【ジュネーブ2012】インフィニティ、新世代ミドシップ・スポーツカー「EMERG-E」を公開!
日産の高級ブランド、インフィニティは6日、開幕したジュネーブ・モーターショーでレンジエクステンダー付きスポーツEVのコンセプト・モデル「Emerg-E(エマージ)」を発表。合計408馬力を発生する2個の電気モーターと3気筒エンジンを搭載する新世代のスポーツカーだ。

見るからにミドシップ・スーパーカーらしいスタイルを持つ美しいクーペ・ボディはカーボンファイバー製。パフォーマンスも強烈で、0-60mph(約96km/h)をジャスト4秒で加速し、130mph(約209km/h)の速度に達するまで30秒しかかからない。だがそのコクピットの背後に収まっているのはV6ツインターボなどではなく、排気量1.2リッター程度の3気筒エンジン。このクルマの主なパワー・ユニットはエンジンではなく、最高出力300kW(408ps)を発生する2個の電気モーターなのだ。



モーターとエンジンの組み合わせとはいえば「ハイブリッド」という言葉が頭に浮かぶが、このエマージは「レンジエクステンデッドEV」、つまり「航続距離延長装置付き電気自動車」なのである。エンジンは直接動力をホイールに伝えず、バッテリーの残量が少なくなったときに「発電機」の役割を果たす。電力はリチウムイオン・バッテリー・パックに蓄えられ、それによって2個のモーターが後輪を駆動するというわけだ。バッテリーがフル充電されていれば、電気のみで(つまり純粋な電気自動車として)最大30マイル(48km)の距離を走行可能。3気筒エンジンを組み合わせれば、無給油で300マイル(480km)走れるという。CO2排出量は僅か55g/km。燃費の数値は公表されていないが、ガソリンのCO2排出係数を2.32kg-CO2/リッターとして計算すれば、約42km/リッターというところか。



このエマージの開発は、日本やアメリカではなくヨーロッパで行われたと発表されており、カーボンファイバー・ボディやレンジエクステンダーとしての3気筒エンジンは、あちらのパートナー企業によるアウトソーシングであると言われている。例えば3気筒エンジンは、イギリスのテレビ・ニュースで報道されたとおり、ロータスが開発した物だ。現段階ではコンセプト・カーに過ぎないが、もし市販化されるとすれば、生産もヨーロッパ(やイギリス)で行うことが考えられているらしい。その場合、価格は15万ドル(約1,200万円)程度になるとインフィニティの幹部はメディアに対して語っている。とは言っても、カーボンファイバー製ボディの実現や、合計300kWのモーターにかかるコストなど、まだまだ市販化に向けて解決しなければならない問題はあるようで、今は "こうしたクルマ" の市場を探っている段階と見るのが妥当だろう。



刺激的なスポーツカー・ドライビングと高い環境性能を矛盾なく両立させ、しかも魅力的なボディとパッケージに収めたエマージは、確かに次世代スポーツカーのコンセプトとして期待が掛かる。内容を考えれば1,200万円は決して高くないし(採算はぎりぎりになるらしいが)、EV最大のデメリットである "バッテリー切れ" の危機感とも無縁だから、テスラよりこっちの方が、と考えるエコロジストでエンスージァストな富裕層は少なくあるまい。

"環境問題も大事だけれど、取り敢えずこのままV6エンジンを搭載して売ってくれたらいいのに" と思う人もいるかも知れないが、そうなるとインフィニティのバッジを付けた「ロータス・エヴォーラ」になってしまう...という見方は意地が悪いだろうか...?

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