F1最終戦ブラジルGP決勝結果!(画像を追加して更新!)
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2011年のF1最終戦ブラジルGP決勝レースが27日(現地)、インテルラゴス・サーキットで行われた。

スターティング・グリッドでフロント・ローを獲得したのは、前日の予選で年間最多ポール・ポジション記録を更新したレッドブルセバスチャン・ベッテルと、そのチームメイトのマーク・ウェバー。2列目にはマクラーレンジェンソン・バトンルイス・ハミルトンが並ぶ。その後ろはフェラーリフェルナンド・アロンソ、そしてメルセデスGPニコ・ロズベルグ。地元ブラジルではこれまでに2勝を挙げているフェラーリのフェリペ・マッサは7番手。ザウバー小林可夢偉は16番グリッドからポイント獲得を狙う。

1列目からきれいにスタートしたベッテルとウェバー

日曜日は雨も予想されたが、午後2時にレースが開始されたときには、厚い雲がサーキット周囲に見られはしたもののドライ・コンディション。全車が軟らかめのオプション・タイヤ(ソフト)履いてスタートした。

1列目、2台のレッドブルは順位を守ったまま1コーナーへ。予選3位のバトンがそれに続く。その後ろでは5番手スタートのアロンソがハミルトンを1コーナーでパス、マッサはスタートで伸びなかったロズベルグの前へ出る。2台のフェラーリがそれぞれ順位を上げることに成功した。

ハミルトンをかわしたアロンソはバトンに次ぐ4位に

2周目にはトップのベッテルが、ウェバーに早くも2秒以上の差をつけ、いつものように独走態勢。8周目に入った頃には、3位バトンと2位ウェバーの差も5秒にまで広がる。

10周目、10位を走行中のミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)が、前を走るブルーノ・セナ(ルノー)に仕掛ける。ホーム・ストレートで並んだ2台は1コーナーで接触。前に出たシューマッハの左リア・タイヤに、セナが乗るルノーのフロント・ウイング翼端板が当たって砕け散った。後輪を失ったシューマッハは、何とかピットまで戻ったが周回遅れに。セナはコース上に留まる。

接触で左リア・タイヤを失ったシューマッハ

11周目、ペースの上がらないバトンをアロンソが抜いて3位に順位を上げる。バトンは、セナがコース上に残したフロント・ウイングの破片を見てスロットルを戻したことが、抜かれた原因になったとレース後に述べている。

14周目、これまで好調にトップを走っていたベッテルにチームから無線が入る。ギアボックスの2速ギアにトラブルが発生しているため、ショート・シフト(エンジンの回転数をいっぱいまで上げずに、早めにシフト・アップ)するように、との連絡だ。

上位陣で1回目のタイヤ交換を最初に行ったのは、4位走行中のバトン。15周目を走り終えるとピットに戻り、スタート時と同じく軟らかめのソフト・タイヤに履き替える。
これを見て、次の周にアロンソがピットへ。同じくソフト・タイヤに履き替え、バトンの前でコースに戻る。同じ周に5位のハミルトン、7位のロズベルグもタイヤ交換へ。
さらに1周遅れてトップのベッテル、その次の周回で2位のウェバーがピットイン。全員がソフト・タイヤからソフト・タイヤに履き替えたようだ。

21周目を終える時には、"暫定トップ" を走っていたマッサもようやくタイヤ交換。序盤と同じ順位の6位でコースに復帰する。
このとき9位まで順位を上げていた小林可夢偉もここで最初のタイヤ交換のためピットへ。しかし可夢偉のザウバーは、リア・タイヤの交換に手間取り貴重なタイムを失う。11位でコースに戻る。

ピットでタイヤ交換する小林可夢偉

全車が1回目のタイヤ交換を済ませた時点で、順位はベッテル、ウェバー、アロンソ、バトン、ハミルトン、マッサという順。

23周目、ヴァージンのティモ・グロックがタイヤ交換を終えてピットから出た途端、タイヤが外れてしまいそのままリタイヤ。ちゃんとホイール・ナットが締められていなかったらしい。

