リアルタイムデジタル燃費計等を製造しているテクトムが、EV車向けのOBDコネクター用無線LANアダプター(試作品)を公開した。開発担当者によると、来年3月発売を目指して現在開発を進めているということだ。
もちろんターゲット車は今月発売される日産リーフである。

ちなみに、OBDとはOn Board Diagnosisの略で車載式故障診断システムのこと。大気汚染防止のため、排出ガス装置に異常が発生したときドライバーに警告し、故障の診断結果をECUに記録するシステムであり、アメリカでは1985年、日本でも2000年より新車搭載が義務づけられている。
OBDの端子はほとんどの場合ダッシュボード付近に装着されており、最近ではアフター用品として追加メーターのデータ入手元として活用されている。

テクトムは、以前よりこのOBDのコネクターに機器を接続することにより、ガソリン車の車両情報を専用モニターに表示し、燃費測定等を可能にしている。
例えば主力商品である燃費マネージャーFCM200Wの場合、瞬間燃費(km/L)、平均燃費(km/L)、燃料流量(cc/min, ml/min) 、今回燃費(km/L)、積算燃料(L)、今回距離(km)、積算距離(km)、車速(km/h)、 回転数(rpm) 、水温(℃)等の情報をOBDコネクターより入手し測定、表示することが出来る。

EVの場合、瞬間燃費等の情報は一切必要なくなるが、代わりに充電容量、充電状況、電力消費量等の情報が欲しくなってくる。
このOBDコネクター用無線LANアダプターではそういったEVならではの情報を入手することができるとのことだ。
また、従来の機種にない無線LANを搭載することにより、車両情報をスマートフォンに表示したり、PCで管理し、リアルタイムでサーバーに送って集計したりといった新機能も備わっている。
OBDコネクターに無線LANを搭載するメリットは製品本体を安価に提供することにも一役買っている。
それは、無線LANで発信したデータをスマートフォンで表示することで製品本体に表示部を設ける必要が無くなり、その分の製品コストも抑えられるとのことだ。

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さらに、このOBDコネクター用無線LANアダプターは、e燃費サイトにも自動的にアクセスし、情報を統計的に分析することも可能である。e燃費サイトと は、ガソリンの最新価格の提供や、携帯電話で自分の車の燃費やメンテナンス情報を記録することができるサイトである。(このサイトはリサーチ事業を展開し ているイードが運営しているため、統計的な情報共有サービスとしても情報提供することが可能とのことだ)
例えばEV車はどのような頻度で、1回にどのくらい走り、どこでどのくらい充電するか、エアコンはどのようにつかわれるのか等を
無線LANにて、e燃費サーバーにリアルタイムで飛ばすことにより、アンケート等ではわからないような、EV車の実際の使われ方を詳細に分析することが可能となる。

また、ユーザーは統計情報を得ることで、どのようにすれば燃費ならぬ電費?!をよくする走行が出来るかを知ることができる。
加えて、イードとしては、統計情報を含めた消費者意識調査をパッケージングすることで、EV市場への参入を検討する事業者へのコンサルティング行っていく ということである。このようなシステムが確立することにより、次世代のEVの電池の設計や充電スタンドの配置等EV社会推進に一役買うことは間違いない。

ちなみに無線LANの情報は、携帯電話を通じて常時交信もしくは家庭で充電する際に充電スタンドで一括して交信する
ことができるという。開発担当者によると本体の価格は1万円ぐらいでは発売したいとのこと。価格と使い勝手次第ではEVの必需品となりえそうな商品だ。春の発売を期待したい。