【速報】F1第4戦 バーレーンGP決勝結果!
2012年のF1第4戦バーレーンGP決勝レースが22日、バーレーン・インターナショナル・サーキットで開催された。ゴール後にお伝えした結果速報に引き続き、レースの画像とリポートをお届けしよう。

前日に行われた予選では、昨年世界チャンピオンに輝いたレッドブルセバスチャン・ベッテルが、新しい排気レイアウトを採用したマシンで今シーズン初めてとなるポールポジションを獲得。前戦の中国GPでは「速いけれど(マシンの挙動が神経質になり過ぎるため)乗りにくい」という理由から使用しなかったこの排気レイアウトだが、中国GPを終えてからの一週間でチームは懸命にこれを改善。その成果が見られたようだ。

最前列、ベッテルの隣には、今シーズンの予選で常にトップタイムか2番手を記録しているマクラーレンルイス・ハミルトン。その後ろにレッドブルのマーク・ウェバーとマクラーレンのジェンソン・バトンが並ぶ。2チームでトップ4を分け合った形だ。前戦で初優勝を遂げたメルセデスニコ・ロズベルグは5番手。その横にはトロロッソのダニエル・リカルド、4列目はロータス・ルノーのロマン・グロージャンとザウバーのセルジオ・ペレスが続く。ザウバーから出場している日本人ドライバーの小林可夢偉は、予選のラスト・アタックでミスがあったようで12番手。ほとんどのドライバーが軟らかめのソフト・タイヤを履いてレースのスタートを待つ中で、可夢偉は硬めのミディアム・タイヤを選択して戦略による上位進出を狙う。



そして現地時間の午後3時、日本時間では午後9時に決勝レース開始。上位3人はきれいにスタートしてそのままの順位で1コーナーへ。しかし4番グリッドのバトンは、予選7番手から素晴らしいダッシュを見せたグロージャンと、同じく9番手から見事なスタートを決めたフェラーリフェルナンド・アロンソに抜かれて6位へ後退。グロージャンのチームメイト、キミ・ライコネンも11番手スタートから7位に順位を上げた。逆にスタートで出遅れたのはロズベルグ。グロージャンとの接触もあり、予選14位から飛び出したフェラーリのフェリペ・マッサにまでかわされて9位に順位を落としてしまう。



成績不振から解雇も噂されるマッサは発奮したのか、3周目にライコネンを抜いて7位へ。しかし5周目には抜き返されてしまう。その間、4周目には好調グロージャンがウェバーをパスして3位に上がる。

ベッテルは序盤から後続との間を拡げていく。昨年何度も見られた彼の「勝ちパターン」だ。6周目には2位ハミルトンと4秒以上の差をつける。予選では速いハミルトンだが、決勝レースではすでにタイヤが苦しいのかペースが上がらず。後ろから来ているグロージャンに迫られる。



7周目、ついにグロージャンがDRS(可変リアウイング:一時的に空気抵抗を減らして速度を上げる装置)を使用してハミルトンをオーバーテイク。ロータス・ルノーのチームメイト、ライコネンも彼に負けじとバトンを抜いて6位へ。

これで順位は、トップがベッテル、2位グロージャン、3位ハミルトン、4位ウェバー、5位アロンソ、6位ライコネン、7位バトン、8位マッサ、9位ロズベルグとなる。

2007年にワールド・チャンピオンを獲得したこともあるライコネンの次の標的は、2005年と2006年に続けてチャンピオンに輝いたアロンソだ。9周目に入ったところで、リア・タイヤが消耗してすでに苦しい状態になっていたアロンソを、ライコネンがホーム・ストレートでオーバーテイク。5位に上がる。

この時、7位から9位を走っていたバトン、マッサ、ロズベルグの3人がピットイン。1回目のタイヤ交換へ。
次の周には3位のハミルトンと4位のウェバー、そして6位のアロンソが同じくピットへ戻りタイヤ交換。ここでマクラーレンのピット・クルーは、ハミルトンのタイヤ交換に手間取ってしまう。アロンソとウェバーはハミルトンより先にコースへ戻る。

10周目、大きく順位を落としたハミルトンの後ろからロズベルグとマッサが迫る。ロズベルグはハミルトンを抜こうとしてコースの外へ追いやるように幅寄せ、したように見えた。この件については、レース後の審議の対象となる。



