ランチアの小さな高級車、新型「イプシロン」は「フィアット 500」がベース!
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ランチアは、コンパクト・カー「イプシロン」の新型を発表。3月に開催されるジュネーブ・モーターショーに出展する。「フィアット500」のプラットフォーム(車台)をベースに作られたイタリアの「小さな高級車」だ。

イプシロンは、フィアット・グループの中でも上級ブランドという位置づけのランチアが販売する小型車で、ランチア・ラインアップ中、最も小さなモデル。初代は1994年に発表され、今回のモデル・チェンジで3代目となる。歴代モデルすべてがフィアットの小型車をベースにしているが、フィアット車より高級で個性的な内外装を与えられているのが特徴だ。日本では正規販売されていないため馴染みは薄いかも知れないが、もとの正規輸入代理店だった「ガレージ伊太利屋」が独自に輸入販売しており、並行輸入車としては街で見かける機会も多い。

初代・2代目とフィアット・プントがベースになっていたイプシロンだが、今回発表された3代目ではフィアット車の中でも、プントより小さな「500」のプラットフォームが採用されている。また、歴代イプシロンで初めて5ドア・モデルが用意された。
フィアット500のホイール・ベースを90mm延長して2390mmとすることで、後部座席の足元スペースを拡大するとともに、後席用ドアの設置を可能にした。また、フィアット・グループで初めて採用された「スリム・シート」のおかげで、5人が快適に座れて、後部座席の乗り降りも容易だという。
ボディ・サイズは全長3840mm × 全幅1670mm × 全高1510mmと国産コンパクト・カー並み。日本の道路事情にも合いそうだ。

エンジンは、ガソリン仕様が1.2リッター4気筒SOHC 8バルブ・ユニット(69ps)と、「ツイン・エア」と呼ばれる0.9リッター2気筒ターボ(85ps)の2種。これらの他に1.3リッターのターボ・ディーゼルと、1.2リッターのガソリン/LPG両対応ユニットが用意される。

中でも注目は新開発の2気筒エンジン「ツインエア」だろう。1.2リッターの4気筒エンジンを凌ぐパワー(85ps/5,500rpm)とトルク(14.8kgm/2,000rpm)を発揮するこのエンジンは、同程度の出力を発生するこれまでのエンジンと比べると、30%以上も燃費に優れ、CO2排出量も少ないという。さらに新型イプシロンでは、ダッシュボード上の「ECOボタン」を押すことで、最大トルクが10.2kgmに制限される代わりにCO2排出量をMT仕様で95g/kmに抑えられる(燃費も向上する)。
また、このエンジンには「DFN」と名付けられたマニエッティ・マレリ製セミATトランスミッションとの組み合わせも用意される。ちなみにDFNとは「Dolce Far Niente」の略で、イタリア語で「何もしない甘さ」という意味。何もしない(=クラッチ・ペダルを踏んだり、ギア・レバーを動かしたりしない)で得られる甘美な快適さ、ということらしい。

ボディ・カラーは全部で17種。その中には2トーンに塗り分けた外装色が4パターン含まれる。内装トリムは「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」の3つのレベルから選べ、シート生地はファブリックからマット・レザーまで6種類。さらにホイールのデザインも3種類用意され、全部で600以上の組み合わせが可能になるという。

3月はじめのジュネーブ・モーターショーで実車がお披露目された後、ヨーロッパではまずイタリア、スペイン、ポルトガルで4月に発売され、6月にはヨーロッパの主な国々で販売されるという。イギリスとアイルランドでは「クライスラー」ブランドで販売されるそうだ。

フィアット500よりドアが2枚多くて、1人多く乗れる後部座席を持ち、大人びた内外装(デザインは好みが分かれるところだが)と低燃費エンジンを与えられたランチア・イプシロン。フィアットグループオートモビルズジャパンが輸入・販売すれば、日本でも欲しいという人は多いのではないだろうか?

個性的な後ろ姿はともかく、フロント・マスクはひょっとしてクライスラーのバッヂが似合うようにデザインされたのでは?という気がしなくもないが、そんなランチア・イプシロンの画像は下のギャラリーからどうぞ。


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