MINI インスパイアド・バイ・グッドウッドの高解像度ギャラリーは上の画像をクリック
日本でも人気のスモール・カー「MINI」に、最高級バージョンが登場する。あの世界的高級車ロールス・ロイスのデザイン・チームが内外装を監修したという「MINI インスパイアド・バイ・グッドウッド」、世界限定1000台で間もなく販売開始だ。
MINIとロールス・ロイス、どちらもイギリスを代表する自動車ブランドだが、現在ではドイツのBMWが所有しており、イギリス趣味的世界にドイツ流エンジニアリングを組み合わせたクルマ作りで成功を収めている。今回のコラボレーションはそんな同じBMWグループに属する縁から実現した。
3ドア・ハッチバックのMINIをベースに、ロールス・ロイスと同じく最高品質の素材を惜しみなく使用し、熟練された職人技術で仕立てたというこの "小さな高級車" 。まずはインテリアから見ていこう。


この辺りはすべてロールス・ロイスで採用されている素材とカラーが、そのままこのMINIにも使われているそうだ。メーターの文字もロールス・ロイスと同じ書体で描かれているという。
ステアリング・ホイールやセンター・コンソールに設置されているスイッチ類はピアノブラック仕上げ。シフト・レバー前方にはシリアルナンバー入りのプラークが貼られている。

また、このクルマのベースとなっているのはMINIの高性能グレード「クーパーS」だが、写真をご覧になればお気付きの通り、クーパーSのボンネットにあるはずのエア・インテークがない。これは「粋で優雅な外観」のために、わざわざ「クーパーD(ディーゼル・エンジン搭載モデル)」用のボンネットに換装してあるのだそうだ。確かに、クーパーSのマッチョなボンネットは、上品なロールスMINIには似合わない。
そんな優雅なMINI インスパイアド・バイ・グッドウッド、今月19日から中国で開催される上海モーターショーでお披露目され、幸せなオーナーの元に届けられるのは2012年春頃。価格は5万ポンド(約683万円)を超えると見られている。
冷淡な見方をすれば、現在のMINIもロールス・ロイスも、純粋なイギリス車だった過去のモデルとは一切関係がない。ブランドを手に入れたBMWが、過去に築かれた偉大なイメージを投影させたクルマを、イギリスの工場で生産しているだけとも言える。
「MINI インスパイアド・バイ・グッドウッド」という名前も、なるほどグッドウッドとはロールス・ロイス・モーター・カーズ本社のある場所だが、これは2003年にBMWが新たに設立した会社のことで、チャールズ・スチュワート・ロールズとフレデリック・ヘンリー・ロイスによってマンチェスターに創立された会社とは別。ロールス・ロイスといえばかつて工場があった「ダービー」「クルー」といった地名を思い浮かべるファンが依然として多い中、BMWが今回のMINIに「グッドウッド」という名前を付けたのも、「グッドウッドのロールス・ロイス」を浸透させたいという狙いがあるのかも知れない。
小型車に高級車ブランドのイメージを植え付けて(高値で限定台数を)販売するという手法は、最近では「アバルト695トリブート フェラーリ」や、「アストンマーティン・シグネット」(こちらは同じグループ会社ではないが)などでお馴染み。いずれも高い注目を浴びている。
そんなクルマ作りが簡単に出来そうなグループがもう1つドイツにあるが、さて、「ポルシェ風ビートル」なんてクルマは登場しないのだろうか!?