F1第2戦マレーシアGP決勝結果!
F1第2戦マレーシアGP決勝が10日、セバン・サーキットで行われた。前日の予選で決定したスターティング・グリッドは、前戦オーストラリアGPと5位までがまったく同じ顔ぶれという中、日本の小林可夢偉は前回より1つ下の10番手からスタートした。


スタートは、ポール・ポジションから飛び出したセバスチャン・ベッテルがトップを守ったまま1コーナーに進入したが、驚かされたのはロータス・ルノーの2台。予選6位のニック・ハイドフェルドと8位のヴィタリー・ペトロフが、横に並ぶフェラーリ勢、そして前方のマクラーレン勢にまで1コーナーでアウトから襲いかかる。これによりハイドフェルドは2位にまで浮上。一方、レッドブルのマーク・ウェバーはスタートでKERSが使えず、3番グリッドから10位にまで順位を落とした。

その後、ベッテルが先頭で快調にラップを重ねる中、マクラーレン・メルセデスのルイス・ハミルトンはハイドフェルドに押さえられ、トップとの差が広がっていく。予選ではレッドブルに遜色ない速さを見せたマクラーレンだったが、1周約1秒の差がついてしまう苦しい展開に。

11周目にウェバーがタイヤ交換。12周目、この頃になるとベッテルのタイヤも劣化が一気に進み、ラップ・タイムが約1秒も遅くなる。雨がちらつく中、13周目を走り終えたベッテルを先頭に、ハイドフェルド、マクラーレンのジェンソン・バトンらがタイヤ交換のためピットイン。一周遅れてフェラーリのフェルナンド・アロンソ、さらに次の周でペトロフもタイヤを交換する。小林可夢偉はトップ・グループではもっとも遅い17周目の終了時にピットインした。
上位陣の各ドライバーが1回目のタイヤ交換を終えた時点で、順位はベッテル、ハミルトン、アロンソ、バトン、ハイドフェルド、ウェバーとなっていた。

21周目を走り終えたとき、ウェバーが2回目のピットイン。バトンは23周、ハミルトン24周、ベッテル25周、アロンソとハイドフェルドが26周を走り終えてピットに入る。この2回目のタイヤ交換ではハミルトンだけがプライム(硬め)のタイヤを選択。1人だけタイヤ交換の義務(2種類のタイヤを使わなければならない)を果たすことになる。

小林可夢偉が見せてくれたのは28周目。予選ではザウバーのマシンが苦しんでいた低速の1コーナーと2コーナーで、メルセデスGPのミハエル・シューマッハと走行ラインをクロスさせながらオーバー・テイク。小林の今回のレースは、後ろから自分より速いクルマが来たときは無理をせず行かせ、前のクルマに対してチャンスがあるときには躊躇せず抜きに行くという、終始落ち着いたバトルを繰り返した。

3回目のタイヤ交換もやはりウェバーから。32周目を走り終えてピットイン。続いて36周目を走り終えた小林がピットに入るが、彼はまだこれが2回目のタイヤ交換。ここでプライム・タイヤに履き替え、そのままゴールまで走り切り、見事8位入賞を果たした(レース後、ハミルトンにペナルティが科せられたため1つ順位が繰り上がり結果は7位となった)。

波乱の幕開けはハミルトンの3回目のピットインだった。このとき、タイヤ交換の作業に手間取り時間をロス、次の周にピットに入ったバトンはハミルトンの前でコースに戻ることになる。続いてハイドフェルド、ベッテル、アロンソが最後のタイヤ交換を済ませる。

43周目が終わった時点でウェバーは4度目のタイヤ交換を行う。
アロンソはDRS(可変リア・ウイング)が不調にもかかわらず、タイヤ交換のタイムロスで遅れたハミルトンを追い回す。45周目、勝負に出たアロンソのフロント・ウイングがハミルトンのタイヤと接触。アロンソはピットでノーズ交換、ペースが落ちたまましばらく3位で走り続けていたハミルトンは52周目にハイドフェルドに抜かれ、53周目にコース・アウト。ウェバーにも抜かれてしまい、この周にピットに戻りタイヤを交換する。

レースも残り2周となった54周目、コース・オフしたペトロフが縁石を乗り越えてコースに戻ろうとしたところ、着地の衝撃によってステアリング・コラムが破損。そのままクルマを降りるが、これは17位完走扱いとなった。


優勝は開幕から2連勝、昨シーズンから数えると4連勝となるセバスチャン・ベッテル。2位は早めに3回目のタイヤ交換を済ませてそのまま走り切ったジェンソン・バトン。3位には素晴らしいスタートで上位に食い込み、最初のピットインで一時は9位にまで落ちながらも、ハミルトン、 ウェバー、アロンソが次々と後退していく中で粘り強く順位を上げていったニック・ハイドフェルドが入った。


結果を見ればレッドブルのセバスチャン・ベッテルが初戦に続き圧勝だったが、マーク・ウェバーに続いてベッテルのマシンもKERSが使えなくなるというトラブルがレース途中で発生し、レッドブルの数少ない弱点を露呈することになった。
一方、マクラーレンは着実にレッドブルとの差を縮めてきている。フェラーリは相変わらず苦しい戦いを強いられているが、レースでのペースはトップ2チームに何とかついて行くことが出来たようだ。ロータス・ルノーは2戦連続でしかも2人のドライバーが表彰台に上がっている。
小林可夢偉のザウバーはどうしてもその4チームの下、つまり9位、10位あたりを巡ってメルセデスGPと争うことが多くなる。1戦目のポイントは幻と消えたが、2戦連続でポイント圏内完走という実績は心強い。


なお、アロンソとハミルトンのバトルについてはレース後、2人にペナルティが科せられることになった。ハミルトンは走行ラインを2回以上変更したため、またアロンソは衝突を引き起こしたためだ。2人のレース結果にはそれぞれ20秒が加算され、これによってハミルトンは順位を1つ下げて7位から8位に降格となる。アロンソは結果的に順位は変わらない。


次戦は1週間後の4月17日、中国・上海で開催される。
なおマレーシアGPの最終的な順位は以下の通り。

優勝 セバスチャン・ベッテル(レッドブル・ルノー)
2位 ジェンソン・バトン(マクラーレン・メルセデス)
3位 ニック・ハイドフェルド(ルノー)
4位 マーク・ウェーバー(レッドブル・ルノー)
5位 フェリペ・マッサ(フェラーリ)
6位 フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)
7位 小林可夢偉(ザウバー)
8位 ルイス・ハミルトン(マクラーレン・メルセデス)
9位 ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)
10位 ポール・ディ・レスタ(フォースインディア・メルセデス)
11位 エイドリアン・スーティル(フォースインディア・メルセデス)
12位 ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)
13位 セバスチャン・ブエミ(トロロッソ・フェラーリ)
14位 ハイミ・アルグエルスアリ(トロロッソ・フェラーリ)
15位 ヘイキ・コバライネン(チーム・ロータス)
16位 ティモ・グロック(ヴァージン・レーシング)
17位 ヴィタリー・ペトロフ(ルノー)


Related Gallery:Polystyrene racing car


[Images: Clive Mason, Paul Gilham, Mark Thompson/Getty | Mark Baker, Raymond Ho, Vincent Thian, Aaron Favila, Eugene Hoshiko/AP]