【速報】F1第11戦ハンガリーGP決勝結果!
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31日、F1世界選手権第11戦ハンガリーGP決勝が、ハンガロリンク・サーキットで行われた。ウェット・コンディションでスタートし、路面が乾いた後、また小雨が降り始めるという難しい状況の中、勝敗を分けたのはタイヤ選択とその使い方、そして滑りやすい路面でどれだけ繊細なドライビングを続けられるかだった。

前日の予選でポール・ポジションを3戦ぶりに奪取したのはレッドブルのセバスチャン・ベッテル。その横には素晴らしい速さを見せながら最後のタイム・アタックで2回のミスがあったマクラーレンのルイス・ハミルトンが並ぶ。2列目にはマクラーレンのジェンソン・バトンとフェラーリのフェリペ・マッサ。フェラーリのフェルナンド・アロンソとレッドブルのマーク・ウェバーは3列目からのスタートだ。

決勝レースが始まる頃には雨はほとんど止んでいたようだが、路面はウェット、しかも所々乾いているという難しいコース・コンディション。全車インターミディエイト・タイヤ(浅ミゾ)を履いてのスタートとなった。

ベッテルを追う2台のマクラーレン

真っ先に飛び出したのはベッテル。続いてハミルトンとバトンのマクラーレン勢。比較的乾いた奇数列グリッドからスタートしたアロンソは4位に上がったが、1コーナー出口アウト側で滑って後ろから来たメルセデスGPの2台、ニコ・ロズベルグとミハエル・シューマッハに抜かれてしまう。最終コーナーでアロンソがシューマッハをパス、3周目にロズベルグもパスしたが4周目に滑ってコース・アウトを喫し、再びロズベルグに抜き返される。

好調ハミルトンはベッテルを猛追。5周目にベッテルがコーナーで膨らみ、アウトにはみ出してしまい、ハミルトンがトップに立つ。
ロズベルグに抑えられているアロンソはまたもや滑ってコース・アウト。同僚マッサも8周目に同じく滑ってコース・アウト、リア・ウイング翼端板を破損してしまう。フェラーリはどうもリアが滑りがちで苦しそう。

路面がほぼ乾いて来た頃、10周目を走り終えたウェバーが1回目のタイヤ交換。ビレリが2種類用意したドライ用スリック・タイヤのうち、スーパー・ソフトと呼ばれる軟らかめのオプション・タイヤに交換する。同じ周にマッサ、翌周にバトン、さらに1周遅れてハミルトン、ベッテル、アロンソがピットへ。全員オプション・タイヤに履き替える。

14周目、バトンがベッテルを抜いて2位へ。バトンの方がベッテルよりも1周早くタイヤ交換しているので、その分タイヤが温まっているのだ。同じ理由でウェバーがアロンソをパス。フェラーリは特にタイヤが温まり難い特性で、今シーズンしばしばドライバーが苦しんでいる。

この時の順位は1位ハミルトン、2位バトンのマクラーレン・ワン・ツー。続いてベッテル、ウェバーのレッドブル勢。5位アロンソ、6位ロズベルグ。

25周目、ピットから出たばかりのルノーが炎上、ドライブしていたニック・ハイドフェルドが慌ててマシンを飛び降りる映像が飛び込んできた。この直後に4位走行中のウェバーと5位のアロンソがピットへ。2回目のタイヤ交換をして出て行く。翌周(26周終了時)にハミルトン、さらに27周終了時にバトン、28周目周終了時にベッテルがピットへ入りタイヤを交換する。
発火したニック・ハイドフェルドのルノー

3回目のタイヤ交換は36周目周終了時、アロンソから。履き替えたタイヤは続けて軟らかめのオプション・タイヤだ。次に39周走り終えたウェバーがピットへ。こちらは硬めのプライム・タイヤを選択する。次の周、ハミルトン、マッサがオプション・タイヤを選んでタイヤ交換。さらに次の周にはベッテルが、プライム・タイヤに交換。もう1周遅れてピットに戻ったバトンもプライム・タイヤを選択する。

ここでタイヤ選択が別れた。
フェラーリはオプション(軟らかめ)、レッドブルはプライム(硬め)。マクラーレンは2台が作戦を分け、ハミルトンがオプション、バトンがプライムという選択。ウェバーとバトンはこのまま最後まで走り切るつもりであることが無線から明らかになった。

45周目、ベッテルがアロンソをオーバー・テイク。3位に上がる。
47周目、なんとトップのハミルトンが単独でスピン。その隙にバトンがパスしてトップへ。

47周目を走り終えたアロンソがピットへ向かう。ここで硬めのプライム・タイヤに履き替える。

49周目頃、カメラを水滴が濡らす。雨が降り始めているようだ。プライム・タイヤを履くバトンは辛くなったのか、50周目にオーバー・ラン。ハミルトンがこれをバスしてまたもやトップに立つ。しかし52周目、今度はバトンがDRS(可変リア・ウイング)を効かせてハミルトンをオーバー・テイク。だが次のコーナーではまたまたハミルトンがバトンを抜き返す。マクラーレン同士のバトル(そしてそれがトップ争い)が続く。

