あるゆる路面環境に対応!フォルクスワーゲンから「パサート オールトラック」日本発売!
フォルクスワーゲンは21日、ミドルクラス・サルーン「パサート」のワゴンをベースに、車高を上げてアンダーガードを装着することでSUVとして使えるように仕立てたクロスオーバー・モデル「パサート オールトラック」の日本発売を発表した。

2010年に発表された現行型フォルクスワーゲン パサートは、主力車種「ゴルフ」とブラットフォームやドライブトレインを共有しながら、ゴルフよりもホイールベースを135mm延ばして4.8m級のボディが与えられた、いわゆるDセグメントに属するモデル。ヨーロッパ等では「フェートン」という高級サルーンを販売しているフォルクスワーゲンだが、日本には導入されていないため、現在のところこのパサートが最上級車種という位置づけになる。

そのパサートに用意されている「ヴァリアント」と名付けられたワゴン(日本ではこちらの方がメジャーかも)をベースに、車高を30mm上げることで最低地上高を135mmから165mmに高め、前後バンパーにステンレス調のアンダーガードを装備して不整路面における走破性を向上させたモデルが、パサート オールトラックだ。2011年に開催された東京モーターショーで世界初公開された際に、ご覧になった方も多いのだろう。



全長4,785mm × 全幅1,820mm × 全高1,560mmというボディのサイズは、前述の通り30mm高い車高を除けばパサート ヴァリアントと共通(セダンと比べると70mm高い)。プレスリリースでは、最低地上高と共にオフロード性能を測る目安となる「スリー・アングル」と呼ばれる数値に関しても触れており、それによるとランプブレークオーバー・アングル(車体底部が地面に接触せずに乗り越えられる角度)はパサート バリアントの9.5度から12.8度へ、フロントのアプローチ・アングル(フロント・バンパー下部と傾斜した地面が接触せずに進入できる角度)が13.5度から16度へ、リアのデパーチャー・アングル(リア・バンパー下部と地面が接触せずに出られる角度)も11.9度から13.6度へとそれぞれ拡大しているという。つまり、カッコだけでなく実際的な悪路走破性も上がっていると主張しているわけだ。ボディのホイールアーチには樹脂製のエクステンションが付き、18インチ・ホイールに225/45 R18サイズのモビリティ・タイヤ(トレッド面に釘などが刺さっても、内側に塗布された高分子ポリマーのシーラント層が穴を塞いでくれるタイヤ)を履く。



フロントに横置き搭載されるエンジンは、排気量1,984ccの直噴直列4気筒DOHCインタークーラー付きターボ。211psの最高出力を5,300〜6,200回転で、28.6kgmの最大トルクを1,700〜5,200回転で発揮する。セダンおよびヴァリアントのパサートでは、大柄な車体のわりに僅か1.4リッターという小排気量エンジンを採用して高い評判を得たが、このオールトラックは「4モーション」と呼ばれるフルタイム4輪駆動システムが組み合わされるためエンジンがやや大きめ。センター・ディファレンシャルにハルデックス・カップリングを採用するこのシステムは、通常時は前輪に90%、後輪に10パーセントのトルク配分で走行し、発進・加速時や路面状況の変化に応じて最大100パーセントの駆動を後輪に伝える。さらに、左右のタイヤに生じる回転差を電子的に制御して空転を防ぐ「XDS(エレクトロニック・ディファレンシャル・ロック)」というシステムがフロントのディファレンシャル・ギアに装着されており、主に高速コーナリング時のアンダーステアを緩和するという。



また、30km/h以下の低速で悪路を走行する時には、シフトレバー横に備わった「オフロード・スイッチ」を押すことで、車速、アクセル、トランスミッション、ABS、XDSなどの制御をオフロードに合った特性に切り替え、車両を安定させて走行することが可能になるという。

高効率な6速デュアル・クラッチ式トランスミッション「DSG」や、ブレーキ・エネルギー回生システムを組み合わせて燃費の向上に務めているが(アイドリング・ストップ機構は装備されていない模様)、パサート ヴァリアントよりも車両重量が200kgも重いこともあり、JC08燃費は11.6km/リッターに留まる。といっても、同じ4輪駆動モデルということで先代の3.6リッターV型6気筒搭載モデルと比較すれば、約10パーセントの改善が見られるそうだ。ちなみにこれは全長が35cm以上短いコンパクトSUV「ティグアン」の10・15モード燃費と同じ数値である。



その他、高感度レーダーを使って前方の車両や障害物を感知するとドライバーに警告したり低速走行時には自動的にブレーキを作動させるプリクラッシュ・ブレーキ・システムや、ドライバーのステアリング操作を監視して疲労を検知すると警告を発するシステムなど、アクティブ・セーフティ系装置も充実。さらに、画像と警告音で駐車を助けるパークディスタンス・コントロール/オプティカル・パーキング・システム、前車との車間を自動的に維持するアダプティブ・クルーズ・コントロールといったドライバー・アシスト系装置も不足無し。インテリアではブラックまたはナチュラル・ブラウンの2色から選べるナパレザーを使用した電動調節機構付きスポーツ・シートが標準装備となる。ボディ・カラーは白、焦げ茶メタリック、紺メタリック・黒パール、そして濃淡2種類のシルバーという渋めの6色が用意されている。

価格は494万円(消費税込み)。パワートレインなどがまったく異なるので一概に比較は出来ないが、パサート ヴァリアントの上級グレードよりさらに100万円近く高い。しかし時折限定台数が販売される同グループ/別メーカーの同系モデル「アウディ A4 オールロードクワトロ」と比べれば、逆に100万円近く安いことになる。



必要のない人から見れば色々とオーバースペックなフォルクスワーゲンに思えるかも知れないけれど、こんなクルマが求められるライフスタイルを持つ人にとっては、価格も含めて過不足なくまとまった "実用車" に映るのかも。そんな羨ましい生活の一場面を見せ(つけ)てくれるプロモーション・ビデオを最後にご紹介しておこう。

パサート オールトラックについての詳しい情報は、以下のリンクから公式サイトをどうぞ。

Volkswagen New Psssat Alltrack



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