【ビデオ】ロータスF1チームが、軽量スポーツカー・メーカー「ケータハム」を買収!
ロータスF1チームは27日、イギリスのスポーツカー・メーカー「ケータハム」を買収すると発表。同時にこれを記念してケータハムから限定モデル「チーム・ロータス・スペシャル・エディション・セブン」が発表された。

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ケータハムは、イギリス・サリー州にある小規模な自動車メーカーで、古典的な軽量スポーツカーを少量生産している。主力モデルは「ケータハム・セブン」。これはもともと「ロータス」が開発・製造していた「ロータス・セブン」を、1973年にケータハムの創始者グラハム・ニアーンが製造設備ごと権利を買い取って生産を引き継いだものだ。以来、「セブン」はケータハム独自の改良が加えられ進化を遂げながら、現在でもエアコンもエアバッグもないまま、ヨーロッパを中心にアジア、オーストラリア、北米、中東、南アフリカなどで販売され、硬派なエンスージァストたちに愛され続けている。

片やロータスF1チームは、格安航空会社「エア・アジア」を経営するマレーシア人の実業家トニー・フェルナンデスが、かつて「チーム・ロータス」を買い取ったデビッド・ハントからその商標を譲り受けたことに端を発する。2010年に「ロータス・レーシング」としてF1に参戦した後、今年になって「チーム・ロータス」と名称を変更すると発表した。

それを聞いて黙っていられないのは「グループ・ロータス」。こちらは「エリーゼ」などのロータス・スポーツカーを生産する「ロータス・カーズ」を含む会社組織で、1994年にマレーシアの自動車会社「プロトン」に買収され、以後その傘下となっている。

グループ・ロータスはトニー・フェルナンデスの「チーム・ロータス」に異議を唱え、F1から手を引きたがっていたルノーから「ルノーF1チーム」の株を買収して「ロータス・ルノーGP」というチーム名に変更、今年からF1に参戦を始めた。

これによって、今年のF1には2つの「ロータス」チームが参戦しているという奇妙な事態に陥った。トニー・フェルナンデスとグループ・ロータス、どちらが「チーム・ロータス」を名乗る権利があるか、現在裁判で争っている最中だ。

今回のロータスF1チームによるケータハム買収は、トニー・フェルナンデスが「ロータス」の名称を使えなくなったときに、スポーツカー・ブランドとして今や独自の地位を築いている「ケータハム」の名前でF1に参戦するためではないかと見る向きが多い。この件に関して、今のところフェルナンデスは「わからない」と答えているだけだ。

ともあれ数奇な運命を経て、「ロータス」と「セブン」の名前は再び結びついたわけだ。一番驚いているのは、天国のコーリン・チャップマンとグラハム・ニアーンではあるまいか。


このオーナー・シップを記念してケータハムは、「チーム・ロータス・スペシャル・エディション・セブン」を50台の限定で発売する。その半数がイギリス国内で販売され、残りの半数が輸出されるという。
これは特別そういう名前のモデルが作られるというわけではなく、購入希望者は現在ラインアップされているセブンの中から好きなグレードを選び、それにオプションとして「チーム・ロータス・アップグレード・パッケージ」を追加するという形になる。

ボディ・パネルはロータスF1のようなグリーンとイエローに塗られ、コクピットにはヤルノ・トゥルーリとヘイキ・コバライネンのサイン入りプラークが付く。購入者にはノーフォークにあるロータスF1チームのファクトリーご招待と、マシン・デザイナーを務めるマイク・ガスコインのサインが入った「セブン・ヒストリー・ブック」がもらえるという特典もあるそうだ。ベース車は105psを発生する1.4リッター・エンジン搭載の「セブン・クラシック」から、263psの最強モデル「スーパーライト R500」まで選ぶことができるという。

このロータスF1仕様にするオプション価格は、ベース車として選ぶセブンの価格にプラス3,000ポンド(約41万円)。これを高いみるか安いとみるかは、今の「ロータスF1チーム」というブランドに、どれほどの価値を置くかによるのではないだろうか。