51周目を走り終えた4位のウェバーがピットへ。インターミディエイト・タイヤに履き替えるというギャンブルに出た。次の周、さらにこの時トップのハミルトンまでもがインターミディエイト・タイヤに交換。

ところがその後、インターミディエイトを履いた2台のラップ・タイムは上がらず、ギャンブルは失敗だったということが分かる。53周目を走り終えた時にウェバーが、そして次の周にハミルトンが、ピットに戻ってスリック・タイヤに戻す。ハミルトンはこのとき、プライム・タイヤを選択する。

ここで順位はトップがバトン、2位ベッテル。ハミルトンとウェバーがタイヤ交換でバタバタしている間に、アロンソが3位に上がった。

57周目、先ほどのハミルトンのスピンが他車に危険を及ぼしたとしてドライブスルー・ペナルティが出される。これで4位から6位に後退。
しかし諦めないハミルトンは59周目にマッサを、64周目にウェバーを抜いて4位のポジションを取り戻す。

ベッテルを抑えてトップを走るバトン

そして70周を走り切ってゴール。
優勝はこのレースが200戦目となったマクラーレンのジェンソン・バトン。今季カナダに続いて2勝目を挙げた。ちなみにバトンが2006年に初めて優勝したのも、ここハンガリーだった。

2位はレッドブルのセバスチャン・ベッテル。序盤にインターミディエイト・タイヤを履いていたとき、挙動がトリッキーで苦戦したそうだ。「もう1周早くタイヤ交換すればよかった」とレース後に語っている。最後はブレーキが苦しく、「バトンに行かせるしかなかった」とのこと。

3位にフェラーリのフェルナンド・アロンソ、4位マクラーレンのルイス・ハミルトン、5位レッドブルのマーク・ウェバーと続く。


左から2位ベッテル、1人おいて優勝したバトン、3位のアロンソ

さて、ここで小林可夢偉のレースを振り返ってみよう。
前日の予選ではチーム・メイトのセルジオ・ペレスにも負ける悔しい13番グリッドとなったが、スタートで2つポジションを上げ11位へ。5周目には10位に上がる。
1回目のタイヤ交換では硬めのプライム・タイヤを選択。それで22周も走り切って一時は6番手を走行することもあった。
35周目、2度目のピットインでは軟らかめのオプション・タイヤを履くと、他車がピットに向かう間もそのまま耐え続け、56周目には7位まで順位を上げる。しかしレース終盤、タイヤの消耗が限界に達してしまったようで、立て続けてに後続車に抜かれてポジションを落としてしまう。レースをあと5周残したところでたまらずピットへ。その後もポイント圏内まで順位を上げることは出来ず、11位でフィニッシュした。

スタートでのポジション・アップや、タイヤを保たせるドライビングなど、途中までは "いつもの可夢偉のレース" という感じだったのだが、やはりスーパー・ソフト・タイヤで30周以上も走るのは(可夢偉でも)無理だったか。最後に失ったポジションが残念。次のレースに期待したい。
摩耗したタイヤで耐える小林可夢偉

なお、最終的なレース結果は以下の通り。

優勝 ジェンソン・バトン(マクラーレン・メルセデス)
2位 セバスチャン・ベッテル(レッドブル・ルノー)
3位 フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)
4位 ルイス・ハミルトン(マクラーレン・メルセデス)
5位 マーク・ウェバー(レッドブル・ルノー)
6位 フェリペ・マッサ(フェラーリ)
7位 ポール・ディ・レスタ(フォースインディア・メルセデス)
8位 セバスチャン・ブエミ(トロロッソ・フェラーリ)
9位 ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)
10位 ハイミ・アルグエルスアリ(トロロッソ・フェラーリ)
11位 小林可夢偉(ザウバー・フェラーリ)
12位 ヴィタリー・ペトロフ(ルノー)
13位 ルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ・コスワース)
14位 エイドリアン・スーティル(フォースインディア・メルセデス)
15位 セルジオ・ペレス(ザウバー・フェラーリ)
16位 パストール・マルドナド(ウィリアムズ・コスワース)
17位 ティモ・グロック(ヴァージン・コスワース)
18位 ダニエル・リチャルド(HRT・コスワース)
19位 ジェローム・ダンブロシオ(ヴァージン・コスワース)
20位 ヴィタントニオ・リウッツィ(HRT・コスワース)

この後F1は夏休みに入り、次戦ベルギーGPは4週間後。8月28日、日本時間の午後9時に決勝レースがスタートする。

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Image Credit: Lars Baron, Mark Thompson/Getty | Thanassis Stavrakis, Bela Szandelszky, Balazs Czagany/AP | Suaber Motorsport AG


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