24周目、ギアボックスにトラブルを抱えているはずのベッテルが最速タイムを記録。その後、ピットからまた無線が入り「ギアボックスに深刻なトラブルが起きている。2速、3速、4速ギアでショート・シフトしろ」と言われるベッテル。どうやら "指令" を無視して高回転まで回し、最速タイムを叩き出し(てしまっ)たらしい。28周目には「全ラップ、全コーナーでショート・シフトせよ」と無線が入る。つまり、後ろから来るチームメイトのウェバーに先に行かせろ、という意味でもある。30周目、ベッテルはウェバーにトップを譲る。

トップに立ったウェバー

2回目のタイヤ交換は31周目を走り終えた時、再びバトンから。ここでバトンは硬めのプライム・タイヤ(ミディアム)を選択する。2周遅れてハミルトンもピットへ。こちらは軟らかめのオプション(ソフト)・タイヤを選んだ。残り周回からみて、マクラーレンの2台は3回ストップ(タイヤ交換)する作戦であることが判明。

さらに2周後の35周目を終えたところで、アロンソがタイヤ交換。選んだタイヤはソフトだ。3位のままコースに復帰する。
レッドブル陣営はまたウェバーから、38周目を終えるタイミングでピットへ。次の周にはベッテルもピットイン。2人ともソフト・タイヤに履き替える。

39周目、ミディアム・タイヤとの相性が良いらしいバトンが、(まだ1回しかタイヤ交換していない)マッサをオーバー・テイク。42周目にはハミルトンがマッサに襲い掛かる。もはやこの2人のバトルは恒例となっている。そして接触という結果を迎えることも半ば恒例と化しているわけだが、ハミルトンはマッサに仕掛ける前に3回目のピットイン。この頃、どうやらハミルトンのマシンにもギアボックスにトラブルが発生したようだが、チームとしては「為す術なし。ショート・シフトせよ」と無線で言うしかなかった。

45周目を走り終えたマッサが2回目のタイヤ交換。ハミルトンの前でコースに戻る。

再びマッサ対ハミルトンのバトルが期待されたのも束の間、47周目にハミルトンのマクラーレンがスローダウン。ギアボックスが壊れ、ギアが抜けたまま入らなくなってしまったのだった。そのままハミルトンは2011年最後のレースを終える。

52周目を走り終えた時、バトンが3回目のタイヤ交換。相性の良いミディアム・タイヤを再び選択。2周後にアロンソがピットへ。レギュレーションで2種類のタイヤを使う義務が定められているため、こちらもミディアム・タイヤに履き替える。バトンの前でコースに戻ったものの、アロンソのフェラーリは硬めのミディアム・タイヤでは苦戦を強いられる。それに対し、バトンは15秒台のラップ・タイムを連発してアロンソに迫る。

58周目を走り終えた時にトップのウェバーが、次の周にはベッテルが、今季最後のタイヤ交換。ワン・ツー体制のままコースに復帰し、ゴールを目指す。

ミディアム・タイヤで好調のバトンは62周目、アロンソを「レタ・オポスタ(対立した直線)」と名付けられた裏ストレートでついにオーバー・テイク。自らのドライバーズ・ランキング2位を守るオーバー・テイクだった。

その後もバトンは、ギアボックスにトラブルを抱えるベッテルを目指してプッシュを続けるが、残念ながら届かず。
一方、ウェバーはチームが止めるにも拘わらずファイナル・ラップで最速タイムを更新するという、いつものベッテルのお株を奪う走りを見せ、最終戦で今季初優勝を飾る。続いてベッテルが傷ついたマシンをゴールまで運び2位を獲得。追撃届かずバトンは予選順位と同じ3位でフィニッシュ。

(左)ギアボックス・トラブルを抱えていたベッテル (右)今季初優勝のウェバー

左から2位のベッテル、優勝したウェバー、3位のバトン

小林可夢偉はタイヤ交換を2回で走り切る「2ストップ作戦」を完遂し見事9位入賞。チームのライバルであるトロロッソがノー・ポイントに終わったため、ザウバーはコンストラクターズ・ランキング7位を守ることに成功した。

