【フランクフルトショー2011】オペルの2人乗りEV「RAK e」は、約108万円で市販を目指す!
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オペル現在開催中のフランクフルト・モーターショーに出展している2人乗りのコンセプト・カー「RAK e」。そのやや浮世離れした外観にもかかわらず、オペルでは何と9,000ポンド(約108万円)という低価格で市販化を目指しているそうだ。

オペルが発表した「RAK e」は、ドライバーと同乗者が前後タンデムに乗車する軽量コンパクトな電気自動車。全長約3m、全高119cmという車体は、鋼鉄製スペースフレームにリサイクル可能な合成樹脂のボディ・パネルを被せるという構造で、車両重量はわずか380kgしかない。
これに5kWhのバッテリーと最大出力時36.5kW(50ps)の電気モーターを搭載することで、最高速度120km/hまで13秒以下で加速するという。
バッテリーは3時間充電すれば100kmの航続が可能。それだけ走ってかかる "燃料費" はたったの1ユーロ(約105円)で済むそうだ。

左)キャノピーは前方に開く 右)後輪のトレッドは600m

見晴らしの良いコクピットのキャノピーは、乗員が乗り降りするときに、斜め前方に持ち上がるように開く。そのときフロント・シート、ステアリング・コラムなども前に動くことで、楽に乗車できるそうだ。このキャノピーの開閉はスマート・フォンを使ってリモート・コントロールすることもできるという。

後輪にはオートバイのようなスイングアーム式サスペンションを採用し、リアのトレッドはわずか600mm。最初は後ろ1輪の3輪車として開発を始めたそうだが、安定性の向上と後席乗員の重量に対応するため、このような超ナロー・トレッドの2輪という形になったとか。

コクピット内のディスプレイにはバッテリー残量や最も近い充電ステーションの位置情報が表示され、もちろん最新のインフォテインメント装置や冷暖房も完備している。



今回のフランクフルト・モーターショーには、オペルの他にもフォルクスワーゲンアウディが似たような電動シティ・コミューターのコンセプト・カーを出展しているが、オペルのRAK eはカーボン・ファイバーやアルミニウムのようなコストの高い素材を使わずに、軽量な車体を実現しているところが特徴。これは特に "財布の軽い" 若者のために、低価格で市販することを本気で考えているからのようだ。

イギリスの自動車メディア『Autocar』が報じるところによれば、GMヨーロッパのニック・ライリー社長はこのRAK eについて「真剣に市販化を考えており、その際には9,000ポンド前後(約108万円)という価格で販売できると思う」と語ったという。
今のところ、(高価な)バッテリーを含めたコストを下げる努力に取り組んでおり、今後は各自治体や政府にこのコンセプト・カーを見せて、補助金やインフラ面での協力を仰ぐ考えらしい。

左)フォルクスワーゲン「NILS」 右)アウディ「アーバン・コンセプト」

"こういう乗り物" が今後必要になるだろうということは分かっていても、この手のコンセプト・カーはどうしても、今は「絵に描いた未来の餅」に思えてしまうことが多いもの。しかし、オペルのRAK eは、市販化の計画にしても、またその価格にしても、現実的な「手の届く餅」になるかも知れない。残念なのは、オペルというブランドが日本から撤退してしまった今、もしRAK eが市販されたとしても、日本ではまた別の問題から手に入れることが難しそうなこと。いっそ、かつてオペルのミニバン「ザフィーラ」がスバルから「トラヴィック」として販売されていたように、どこか日本のメーカーがOEM販売してくれないだろうか!?

ちなみに「RAK e」という名前は、オペルが1928年に製作したロケット・エンジン自動車「RAK」(RAK1からRAK4まで作られた)にちなんだものだとか。「e」はelectric(電動の)とexperimental(実験用の)を表しているらしい。

【Source: General Motors, Autocar


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