10周目を走り終えたグロージャンがピットへ。次の周にはトップを独走していたベッテルと2位に上がっていたライコネンもピットへ向かいタイヤを交換。

12周目、バトンがアロンソをパス。13周目にはまだタイヤを交換していないフォース・インディアのポール・ディ・レスタをベッテルが抜いてトップに返り咲く。同じ周、今度はライコネンがウェバーをパス。

これで順位は、1位がベッテル、2位にまだ1度もピットに入っていないディ・レスタ、3位はグロージャン、4位にこちらもまだタイヤを交換せずに頑張ることで順位を上げて来た小林可夢偉。続いてライコネン、ウェバー、バトン、アロンソ、ハミルトン、ロズベルグ。

14周目、ペースの上がらないアロンソをハミルトンが抜いて8位へ。

2位走行中のディ・レスタもしばらく前からペースが落ち、トップのベッテルとの差が開いていた。これに引っかかっていたグロージャンがようやく前へ出ることに成功して2位に上がる。この周(14周目)を走り終えるとディ・レスタはやっと1回目のタイヤ交換へ。同様に、タイヤが限界を迎えてライコネンとウェバーに抜かれた可夢偉もピットへ向かう。

ベッテル、グロージャン、ライコネンというトップ3のペースが速い。4位のウェバーは、ラップタイムがこの3人よりも約1秒遅いのだ。さらに2台のロータス・ルノー同士では、後ろを走るライコネンの方がグロージャンよりも速いタイムで周回している。これではベッテルを "助けてしまっている" ことに。

2回目のタイヤ交換は22周目を走り終えたとき、バトン、ロズベルグ、マッサがピットへ。次の周にはアロンソ、ハミルトン、ウェバーが同様にタイヤを交換する。ハミルトンは再びピット作業に時間が掛かり過ぎる。ピットから出てくるアロンソをロズベルグが抜いて行く。

24周目、ようやくライコネンがグロージャンの前へ出て2位に。これからベッテルを追い掛けると思いきや、その周の終わりにピットへ向かいタイヤ交換へ。ベッテルとグロージャンもその1周後にタイヤ交換。この時、実はタイヤの選択が分かれた。すでに数周使用済みのソフト・タイヤを履いたベッテルに対し、ロータス・ルノーの2人は硬めのミディアム・タイヤを装着していたのだ。しかもライコネンは新品を持っている。

一方、ロズベルグとアロンソのバトルは続いていた。25周目にアロンソがロズベルグをパスすると、またすぐにロズベルグがアロンソをコースの外に押し出すようにして抜き返す。10周目にハミルトンを相手に見せたのと同じような走り方だ。アロンソは無線を通して抗議。ロズベルグの行為は再び審議の対象に。

金曜日のフリー走行の時間を、レース用のセットアップに費やしたというロータス・ルノー。新品のミディアム・タイヤを履いたライコネンのペースがトップのベッテルを上回るほど速い。30周目には、2人のタイム差が1秒台にまで縮まる。

3回のタイヤ交換を予定している他の多くのドライバーよりも、1回少ない「2ストップ作戦」を採る小林可夢偉だったが、レースは残り26周も残っているのに2セット目のタイヤが辛くなってしまったようだ。31周目にロズベルグに抜かれると、その周の終わりに2回目のタイヤ交換へ。後ろから来ていたアロンソは、これを見てピットに入るのを止める。



トップを走るベッテルとの差を1秒以下にまで縮めた2位のライコネンは、ホーム・ストレートでDRSを使ってベッテルに迫る。34周目、35周目とオーバーテイクに挑戦するが、前に出るところまで行けない。そして36周目、ついに並ぶかと見えた2台だったが、ベッテルが1コーナーのインを死守。アウトに走行ラインを振ったライコネン。しかし外からでは抜けない。ちなみにこの2台、前を走るベッテルのレッドブルと、後ろからDRSを使って迫るライコネンのロータス・ルノーでは、最高速度の差が20km/h以上にもなるという。



36周目を走り終えたロズベルグとハミルトンが、3回目のタイヤ交換へ。次の周にはバトンとアロンソ、さらに1周後にマッサもピットへ向かう。39周目終了時には1位走行中のベッテルと2位のライコネンが同時にタイヤ交換のためにピットへ。その次の周にグロージャンも最後のタイヤ交換を済ませる。

