【MSJ2011】イタリア自動車界の鬼才が手掛けた、世界に1台の特別な「フェラーリ・ディーノ」!
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一風変わったモディファイが施されている「フェラーリ・ディーノ 」。何処となく1960年代のレーシング・フェラーリを想起させるがそれも宜なるかな。実はこのボディ外観のデザインを手掛けたのは、フェラーリランボルギーニなどで数々のイタリアン・スポーツカーを設計してきたジョット・ビッザリーニその人なのである。

エンジンからシャシー、空力に至るまでその手腕を発揮し、自動車造りの "鬼才" と言われる名エンジニア、ジョット・ビッザリーニは、1926年にイタリアのトスカーナで生まれた。1954年にアルファ ロメオに入社した後、1957年にはフェラーリに移籍。1962年から1964年まで3年連続でGT選手権チャンピオンに輝いた名車「250GTO」の開発に携わる。しかしビッザリーニはその成功を見る前に、総帥エンツォ・フェラーリとの確執から数名のエンジニア達とフェラーリ社を辞職。新たにスーパーカー・ブランドを興そうとしていたフェルッチォ・ランボルギーニから依頼を受け、V型12気筒エンジンを設計する。その後1960年代半ばには、自身の名前を冠したブランドから幾つかのスポーツカーを世に送り出している(けれど成功したとは言えなかった)。



写真のディーノは、1974年型の最終モデルをベースに、1970年代の後半になってからイタリア・ミラノでモディファイが計画され、1983年に完成したという。その際、ボディのデザインを担当したのが、ジョット・ビッザリーニだったというのだ。完成当時はビッザリーニと共同で事業を展開していたアメリカ人、バリー・ワトキンスの所有となっていた車両を、1990年代後半に現オーナーが買い取り、日本にやって来たそうである。



ディーノの初期モデルはアルミニウム製ボディを持つことで知られているが、この "ディーノ・ビッザリーニ・スペチアーレ" のボディ・パネルも、当時のレーシングカーに倣ったアルミ製。バンパーは前後とも外され、フロントにはカナード、リアにはダックテール式のスポイラーがボディと一体化されている。ディーノの中でも「246GTS」がベースなので、ルーフは着脱式。スポーツ・プロトタイプを思わせるアグレッシブに切り開かれたフェンダーには、225/50R15というサイズのタイヤが収まる。15インチのアルミ・ホイールはこのクルマのためにワンオフで作られたものだとか。

搭載されているV型6気筒エンジンは、「ランチア・ストラトス」のラリー・カー用にチューンされた280馬力仕様(ランチア・ストラトスは、フェラーリから供給を受けたディーノのエンジンを積んでいた)。ちなみにオリジナル・ディーノでは(市販モデルのストラトスも)195馬力に過ぎなかったわけだから、軽量化されたボディと相まってそのパフォーマンスの向上は推して知るべし、と言ったところだろう。



「世界で最も速く、最も美しいディーノ」と言われるこの車両。デザインしたジョット・ビッザリーニは現在、ローマ大学で教鞭を執りながら研究・開発を続け、いくつものプロジェクトに取り組んでいるという。
彼は自分のことを、よくこんなふうに言っているそうだ。
「私は "カー・デザイナー" ではない。"ワーカー(worker)" だ」

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