【東京モーターショー2011】ダイハツが提案するもう1つの
ダイハツ D-Xの高解像度ギャラリーは上の画像をクリック

ダイハツは、現在開催中の東京モーターショー2011に、軽自動車規格のスポーツ・モデル「D-X(ディー・クロス)」を出展。どうやら「コペン」の後継モデルというわけではないらしい。では、何なのか?主査の方にお話を聞いてみた。

D-Xは、ダイハツによれば「タフでアグレッシブなスタイリング」によって「オンリーワンの存在感」を放つ「新感覚のスポーツモデル」であると説明されている。特徴としては、樹脂製のボディを載せ替えて、バギーやワゴンなど「様々なバリエーションを楽しめる」こと、そしてフロントに搭載されているエンジンが、新開発の2気筒直噴ターボ(64psの最高出力と11.2kgmの最大トルクを発生)であることが挙げられる。



プレスリリースを見ても、説明されているのはボディとエンジンに関してのみ。
では、シャシーは?足回りは?発売されるとしたらまったくのニュー・モデルなのか、それとも「コペン」の後継なのか?様々な疑問が浮かんで来る。そこで、敢えてデザイナーの方ではなく、主査の方にこのクルマの「正体」について尋ねてみた。



まず、これはコペンの後継車になるのでしょうか?

「違います。コペンがこれに置き換わる、ということではありません」

では、何なのでしょう?

(ダイハツ・ブースに展示されている「ミラ イース」や電気自動車の「PICO」を指して)「人とクルマの距離感というものを考えたときに、これらのような環境にやさしいクルマを作ることは確かに大事だけれど、それだけではない、クルマ本来の楽しみや走る歓び、そういうものを提供することも必要ではないか。クルマに乗ることで、明るく元気に生活していただきたい。そういう意味でこんなクルマを"提案" させていただいたということです」

コペンの後継モデルは、これとは別に開発が進んでいるということですか?

「それに関しては、お答えできる段階ではない」

2気筒エンジンをこのようなスポーツカーに搭載することで、例えばフロント周りが軽くなるとか、そういうメリットはありますか?

「3気筒だって十分軽いですから(笑)。2気筒直噴ターボが有利なのは、燃費と低回転のトルク。それがスポーツカーのエンジンとして、特別メリットがある、というわけではありません」

そもそも、このD-Xはスポーツカーと考えてよろしいんですよね?

「モータースポーツにつながる、という意味のスポーツカーではないです。日常での生活に使っていただきながら、非日常的な楽しみが味わえる、そんなクルマとして考えました。"ディー・クロス" という名前は、"日常と非日常が交差する" という意味で付けたのです」

それでは、シャシーや足回りなんかも、特に運動性能が高いクルマとして開発されたわけではないのですか?

「シャシーや足回りに関しては、今の段階ではお話できることは何もありません。今回は、皆様の声を聞かずに、こちらから "こんなクルマはどうですか?" と作って提案してみた、ということです。そこから先(生産化やシャシーの開発など)は反響次第ということになりますね」

軽自動車という規格内で作ることにはこだわっているのですか?

「軽にこだわっています」

ボディはバギーになったり、ワゴンになったり、色々と着せ替えられるとありますが、市販化するとしたらそんなの無理ですよね?

「着せ替えではなく、載せ替え、と言っています」

失礼しました。ではもしこのクルマが市販化されたとしても、買った後でユーザーが自由にボディを載せ替えるということは出来ませんよね?

「今の法律では出来ませんね。そこは我々の先輩たちがそうしてきたように、法制と戦う、ということも必要になるかも知れない」

作る側としては、ユーザーが自由にボディを替えられるようになるのを望んでいるということですか?

「当然そうです」

もし仮にこのクルマが発売されるとしたら、価格はどのくらいになるのでしょう?軽自動車としては高過ぎる価格になったりしませんか?

「高くなると若者がついて来れませんから、コペンと変わらないくらいの価格で出さなければならない、と思っています」


以上のように、いくらか失礼な質問に対しても、実に率直に答えてくださった。今回のD-Xは、コペンの後継でもなければ新型車でもない。お話の中にあったように「こんなクルマはいかが?」というメーカーから我々に対する "提案" なのだ。ボディのデザインにしても、これまで「スポーツカーというのはこんなカッコ」と思われている常識を、打ち破るような気持ちでデザインしたという。その点においてはホンダの「EV-STER」とは対称的、と言えるかも知れない。

今はコンセプトとデザインを提案して市場の反響を見ること、そして新型2気筒直噴ターボ・エンジンを見せることがこのクルマの使命なので、それ以外の部分に関してはまだまだこれから。実はこの車体はコペンのものを使って製作されているらしい。
このまま市販化される可能性は低いが、ショーの反響次第では、コペンとはまた違った方向性の軽スポーツがダイハツから生まれるかも知れない。



「流麗なスタイル」とは言えないけれど「乗ると楽しそう」と思わせるスタイリングは、よくぞコペンの車体を使って(軽自動車規格の全長・全幅はもちろん、ホイールベースもコペンと同一)ここまで違ったイメージのクルマに仕立てたものと感心する。絶対的に速度域が低い軽自動車なのだから、世の多くのスポーツカーのように、流線型のスタイルで「速そう」に見せる必要はないのかも知れない。
小さなクルマにこだわるからこそ、小さなクルマならでは魅力を再発見させてくれる。ダイハツにはそんなメーカーであって欲しい。


Related Gallery:Daihatsu D-X : Tokyo Motor Show 2011
Daihatsu D-X : Tokyo Motor Show 2011Daihatsu D-X : Tokyo Motor Show 2011Daihatsu D-X : Tokyo Motor Show 2011Daihatsu D-X : Tokyo Motor Show 2011Daihatsu D-X : Tokyo Motor Show 2011Daihatsu D-X : Tokyo Motor Show 2011Daihatsu D-X : Tokyo Motor Show 2011Daihatsu D-X : Tokyo Motor Show 2011


■関連リンク
ダイハツ、軽自動車規格のスポーツカー「D-X」などを東京モーターショーに出展!
【東京モーターショー2011】担当者に訊く!ホンダの「EV-STER」は「ビート」の後継車になるか!?
【東京オートサロン2011】"欲しいクルマ" を現実に!トヨタ技術会「T-SPORTS」
【PR】ダイハツ D-Xが発売されたら!購入を考える前に、まずは愛車の買い取り価格を調べよう!