チーム・スタッフの祝福を受ける小林可夢偉

最終的なレースの結果順位は以下の通り。

優勝 マーク・ウェバー(レッドブル・ルノー)
2位 セバスチャン・ベッテル(レッドブル・ルノー)
3位 ジェンソン・バトン(マクラーレン・メルセデス)
4位 フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)
5位 フェリペ・マッサ(フェラーリ)
6位 エイドリアン・スーティル(フォースインディア・メルセデス)
7位 ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)
8位 ポール・ディ・レスタ(フォースインディア・メルセデス)
9位 小林可夢偉(ザウバー・フェラーリ)
10位 ヴィタリー・ペトロフ(ルノー)
11位 ハイメ・アルグエルスアリ(トロロッソ・フェラーリ)
12位 セバスチャン・ブエミ(トロロッソ・フェラーリ)
13位 セルジオ・ペレス(ザウバー・フェラーリ)
14位 ルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ・コスワース)
15位 ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)
16位 ヘイキ・コバライネン(ロータス・ルノー)
17位 ブルーノ・セナ(ルノー)
18位 ヤルノ・トゥルーリ(ロータス・ルノー)
19位 ジェローム・ダンブロシオ(ヴァージン・コスワース) 
20位 ダニエル・リチャルド(HRT・コスワース)



2011年F1世界選手権のドライバーズ・ランキングは以下のように決まった。

1位 セバスチャン・ベッテル 392ポイント
2位 ジェンソン・バトン 270ポイント
3位 マーク・ウェバー 258ポイント
4位 フェルナンド・アロンソ 257ポイント
5位 ルイス・ハミルトン 227ポイント
6位 フェリペ・マッサ 118ポイント
7位 ニコ・ロズベルグ 89ポイント
8位 ミハエル・シューマッハ 76ポイント
9位 エイドリアン・スーティル 42ポイント
10位 ヴィタリー・ペトロフ 37ポイント
11位 ニック・ハイドフェルド 34ポイント
12位 小林可夢偉 30ポイント
13位 ポール・ディ・レスタ 27ポイント
14位 ハイメ・アルグエルスアリ 26ポイント
15位 セバスチャン・ブエミ 15ポイント
16位 セルジオ・ペレス 14ポイント
17位 ルーペンス・バリチェロ 4ポイント
18位 ブルーノ・セナ 2ポイント
19位 パストール・マルドナド 1ポイント
20位 ペドロ・デ・ラ・ロサ 0ポイント
21位 ヤルノ・トゥルーリ 0ポイント
22位 ヘイキ・コバライネン 0ポイント
23位 ヴィタントニオ・リウッツィ 0ポイント
24位 ジェローム・ダンブロシオ 0ポイント

また、コンストラクターズ・ランキングは次のような結果となった。

1位 レッドブル・ルノー 650ポイント
2位 マクラーレン・メルセデス 497ポイント
3位 フェラーリ 375ポイント
4位 メルセデスGP 165ポイント
5位 ルノー 73ポイント
6位 フォースインディア・メルセデス 69ポイント
7位 ザウバー・フェラーリ 44ポイント
8位 トロロッソ・フェラーリ 41ポイント
9位 ウイリアムズ・コスワース 5ポイント
10位 ロータス・ルノー 0ポイント
11位 HRT・コスワース 0ポイント
12位 ヴァージン・コスワース 0ポイント

来年はこの中の幾つかのチームが名前を変え、また数名のドライバーがシートを失い、代わりに何人かの新しい才能がF1の世界に現れるはず。今シーズンはF1以外のモーター・スポーツで、尊い生命が失われる悲しい事故があった。来季は決してそんな事態が起きないことを、祈らずにいられない。

8ヶ月間、F1レースを観戦し続けた皆さん、お疲れ様でした。また、今年から始めたレース・レポートの記事に最後までお付き合いいただき、有難う御座いました。

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Image Credit: Victor R. Caivano, Andre Penner, Nelson Antoine, Silvia Izquierdo/AP | Paul Gilham, Clive Mason, Mark Thompson/Getty | Sauber Motorsport AG

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