プジョーは16日、Facebookの公式ページに1枚の写真を掲載した。クローム仕上げされた台形デュアル・エキゾースト・エンドパイプを写したものだが、既存のモデルのものではないことから、これはどうやら新型車のティザー(チラ見せ)画像であると思われる。そこには一言、「Le mythe reviendra-t-il ?(神話は復活する?)」と書かれていた。



プジョーの「神話」と言えば、1891年に世界で初めて4輪自動車を量産(5台も!)したとか、1894年に世界で初めて開催された自動車レースで優勝したとか、1912年に世界で初めてDOHC4バルブ・エンジンを搭載するレーシングカーを造ったとか、それこそ "諸物の起源" における "創り給いし" 物語は数々あるわけだが、件の写真から思い浮かべるものとなると、やはり公道における市販車、中でも真っ先に挙げられるのは1980年代に登場した傑作ホットハッチ「205 GTI」ではないだろうか。

プジョーが1983年に発売した「205」は、1000cc前後の直列4気筒エンジンをフロントに横置きし、前輪を駆動する小型ハッチバック車。フェラーリのスタイリストとして有名なイタリアの「ピニンファリーナ」が関わったというキュートなデザインと素直な操縦性が受け、世界的ヒット作となった。205 GTIは、1984年に追加されたスポーツ・モデルである。


GTIという3文字からお分かりのように、今や "伝説" となっている初代「フォルクスワーゲンゴルフ」の高性能バージョンを横目で睨みながら開発された205 GTIは、最高出力105psを発生する1.6リッター・エンジンを搭載、全長僅か3.7mのスモール・カーであるにもかかわらず最高速度190km/hを標榜した。単なるSOHCながらも10.2:1という高い圧縮比によって鋭く吹け上がる1.6リッター・エンジンと、800kg台という軽量な車体の組み合わせは、優れたレスポンスと機敏な運動性能を発揮し、峠のヤング・ドライバーからプロフェッショナルなラリーストまで魅了した名車として今なお語り継がれている。

その後、205 GTIは排気量を1.9リッターにまで拡大、パワーと動力性能は向上したが、代わりに「カミソリのような」と表現されたレスポンスは翳りを見せたと言われた。その後継車「206」や「207」にもGTIグレードは存在したのだが、プジョー自身は "神話" が失われてしまったと感じていたらしい。



16日にプジョーが公開した写真は、この神話的な「GTI」の復活を示唆するもの、というのが大方の見方だった。3月に開幕するジュネーブ・ショー標準モデルの「208」が発表され、さらに高性能版として「208 GTI」がお披露目されるのではないか、と見られていた。

そして1日経った17日、プジョーは、その208 GTIの全貌を明らかにした。



すでに昨年11月に公開されている標準モデルの208と比べると、前後トレッドは拡大され、わずかに張り出したフェンダーの間をサイド・スカートがつなぐ。ルーフにはスポイラーが装着され、リア・バンパーの右側にはFacebookで一足先に姿を見せていた台形のエキゾースト・パイプエンドが確認できる。クローム仕上げされた18インチ・ホイールの内側には大径ブレーキ・ディスクと大型のキャリパーが。Cピラーには "神話的な" 先祖と同じように「GTI」のロゴが入り、フロント・グリルの下はフランス国旗のトリコロールが控え目に描かれている。



スペックに関しては、今のところまだ未発表。そもそも、今回その存在が明らかになった208GTIというモデルは、まだコンセプト・カーの段階で、市販される際には外観も変更になる可能性があるようだ。地元ヨーロッパの複数のメディアが伝える情報では、「RCZ」に搭載されている200ps仕様の1.6リッター直列4気筒ターボが採用されるのではないかと言われている。

実車の公開は3月6日に開幕するジュネーブ・ショー。ヨーロッパでは標準モデルの208がまず今年6月に発売され、GTIが市販化されるのは秋以降と見られている。




先代の「207」より100kg以上も軽量化されたという208。GTIなら1150kg程度になることが期待できる。基本的に設計が同じエンジンを搭載するMINIと比較すれば、「クーパーS」より軽くてパワフル、ということにもなるかも知れないのだ。
果たして、神話は復活するだろうか!?

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