スバルは、期待の新型スポーツカー「BRZ」を、3月28日の発売に先駆け、全国各地のショールームで展示中だ。

昨年の東京モーターショー発表された「BRZ」は、スバルトヨタが共同で開発した後輪駆動のスポーツ・クーペ。排気量2.0リッターから200馬力を発生する水平対向エンジンを、フロントに低く、車体中央寄りに搭載することで、「優れたハンドリング性能を実現」し、「誰もがクルマを操る愉しさと悦びを感じることができる」と、主に車体の開発を担当したスバルは胸を張る。双子の兄弟である「トヨタ 86」とともに、現在日本だけでなく世界中のスポーツカー好きから注目を浴びているニュー・モデルだ。



東京モーターショーでご覧になった方も多いとは思うが、何しろあの人混みである。落ち着いて見ることなどとても出来なかったのではないだろうか? その点、現在展示中のショールームでは、ドアを開けて運転席に座ったり、荷室や後部座席の広さを確認するなど、ゆっくりと思う存分クルマに触れることが可能だ。また、モーターショーの時期にはまだ用意されていなかったBRZのカタログも手に入れることが出来る。購入を考えている方のみならず、BRZに少しでも興味をお持ちなら、1度足を運んでみることをお勧めしたい。なお、展示されている店舗や期間は限られているので、以下のリンクからお確かめの上、来店される前にお電話で確認された方が良さそうだ。

「スバル BRZ 展示車店舗」

店舗によっては今週末、つまり3月11日までというところも少なくない(逆に、まだ展示されていない店舗もある)ので、ご注意を。



JR新宿駅西口を出ると目の前、スバルビル一階にある本社ショールームでは、サテンホワイト・パールの車両と、WRブルー・マイカの「エアロパッケージ」 および「レザー&アルカンタラパッケージ」装着車の2台が現在展示されている。どちらも6速AT仕様で、上級グレードの「S」だ。

特に、インテリアの違いを並べて確認できる機会は今のところまだ少ないはず。レザー&アルカンターラパッケージを付けようか、それとも標準のファブリック /トリコット・シートで充分か、迷っている方は(そして新宿まで来られるなら)是非ご覧いただくことをお勧めする。何故かといえば、本革とアルカンターラが張られたオプションのシートは確かに質感が高く「大人のスポーツカー」という雰囲気が魅力的ではあるのだが、多くの人々に何度も乗り降りされている展示車では、 すでにサイド・サポート部分の革が擦れて表皮にひび割れなどの傷みが見られたからだ。

スポーツカーとしての素性を重視した結果、BRZというクルマはルーフや着座位置が低く、シートのサイド・サポートも比較的大きく張り出しているため、乗降性がよいとは言えない。オーナーになった際には、降りるときには必ずシート位置を後ろに下げてから降りる(そして乗るときにもシートに座ってからポジションを前に出す)などの配慮が必要だろう。縫い目にほつれはなく、ファブリック・シートの方はまだ大丈夫そうだったから、革の表面に施された塗装などの処理がやや耐久性に欠ける、ということではないかと思われる。まあ、これはBRZに限った話ではなく、クルマの革シートにはよく見られることではあるが。将来、中古車として出回った時には、この部分で前オーナーがどれほど大事に乗っていたかが判るポイントとなりそうだ。



モーターショーでは確認できなかった後部座席にも座ってみたが、こちらは当然ながらフロント以上に乗り降りが大変。リア・シートに人を招く際は、フロント・シートに付けられたシートベルトを通すストラップを、その度に外してやらなくてはならない(そして、走行する前にまた嵌めてやらなければならない)。 何とか潜り込んで後部座席に座ってみると、リア・ウインドウのガラスがかなり前の方まで来るので視界は明るく(日差しが照りつけると暑そうだが)、小型の3ドア・ハッチバック車のリア・シートのような「暗いところに押し込まれた」感はない。ただし、頭上にはすぐにそのガラスが迫り(身長次第ではガラスが頭に当たる)、足元のスペースはほとんど余裕がなく、つま先は何とかフロント・シートの下に入れられる、という程度のものであるから、成人男性が長く乗るのは(文字通り)きつい。小柄な女性や低学年のお子様向けとしてならば、ホンダの「CR-Z」よりは実用になりそう。



以上のように、ネガティブな点が明らかになることもあるだろうが、しかし、実車の "スポーツカー" を前にすると、思わず心がときめいてしまう人も多いに違いない。低い運転席に座り、ステアリング・ホイールを握ってみれば、実際に走らくなくても「このクルマと過ごす生活」というものを想像するだろうし、そんな生活も「悪くないな」と感じる人なら、もし今は諸事情で叶わなくても、是非いつかスポーツカーに乗ってもらいたい。きっとそれは、想像以上に素晴らしいものになるはずだ。

なお、新宿本社ショールームにおけるBRZの展示は、期間がいつまでになるかは現在のところ未定らしい。3月28日のBRZ発売までは続けられるようだ。

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