【東京モーターショー2011】三菱の世界戦略車「ミラージュ」は、小型・低燃費・低価格!
三菱 ミラージュの高解像度ギャラリーは上の画像をクリック

三菱は、東京モーターショー2011において、新型コンパクト・カー「ミラージュ」を世界初公開。クラストップレベルの30km/リッターという低燃費と、戦略的な低価格(まだ未発表だけれど)を武器に、これ1台で世界における "成熟市場" と "新興市場" の双方を狙うという。ミラージュという名前を12年ぶりに復活させた理由や、低燃費・低価格を目指した開発に関するお話を、三菱の方にお訊きして来た。

まず、どうして「ミラージュ」という名前を復活させたのか、その理由をお聞かせください。

「ミラージュは、初代がオイルショックの直後という1978年に誕生したわけですが、そのときのコンセプトが、"省燃費で小回りがきく" というものでした。今度のミラージュは、小型・低燃費・低価格をコンセプトとしています。つまり今回やりたかったことが、初代ミラージュ(のコンセプト)と同じだった、と言っても過言ではない。そういう理由で(ミラージュという名前を)付けました」

新型ミラージュ(左)と初代ミラージュ(右)

低価格、ということですが、具体的にはお幾らくらいになるのでしょう?

「それはまだ発表できないのですが、"安いよね、このクルマ" と思っていただけるような価格になるはずです」

低価格にすることができたのは、製造コストを下げたということですか?

「低コストで、ということは、開発の最初からありまして、もう、詰められるところは徹底して詰めてきました」

具体的にはどんなところを、どのように詰めたのでしょう?

「ブラットフォームから新開発しましたので、例えばハイテン(高張力鋼板)を適材適所に使うことで、部品点数を減らせたりですとか」

こんなこと訊くと失礼ですが、乗ってみて安っぽいと感じるところはあります?例えば音とか振動とか...。

「安かろう悪かろう、ということは決してありません。走りの品質に関する部分はきちんとやっています」



それでは次に低燃費ということに関してですが、コストの制約が厳しい中、燃費を向上させるためには具体的にどのようなことをされていますか?

「軽量化と空力に関しては、徹底的にやりました。特に空力は、1度設計しちゃえば(生産には)コストがかからない部分ですから(笑)」

例えば、空力が良いって見て分かるのはどの辺でしょうか?

「リア・バンパーの角を見てください。プリウスなんかもこういうカタチになっていますが、横を流れる空気が車体後方で巻き込むのを抑制します。同じ理由でここ(Cピラー)の面の形状ですとか、それからルーフ・スポイラーですね。この大きさ、この形が効果を発揮するんです。あとサイド・スカート。これもかなり効きます」

なるほど、単なるスポーティに見せるためのエアロパーツが装着されている、というわけではないのですね。

「こういう部分ももっとお客様にお話していかなければなりませんね」

燃費のために磨かれた空力ボディ

ドライブトレインに関しては?

「エンジン(1.0リッターの3気筒MIVECエンジン)は小型軽量化と、フリクションの低減ですね。あと新世代のCVTが組み合わされています」

新世代CVTとは、どんなところがこれまでと違っているのですか?

「それはまだ秘密ということで(笑)」

トランスミッションはCVTのみですか?MTは用意されない?
「日本ではCVTのみです。このクラス、マニュアルは数が出ませんので...」

ミラージュといえば、「サイボーグ」という名前の高性能モデルが有名でしたよね。今回のミラージュにもそんなスポーツ・グレードは用意されるのでしょうか?

「それは予定しておりません。といいますのも、スポーツ・モデルを作ろうとなると、基本の設計段階からそういうことも考えてやる必要があるんです。こうして出来上がったものに、何かを付けたりとか、例えばハイパワーのエンジンを載せるとか、それだけで作れるものじゃない。今回のミラージュは、そういうこと(スポーツ・グレードの追加)を考えていませんから、難しいと思います」

残念ですが、これ(新型ミラージュ)は、基本からしてそういうクルマではない、ということですね。ところで、お話をお聞きしますと、このミラージュは「コルト」の後継モデルというよりも、まったく別の種類のクルマに思えます。でもコルトはやめちゃうんですよね、もったいないとは思いませんか?

「コルト、まだありますけどね(笑)。でもまあ発表からもう9年ですから、車体の設計が旧くなるということよりも、新鮮味を保つという面で難しいですよね...。コルトは、"クラスを超えた上質" というところを目指して開発したクルマです。お客様の中にも、コルトばかり5台も乗り継いでいる、という方もいらっしゃいます。ですが、"いいクルマだから売れる" とは限りませんので...」


お礼を申し上げ、以上でお話を終了させていただいた。最後のお言葉に自動車開発の難しさを感じさせられる。



さて、ここで新型ミラージュのスペックについてもご紹介しておこう。全長3,710mm × 全幅1,665mm × 全高1,490mmというサイズは、現在の日本の小型車の中ではとりわけ小さい方。「トヨタ ヴィッツ」「ホンダ フィット」「マツダ デミオ」ではなく、「日産 マーチ」や「トヨタ パッソ」が直接のライバルだ。排気量1リッターの3気筒エンジンは、MIVECと呼ばれる可変バルブタイミング機構付き。最高出力&最大トルクなどの数値はまだ未公表。減速エネルギー回生システムやアイドリング・ストップなどの助けを借りて、30km/リッターという燃費を達成する(予定)。
軽自動車と比べると、後部座席に3人乗れるというところが、このクラスのクルマを購入する理由の1つになるかも知れない。ミラージュは、価格にはかなり自信をお持ちのようだったので、軽自動車では小さ過ぎるとお考えの方は、もうしばらくお待ちになってみてはいかがだろう。

ところでこの新型ミラージュは、日産 マーチと同じように、日本市場向けの車両も国内の工場ではなく、タイで生産され日本に輸入されることになる。日本車なのに日本製ではないというところに、寂しさや不安を感じる方もいるかも知れない。新型ミラージュが三菱の世界戦略車という使命を帯びて生産される以上、現在の超円高ではそれも仕方なしといったところなのだろうか。発売は2012年の夏に予定されているそうだ。


Related Gallery:Mitsubishi Mirage : Tokyo Motor Show 2011


■関連リンク
三菱が次期国際戦略コンパクトカーをタイで生産の予定
【ビデオ】三菱の新型コンパクト・カー!?(‥‥だったらいいな)
マツダ、ハイブリッド車並みの省燃費を誇る「デミオ」の予約受付を開始!
【PR】三菱 ミラージュの購入を考える前に!まずは現在お乗りのクルマの査定価格を調べよう!