2014年からF1のエンジンが1.6リッターV型6気筒ターボに!
F1で使用されるエンジンが、現在の排気量2.4リッターV型8気筒に替わって、2014年から1.6リッターのV型6気筒ターボに変更されることが決まった。自然吸気V8のF1サウンドが聴けるのはあと3年足らずということになる。

日本でF1がブームと言われていた20年ほど前には、V8、V10、V12と様々な形式のエンジンが使われていたが、2000年には全チームの使用エンジンがV型10気筒に統一され、さらに2006年にはそれが2.4リッターV8に変更されて現在に至っている。

そして2010年12月、環境問題の深刻化によるエンジン・ダウンサイジングの波はF1にまで押し寄せ、FIA(国際自動車連盟)は2013年からF1で使用するエンジンを1.6リッターの直列4気筒ターボに規定すると発表。参加チームやファン、メディアの間で物議を醸した。

この決定に真っ先に反対したのはイタリアのフェラーリだ。ルカ・ディ・モンテゼーモロ会長は「F1に4気筒なんてふさわしくない」と主張し、他のメーカーに賛同を求めた。メルセデスはこれに同意したと見られている。

逆に4気筒を推進していたのはフランスのルノー。2013年にこの規定が導入されないのならF1から撤退もあり得ると、FIA側に通告したという。

フェラーリはこれまで4気筒エンジン搭載の市販車を世に送り出したことはなく、またメルセデスも高級車ブランドとして販売の主力(にしたい車種)はV6またはV8エンジンを積むモデルだ。
これに対して、ルノーの市販車はその多くが4気筒エンジンを搭載する小型車。特に「ルノー・スポール」の名前で積極的に活動しているモーター・スポーツの分野では4気筒ターボが大活躍を見せている。

どちらも、市販車のイメージから掛け離れたエンジンをF1で使っても、ブランディング上得策ではない、と考えるのは当然だろう。

この件に関してはF1チーム首脳やエンジン・メーカーたち間で議論され、その「落とし所」として提案されたのがV型6気筒だった。22日に開催されたF1委員会で、この "妥協案" は満場一致で可決されたという。
こうして決まった1.6リッターV6ターボ・エンジンには、FIAが「環境に優しい」と推進するハイブリッド・システムが搭載されることになるようだ。

なお、この規則変更は27日の世界モーター・スポーツ評議会で正式に決定される見通しだ。


F1で「V6ターボ」というと、思い出されるのは1980年代の「1.5リッター・ターボ時代」。この頃、最強と言われたホンダ V6ターボ・エンジンは、1ccあたり1馬力を超えるパワー(つまり1,500馬力以上)を予選では発揮していたという。

ちなみに4気筒エンジンなんて似つかわしくないと思われているフェラーリだが、1952~53年にはアウレリオ・ランプレディ設計の直列4気筒エンジンでドライバーズ・タイトル2連覇を達成、その後もスポーツカー・レースでこのエンジンを搭載するモデルが活躍した。


[Source: euronews/Reuters | Images: Ferrari]