【レポート】FIAのキーマンがF1のエンジンサプライヤーに移籍 情報流出を懸念する騒ぎに
今年6月、FIA(国際自動車連盟)は、2014年シーズンからF1に6気筒エンジンを採用するという新レギュレーションを正式発表した。当初は2013年から4気筒エンジンを導入するという計画で進んでいたが、開発コスト等の理由により複数のチームが反対したため、最終的に6気筒に落ち着く形となった。

この決定に出鼻をくじかれたのが、新参のF1エンジンサプライヤー「PURE(Propulsion Universelle et Recuperation d'Energie)」だ。同社は元BARホンダチーム代表のクレイグ・ポロック氏が率いるエンジンメーカーで、コスワースルノーメルセデス・ベンツフェラーリに先駆けて2013年導入の新型4気筒エンジン供給に乗り出すと今年5月に発表していた。ところが、フタを開けてみると新レギュレーションは6気筒に変更。いきなりケチがつく格好になってしまったPUREだが、同社は起死回生を図るため、新たな人物を雇用した。

その人物とは、最近までFIAでパワートレインの責任者とエレクトロニクス部門のディレクターを務めていたジル・シモン氏だ。同氏は"エンジンの教祖"として、モータースポーツ界でその名を知られている。90年代前半にはプジョーでル・マン24時間レースを中心としたレースカーのエンジン開発に携わり、その後は現FIA会長を務めるジャン・トッド氏を追ってフェラーリチームでエンジンチーフとして活躍。そして、2009年に再びトッド氏率いるFIAに加入して要職を担っていた。

現在シモン氏の移籍をめぐって、F1エンジンサプライヤー各社は大きな懸念を表明している。つまり、同氏がFIAの代表として特権的な立場で得た各社のエンジン仕様や技術情報が、競合相手となるPURE社に利用される恐れがあるということだ。

本件に関して、関係者からのより詳しい事情説明を待ちたいところだ。

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