F1第10戦ドイツGP決勝結果(画像追加しました)!
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2011年F1第10戦ドイツGP決勝が24日、ニュルブルクリンク・サーキットで行われた。

気温13度、路面温度15度という涼し過ぎる夏のニュルブルクリンク。前日の予報では雨になるのではないかと言われていたが、スタート前にはポツリポツリと来る程度で、全車スリック・タイヤ、それも軟らかい方のオプション・タイヤを履いてのスタートとなった。

ポール・ポジションはこのコースを得意としているらしいレッドブルのマーク・ウェバーが獲得。その隣に前日の予選で素晴らしいラップを見せたマクラーレンのルイス・ハミルトンが並ぶ。3番手はレッドブルのセバスチャン・ベッテル。現在ポイント・リーターのベッテルがフロント・ローから "こぼれ落ちた" のは、昨年のイタリアGP以来、15戦ぶりのことだ。4番グリッドには前戦イギリスGPで優勝したフェラーリのフェルナンド・アロンソ。日本の小林可夢偉は苦しい予選で18位に沈んだが、16位だったトロロッソのセバスチャン・ブエミに燃料違反が発覚し最後尾スタートに下げられたため、可夢偉は17番グリッドからのスタートとなった。


そして決勝レース・スタート、このときウェバーのエンジンに回転数が落ち込むような現象が起こり、その隙に隣のハミルトンがトップで飛び出す。4番手スタートだったアロンソは上手く1コーナーのインを衝いて3位に上がる。

2周目、タイヤが温まりにくいと言われていたフェラーリのアロンソがブレーキングでオーバー・ラン。ベッテルに抜かれて4位に下がる。しかし8周目の1コーナーで抜き返して再び3位へ。9周目にベッテルはスピンを喫してしまう。

12周目、ペースの遅いメルセデスGPのニコ・ロズベルグをフェラーリのフェリペ・マッサがようやくパスして5位へ。メルセデス・エンジンはストレートで速かったとレース後にマッサは語っている。同じ周、スタートで出遅れたウェバーがハミルトンを抜いてトップへ。しかしイエロー・コーションで追い越し禁止だったため(ウェバーは解除と判断したようだったがタイミングが際どかったためか)、またすぐにハミルトンを前に出す。

ハミルトン対ウェバー!

1回目のタイヤ交換は14周目の終了時、ウェバーからだった。それより2周遅れて、このときトップ3を走っていたハミルトン、アロンソ、ベッテルがピットへ。3台がコースに戻る直前に、マッサがウェバーをパスして暫定トップに立つ。ハミルトンら3台はウェバーの後ろに。すでにタイヤ交換を済ませていたウェバーは、まだタイヤが温まっていない3台から逃げてギャップを広げておきたいところだったが、マッサに抑えられて思うように逃げられず。アロンソのタイヤが温まるのを待って一仕事終えたかのように、マッサは17周目を走り終えるとピットへタイヤ交換に向かう。ベッテルはブレーキに問題を抱えていたらしくペースが上がず、マッサはベッテルの前でコース復帰に成功する。

これで順位は1位ウェバー、2位ハミルトン、3位アロンソ、ややギャップが開いて4位マッサ、5位ベッテル。これで優勝争いはほぼ先頭から3人に絞られた。

30周目が終わると、再びウェバーから2回目のタイヤ交換。次の周にハミルトンがピットへ。コースに戻るときにウェバーと並んだが押しやるように前へ出る。順位の逆転に成功した形だ。ハミルトンがタイヤ交換したタイミングに合わせて、アロンソも翌周ピット・イン。ピット・クルーは素早く仕事をこなし、見事ハミルトンの前でコースに復帰。しかしタイヤが温まりにくいフェラーリでは、快調ハミルトンを抑えきれず、抜かれてしまう。さらにウェバーがもうすっかりお馴染みとなった追い越し装置、DRSとKERSを駆使してアロンソに襲い掛かる。2人がバトルしている間にハミルトンはやや楽になり2台を引き離す。だが35周目、ウェバーがブレーキングでミステイク。結果を言ってしまえば、これで上位3人の順位は決まってしまったことになる。

ハミルトン対アロンソ!

