【速報】雨による大波乱のレース!最後まで判らなかったF1第7戦カナダGP決勝結果
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12日、F1世界選手権第7戦カナダGP決勝が、地元の英雄の名前を冠するジル・ヴィルヌーブ・サーキットを舞台に行われた。

この日の天候は雨。スタート前には止んだが、コース上には水がまだまだ水が残る。また、これから再び雨が降り始めるという予報もあり、全車ウェット・タイヤを履き、セイフティ・カー先導によるスタートとなった。

5周目、セイフティ・カーが戻ってレース実質スタート。定位置とも言えるポール・ポジションからスタートしたレッドブルのセバスチャン・ベッテルに、予選2位だったフェラーリのフェルナンド・アロンソが仕掛けるが、ベッテルはトップを守る。

直後、4番グリッドからスタートしたレッドブルのマーク・ウェバーと、5番手スタートだったマクラーレンのルイス・ハミルトンが接触。ウェバーはすぐにレースに戻れたが、ハミルトンは順位を落とす。
ハミルトン、ウェバーと接触

これで(ますます)焦ったのか、ハミルトンは8周目に今度はマクラーレンのチーム・メイト、ジェンソン・バトンと接触してしまい、そのままリタイア。ここで再びセイフティ・カーが出動。この間にバトンはピットに戻り、溝の浅いインターミディエイト・タイヤに交換という賭に出る。
ハミルトン、今度はチームメイトとぶつかる

13周目、レース再開。全チームがバトンのラップ・タイムに注目していたが、16周目にバトンは全体のベストタイムを記録。これを見て2位を走行していたアロンソ、メルセデスGPのニコ・ロズベルグ、ミハエル・シューマッハがピットインし、インターミディエイト・タイヤに交換する。スタートから着実に順位を上げていた小林可夢偉はここで3位に。

だが、タイヤ交換組には不運なことに、19周目に雨がまた降り始める。20周目にまたもやセイフティ・カーがコース・イン。アロンソバトンはピットインしてタイヤをウェット(深ミゾ)に戻す。トップを守っていたヴェッテルはこの間にピットでタイヤ交換。替わってトップに立ったフェラーリのフェリペ・マッサも21周目終了時にピットへ。これまで1度もピットインしていない小林可夢偉がここで2位に上がる。
雨の中、着実に順位を上げる小林可夢偉

数周の間、セイフティ・カーによる先導でコースを周回していたが、雨はますます強まり、25周目に赤旗が振られレース中断。各車、グリッド上に戻ってタイヤ交換やセッティング修正などの作業に取り掛かる。
2位の小林可夢偉、マシンの中でレース再開を待つ

レースが再開されたのは、実に2時間も経ってからのこと。
セイフティ・カー先導によって26周目から仕切り直しだ。
その間にもコースは乾き、35周目、セイフティ・カーが戻ってバトル再開。メルセデスGPの2台はすぐにピットに戻りインターミディエイト・タイヤに交換。2位を走行していた小林にマッサが並びかけるが小林は順位を守る。この周の終わりにバトンらが、翌周に小林、マッサ、アロンソらがピットイン。小林はマッサの前でコースに戻る。

37周目、バトンアロンソが接触してアロンソはリタイア。またまたセイフティ・カーがコースへ。バトンはピットに戻って最後尾まで順位を下げてしまう。

40周目にセイフティ・カーが戻り、またまたバトル再開。45周目にはDRS(可変リア・ウイング)が使用可能となり、これを使ってマッサが小林を猛追する。
安定感を欠くマシンで苦しみながらも耐えていた小林だったが、51周目に痛恨のミステイク。コースをはみ出てしまう。この隙にシューマッハがマッサと小林、2台を一挙にパス。引退前の速さを(少しだけ)思い出させるような走りを、今日のレースでは見せてくれる元・皇帝。52周目の終わりにシューマッハとマッサはピットでスリック・タイヤに交換、一周遅れて小林もスリックに。ここでマッサは周回遅れをパスしようとしてフロントをぶつけてしまう。

55周目、4位で走行中の小林可夢偉を、なんとここまで上がってきたバトンがオーバー・テイク。56周目にはルノーのニック・ハイドフェルドが小林に襲い掛かるが、コーナーの立ち上がりで追突。パーツがコース上に飛び散り、本日6度目のセーフティ・カー出動。
ペースの上がらない小林可夢偉の後ろからハイドフェルドが

60周目でセイフティ・カーが戻ると、61周目、マシンを滑らせてしまった小林をルノーのヴィタリー・ペトロフがパス。小林は6位に。

2位のシューマッハ、3位のウェバーに追いついたバトンは異次元の速さ。65周目に2人を抜いてトップのベッテルを追う。マシンを振り回しながら逃げるベッテル。2人のバトルは最終ラップまで続いたが、最後の最後でベッテルのマシンがハーフ・スピン。バトンがトップに立ち、そのままチェッカー・フラッグを受けた。
左から2位のベッテル、1人おいて優勝したバトン、3位のウェバー

最終周に決着が着いたバトルはもう一つあった。ゴール間際でマッサが小林可夢偉に並び、2台はほぼ同時にコントロール・ラインを通過したように見えた。が、フェラーリのフロント・ノーズがザウバーのそれよりも少しだけ前に出ていたらしい。(中断含めて)4時間にわたるレースで、2台のタイム差は僅か100分の数秒。一時は(レースが中断したまま終了していれば)日本人ドライバー最高位となる2位の夢を見せてくれた(そのまま眠りに就いた人も多かったのでは?)小林可夢偉だったが、結果は惜しくも7位。レース後半はマシンの性能差が如実に表れてしまった。

レース後、ペーター・ザウバーチーム代表と握手する小林可夢偉

なお、最終的なレース結果は以下の通り。
優勝 ジェンソン・バトン(マクラーレン・メルセデス)
2位 セバスチャン・ベッテル(レッドブル・ルノー)
3位 マーク・ウェバー(レッドブル・ルノー)
4位 ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)
5位 ヴィタリー・ペトロフ(ルノー)
6位 フェリペ・マッサ(フェラーリ)
7位 小林可夢偉(ザウバー・フェラーリ)
8位 ハイミ・アルグエルスアリ(トロロッソ・フェラーリ)
9位 ルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ・コスワース)
10位 セバスチャン・ブエミ(トロロッソ・フェラーリ)
11位 ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)
12位 ペドロ・デ・ラ・ロサ(ザウバー・フェラーリ)
13位 ヴィタントニオ・リウッツィ(HRT・コスワース)
14位 ナレイン・カーティケヤン(HRT・コスワース)
15位 ジェローム・ダンブロシオ(ヴァージン・コスワース)
16位 ティモ・グロック(ヴァージン・コスワー)
17位 ヤルノ・トゥルーリ(ロータス・ルノー)
18位 ポール・ディ・レスタ(フォースインディア・メルセデス)

レースが終わったのは、日本ではすっかり月曜日の朝、午前6時過ぎ。観戦していた皆さん、お疲れ様でした。


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