【東京モーターショー2011】担当者に訊く!ホンダの「EV-STER」は「ビート」の後継車になるか!?
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東京モーターショー2011ホンダ・ブースで大人気だったのは「EV-STER」。事前に「スモールスポーツ EVコンセプト」として画像のみが公開されていたモデルだ。1991年に発表されたミドシップ・オープンの軽自動車「ビート」を思わせるそのスタイリング。果たして、ビートはEVになって甦るのだろうか!? エクステリアを担当されたホンダの方に直接訊いてみた。

EV-STERは、ホンダが提案するEV(電気自動車)のオープン・スポーツカー。全長3,570mm × 全幅1,500mm × 全高1,100mmというサイズは、現在の軽自動車の規格をわずかにはみ出る(170mm長く、20mm幅広い)。ホイールベースは2,325mmと、全長に対して長めに採るのはビートと同様。58kW(79ps)の最高出力を発揮する電気モーターは乗員の背後に置かれ、後輪を駆動する。バッテリーは10kWhのリチウムイオン。100V電源で6時間以下、200V電源なら3時間以下でフル充電が完了し、最大約160kmの航続距離を可能にする。最高速度は160km/h、0-60km/h加速5.0秒と発表されている。同じEVということで比較すると、BMWが発表した「i3」はそれぞれ150km/hと4秒。「スマート」のEVは120km/hと5.0秒だ。



そんなEV-STERについて、ホンダ・ブースでお話を聞いたのはプレス・デーの2日目。とにかく海外メディアにも大人気で、担当者の方は前日からずっと取材の対応に追われて大忙しなのだ。


すばりお訊きしますが、これは「ビート」を復刻させるおつもりでデザインされたのですか?

「特にビート、というわけではありません。ビートだけではなく(ホンダの)S2000やS800などのデザインも常に頭にあります。そうした上で、新しいスポーツカーを作った、ということです」

このコンセプト・モデルはEV(電気自動車)ということですが、あくまでもEVとして市販を考えていらっしゃるのですか?普通に、エンジンを積んで出して欲しいという声も、昨日からかなりあったと思うのですが?

「そういうお客様の声が多ければ、今回のショーで反響を見て、(エンジンを搭載することも)検討していかなければならない、と思っています」

このデザインのまま、エンジンを搭載することは可能ですか?
「そう変えなくても、いけると思います」

まずはじめにEVのスポーツカーを作ろう、となったとき、もっとEVならではのデザインにすることも出来たと思うのですが。エンジン、トランスミッション、燃料タンクを置くこれまでのスポーツカーに比べると、パッケージングの制約がもっと自由になると考えるのは素人考えでしょうか?せっかくEVなんだから、見たこともないスポーツカーを作ってやろうというお気持ちはなかったのですか?

「まあ、あまりブッ飛び過ぎると、お客様に理解してもらえないのではないかと(笑)。とにかく、全方位から見て、"カッコいいスポーツカー" が作りたかった」

パッケージングの話をもう少しお聞かせいただきたいのですが、モーターは後ろに積んでいるんですよね?バッテリーは?

「モーターはミドシップ。バッテリーは重量バランスを考え、前後に振り分ける、というパッケージングを "想定" しています」

ミドシップの後輪駆動とは、ビートと一緒ですね(しつこい)。

「お客様に喜んでいただける商品にしたかったので、ミドシップにしました。こちらの都合でFFにする、なんてことはしたくなかった」

先ほど、想定している、と仰いましたが、いま、このクルマに実際にモーターとバッテリーが積まれているわけではないのですか?

「これはコンセプト・モデルですから。パワートレインと数値に関しては、こういうスペックを想定して作った、ということです」

じゃあ走らないんですか?

「走りません」

しつこいようですが、市販化の話に戻ります。今年の6月、ホンダの伊東社長はビートのような手軽なスポーツカーを作る、と明言されましたよね。このクルマはそれとは違うわけですか?

「このクルマのこと、だと思います」

でも伊東社長はEVで出すとは言いませんでしたよね?

「エンジン車で出す、とも言わなかったと思いますが」

これの他に、ビート後継車の開発プロジェクトが別に存在する、ということはないのですね?

「ないと思います」


以上、他にも取材を待っているメディアの方がいるので、市販化を期待しています、と申し上げてお話を終了させていただいた。

実はこのEV-STER、インテリアは充分 "ブッ飛んだ" ものになっていて、なんとステアリング・ホイールが見当たらない。代わりに2本のレバーがあり、それを掴んで操作するという「ツインレバー」式なのだが、ホンダは他のコンセプト・カーでもこのステアリング(?)を採用しており、"丸いハンドル" を変えようと、本気で研究を進めているそうだ。




"それほど変えなくてもエンジンを搭載して市販可能" なレベルにあるスタイリングと、"想定しているだけ" のEVパワートレイン。そして丸いハンドルを持たないインテリアは、奥までカメラを入れて撮影することはNG、と広報の方に言われる程度の作り込み(何か秘密があるというわけではなく、要するに作りの "アラ" が目立ってしまう、というわけ)。EV-STERは、現実的な "外観" と、非現実的な(というよりも現実感の乏しい) "中身" が、奇妙にない交ぜになったコンセプト・カーだった。



果たしてこのクルマがどのような形で市販化に至るのか。EVで発売されるのか、エンジンを搭載して世に出るのか、あるいは似ても似つかぬFFの軽自動車をベースにしたオープンカーとして市販されてしまうのか。

それは現在開催中の東京モーターショーにおける皆さんの反響次第、ということになるはず。それを見るために、メーカーは大金を投じてコンセプト・カーを製作するのだから。
ホンダ・ブースでは是非、メーカーの方に我々ユーザーの "想い" を伝えよう!


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