スバル BRZ」と「トヨタ 86」が、イギリス最大の自動車技術専門誌グループであるUKIP Media & Eventsが主催する「ビークル・ダイナミクス・インターナショナル・アワード」において、2012年カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。

2008年から設定されているこのビークル・ダイナミクス・インターナショナル・アワードとは、直訳すれば「自動車運動力学国際大賞」となるだろうか。スバルのプレスリリースによれば「車両の優れた快適性と卓越したハンドリング性能を表彰するもの」だそうだ。この賞は車両本体だけでなく、革新的な技術や開発者、開発ツール、部品サプライヤーなど6つのカテゴリーに対しても贈られるもので、今回はBRZ&86の "生みの親" である富士重工業の増田年男氏と、トヨタ自動車の多田哲哉氏の両名が「ダイナミシスト・オブ・ザ・イヤー」に選ばれている。

選考委員の1人であるグラハム・ヒープ氏によると、「BRZと86は、大メーカー製でありながら、"レス・イズ・モア(少ないことは豊かなこと)"のアプローチを採り、合法的な速度で楽しさを味わえる、数少ないクルマである」ことが受賞の理由だという。



最近では日本の自動車メディアでも語られることが多い「ビークル・ダイナミクス」。これに絞った賞があること自体、イギリスらしいという気もするが、ハンドリング性能には人一倍拘るジャーナリストが多い彼の地で、日本生まれのスポーツカーが認められたことは大変喜ばしい。何しろ、新型「ポルシェ911」や「BMW 3シリーズ」を抑えての受賞なのだ。

また、「ダイナミクス・チーム・オブ・ザ・イヤー」にはトヨタの開発チームが選ばれた。これは86だけでなく、新型「レクサス GS」などを通して「ドライビング・パフォーマンスを新たに強調した」仕事が評価されたためだ。



それにしてもBRZと86は海外でも評価が高い。「後輪駆動の手頃なスポーツカー」としてはほとんど世界に唯一の存在だからというのがその大きな理由の1つになっていそうだが(「マツダ ロードスター」もあるじゃないか、と思うのだが、オープン・2シーターはまたちょっと位置づけが違うらしい)、これに刺激を受けて世界中の自動車メーカーが、 "BRZ&86フォロワー" を送り出すようになったりすると、CO2排出量の少なさを自慢するクルマと500馬力オーバーの動力性能を誇るクルマに二極化して見える「ニューモデル情報」や「モーターショー」が、俄然面白くなりそう(それこそ、ちょうど初代「ユーノス ロードスター」が発売された後、多くのオープン・スポーツカーが各国から生まれたように)。

そんなことを考えながらややシニカルな見方をすれば、BRZと86を賞賛する海外メディアの声には、他の自動車メーカーを "煽る" 意図もあるのではないか、という気がしないでもない。だがそんな煽りなら大歓迎である。

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