日産の高級車ブランド「インフィニティ」が、F1のレッドブルと組んで高性能市販車を開発!?
イギリスの自動車情報サイト『ホワット・カー?』によると、日産の高級車ブランド「インフィニティ」は、F1でスポンサー・シップの関係にあるレッドブル・レーシング・チームの協力を得て、インフィニティの市販車にレッドブルの名を冠した高性能バージョンを発売するかも知れないという。

インフィニティは、日産が海外で展開している高級車ブランド。国によっては「スカイライン」や「フーガ」が、インフィニティ・ブランドで販売されている。今年3月に、日産と資本関係にあるルノーのエンジンを使用しているレッドブルと、マーケティングおよび技術協力契約を結んだ。

『ホワット・カー?』の記事によると、日産のグローバル・マーケティング・コミュニケーション部門を担当する執行役員サイモン・スプロール氏が、レッドブルとの協力関係について今後さらに深めていくつもりであると語り、その中で、市販車プロジェクトもあることを明らかにしたという。

F1チームと協力関係にある自動車メーカーが、マーケティングの効果を狙って市販モデルにF1チームの名前とロゴを付けたスペシャル・モデルを販売することは、それほど珍しいことではない。
ルノーは1993年に小型ハッチバック車「クリオ」(日本では「ルーテシア」の名前で販売されていた)に、当時F1でエンジンを供給していた「ウイリアムズ」の名前を付けた限定モデルを発売。エアコンの装着が難しかったことから日本では少数が販売されただけだが、その頃のF1で「ウイリアムズ・ルノー」といえば最強マシンの呼び声高く、あのアイルトン・セナに「(契約金は)タダでも乗りたい」と言わしめたほど。そんなF1での活躍にあやかった「ルノー・クリオ・ウイリアムズ」はヨーロッパで高い人気を得たという。

1990年代にはこの成功に倣って、ジョーダン・グランプリとコラボレーションした黄色い「ホンダ・シビック」(1999年)や、アローズF1のカラーリングを纏った「フォード・エスコート」(1995年)なんていうのも登場したが、いずれも日本では未発売。そしていずれもF1チームの名前とイメージを借りただけで、市販車のチューニング(と言うかドレスアップ)はメーカー自ら手掛けていた。

今回のインフィニティとレッドブルのケースは、F1チームが単に名前を貸すだけでなく技術的にも協力する、という点が注目に値する。ベースとなるモデルはまだ分からないが、「インフィニティ G37クーペ」(日本で売られている「スカイライン・クーペ」の兄弟車)あたりが期待されているようだ。
もちろん他にも、まったく新しい、例えばハイブリッド・カー電気自動車という可能性もある。しかし、今季これまでのレースでレッドブルのKERSがよくトラブルを起こしていることを考えれば、協力を仰ぐのは空力や足回りに限定した方がよいのでは、と思わなくもない。


F1に参戦するレーシング・チームの技術が注入された高性能な市販車といえば、最近では「メルセデス・ベンツSLRマクラーレン」、古くは「ミニ・クーパー」が有名だ。どちらも自動車史に残る名車と言っていいだろう。

「インフィニティ・レッドブル」という名前が与えられる日本車の高性能モデルが、果たしてこれらに続くような出来映えになるだろうか。
レッドブル・チームには、最近のF1で最も成功を収めているデザイナー、エイドリアン・ニューウェイがいる。もしニューウェイがこの市販車の開発にも関わるなら、それはかなり期待できるのではないだろうか。

インフィニティとレッドブルの契約が2年間であることから、発売は今後2年以内と見られている。



【Source: WHAT CAR?