これで順位は、1位ベッテル、2位ライコネン、3位グロージャン、4位ウェバー、5位ディ・レスタ、6位ロズベルグ、7位バトン、8位アロンソ、9位小林可夢偉、10位ハミルトン。ディ・レスタと可夢偉はタイヤ交換を1回少なくしてタイムロスを減らし、順位を上げている。逆にピットで時間を失ったことで順位を落としているのがハミルトンだ。

しかし10周以上前に交換したタイヤで走行を続けている可夢偉は、後ろから来るマシンを防ぐことが難しくなっていたようだ。41周目にはハミルトンに、42周目にマッサにまで抜かれて11位に後退。ポイント獲得圏外となってしまう。

先ほどのタイヤ交換前と違って、ライコネンはベッテルにそれほど迫ることが出来ない。その前のライコネンの速さを見て、ベッテルは最後のタイヤにソフトではなくミディアムを選んだのだ。同じミディアム・タイヤなら追いつかれはしない、ということか。2人の差は3秒前後のまま。ベッテルは巧みにペース配分をコントロールしてタイヤをマネジメントしているようだ。

タイヤが苦しい可夢偉は、45周目にメルセデスのミハエル・シューマッハとザウバーのチームメイトであるペレスにも抜かれて13位に後退。このまま走り続けてもずるずると後退するばかりと判断したようで、51周目を走り終えると、予定外の3度目となるタイヤ交換のため、ピットに向かう。



これで全車、タイヤ交換を終えてあとはゴールを目指すのみ、と思っていた54周目、バトンが緊急ピットイン。左後タイヤがパンクしたそうだ。タイヤを換えて1度はコースに復帰するものの、55周目を走り切ったところで再びピットに戻り、そのままリタイヤしてしまった。ディファレンシャル・ギアとエキゾーストも壊れていたという。

そして57周目のファイナル・ラップ。1位でチェッカーフラッグを受けたベッテルは今季初優勝。2位のライコネンは速さの健在ぶりを見せたものの一歩届かず、笑顔はない。3位に入ったグロージャンは、自身初の表彰台だ。

作戦が上手くいかなかった小林可夢偉は、3度目のピットストップの後、懸命にリカバーしたものの13位に終わった。



政情不安の中で開催されたバーレーンGPを終え、現在ドライバーズ・ランキングでトップに立っているのは過去4戦で53ポイントを獲得したベッテル。2位が49ポイントのハミルトン。1ポイント差で3位はウェバー。そして4位のバトンと5位のアロンソは43ポイントで並んでいる。チャンピオンシップの行方はますます混沌としてきたようだ。次戦スペインGPは5月13日、日本時間午後9時に決勝レースがスタートする。

なお、レース後の審議の結果、スチュワードはロズベルグの行為に対し「問題なし」と判断。順位は以下の通りで確定した。

優勝 セバスチャン・ベッテル(レッドブル・ルノー)
2位 キミ・ライコネン(ロータス・ルノー)
3位 ロマン・グロージャン(ロータス・ルノー)
4位 マーク・ウェバー(レッドブル・ルノー)
5位 ニコ・ロズベルグ(メルセデス)
6位 ポール・ディ・レスタ(フォースインディア・メルセデス)
7位 フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)
8位 ルイス・ハミルトン(マクラーレン・メルセデス)
9位 フェリペ・マッサ(フェラーリ)
10位 ミハエル・シューマッハ(メルセデス)
11位 セルジオ・ペレス(ザウバー・フェラーリ)
12位 ニコ・ヒュルケンベルグ(フォースインディア・メルセデス)
13位 小林可夢偉(ザウバー・フェラーリ)
14位 ジャン・エリック・ベルニュ(トロロッソ・フェラーリ)
15位 ダニエル・リカルド(トロロッソ・フェラーリ)
16位 ヴィタリー・ペトロフ(ケータハム・ルノー)
17位 ヘイキ・コバライネン(ケータハム・ルノー)
18位 ジェンソン・バトン(マクラーレン・メルセデス)
19位 ティモ・グロック(マルシャ・コスワース)
20位 ペドロ・デ・ラ・ロサ(HRT コスワース)
21位 ナレイン・カーティケヤン(HRT コスワース)
22位 ブルーノ・セナ(ウイリアムズ・ルノー)

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Image Credit: Clive Mason, Paul Gilham/Getty | Luca Bruno, Hassan Ammar, Hasan Jamali/AP | Sauber Motorsport AG

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