40周目終了時にベッテルが2回目のタイヤ交換。これに合わせてマッサが次の周にピットへ。マッサはベッテルの直前でコースに復帰する。その前に見られたアロンソとウェバーの戦いをチーム・メイトが繰り返すように、逃げるマッサを追いかけるベッテル。しかし42周目、ベッテルはシケインのブレーキングでタイヤをロックさせてしまいエスケープ。今までライバル達の前を走ってばかりいたレッドブルは、後ろから追いかけるような状況だと、どうもオーバー・テイクはあまり得意ではないらしい。

マッサ対ベッテル!

レースも残り9周となったとき、まずトップのハミルトンがピットへ。硬めのプライム・タイヤに交換する。オプション・タイヤの方が速いのは分かっていても、現行ルールでは2種類のタイヤを使わなければならないのだ。ハミルトンの区間タイムを見ていたフェラーリ陣営は、彼の第2セクターが遅かったことから、1周待つことに決める。
ところがハミルトンのプライム・タイヤはフェラーリが思ったよりもペースが上がる。ハミルトンに2周遅れてアロンソをピットに戻し、プライム・タイヤを装着。コースに戻ったときにはハミルトンの後ろだった。これで1位と2位はほぼ決定となる。

アロンソ最後のタイヤ交換

4位を争っていたマッサとベッテルは、ラスト1周だけ残して同時にピットへ。この日これまで素晴らしいピット・ワークで迅速にマシンを送り出して来たフェラーリだったが、このときは左後輪のナットに問題があったらしく、レッドブルに遅れをとってしまう。ベッテルがマッサより早くコースに戻ることに成功。マッサは最後の最後にピットで逆転されてしまった。

誰よりも先にチェッカー・フラッグを受けたのはルイス・ハミルトン。続いてアロンソ、ウェバー、ベッテル、マッサと続く。6位は母国ドイツで大健闘したフォース・インディアのエイドリアン・スーティルだ。

左から2位のアロンソ、1位のハミルトン、3位のウェバー

フィニッシュ・ラインを通過した後、アロンソはコース脇にマシンを停めてしまった。これは念のためにエンジンを切れというピットからの無線に従ったのだそうだ。そこに通りかかったウェバーがアロンソを自分のRB7に乗せてパルク・フェルメに戻る。下の画像のような、最近では珍しい光景が見られた。

ウェバーのマシンに同乗するアロンソ


ザウバーの小林可夢偉は、1周目に5台も抜いて12位へポジションを上げると、その後もタイヤ交換を2回で凌ぐ粘りの走りと、ウイリアムズの2台をオーバー・テイクして見せた攻めの走りを合わせたタフなレース運びで順位を上げ、9位でフィニッシュ。3戦ぶりにポイントを獲得した。

ニコ・ロズベルグとバトルする小林可夢偉

サーキット・タクシーでスバル インプレッサをドライブする小林可夢偉


なお、レースの最終結果は以下の通り。

優勝 ルイス・ハミルトン(マクラーレン・メルセデス
2位 フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)
3位 マーク・ウェバー(レッドブル・ルノー)
4位 セバスチャン・ベッテル(レッドブル・ルノー)
5位 フェリペ・マッサ(フェラーリ)
6位 エイドリアン・スーティル(フォースインディア・メルセデス)
7位 ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)
8位 ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)
9位 小林可夢偉(ザウバー・フェラーリ)
10位 ヴィタリー・ペトロフ(ルノー)
11位 セルジオ・ペレス(ザウバー・フェラーリ)
12位 ハイミ・アルグエルスアリ(トロロッソ・フェラーリ)
13位 ポール・ディ・レスタ(フォースインディア・メルセデス)
14位 パストール・マルドナド(ウィリアムズ・コスワース)
15位 セバスチャン・ブエミ(トロロッソ・フェラーリ)
16位 ヘイキ・コバライネン(ロータス・ルノー)
17位 ティモ・グロック(ヴァージン・コスワース)
18位 ジェローム・ダンブロシオ(ヴァージン・コスワース)
19位 ダニエル・リチャルド(HRT・コスワース)
20位 カルン・チャンドック(ロータス・ルノー)

次戦、ハンガリーGP決勝レースは一週間後、31日の日本時間の午後9時スタートだ。


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Image Credit: Martin Meissner, Petr David Josek, Jens Meyer, Ronald Wittek/AP | Julian Finney, Clive Mason, Mark Thompson, Vladimir Rys/Getty, Sauber Motorsport AG


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