチなスポーツカーのようなモデルの開発についてはメーカーの枠を越えて費用とリスクを分担することで実現しようする、このような提携が今後1つのソリューションとして各方面で見られるようになるのかも知れない。



ところで報道によると、トヨタは2015年に一般発売を予定している燃料電池自動車(昨年の東京モーターショーにも出展されていた「FCV-R」の市販仕様)のFCシステムを、まずはBMWに供給し、その後あらためて共同開発していくと伝えているメディアもある。
決して少なくない開発費と時間を掛けて、商品化目前にまで漕ぎ着けた燃料電池自動車のシステムを提供してまで、トヨタがBMWから得たいものは何なのか。経済誌とはまたちょっと違ったクルマ好きの視点から、両社の今後に注目していきたい。


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