モーガンから58年ぶりに「スリーホイーラー」が登場!
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この画像のクルマ、まるで戦前のスリーホイーラー(3輪車)に見えるが、実はれっきとしたニュー・モデル。2011年に登場が予定されているモーガンの新型車だ。

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今でも1930年代から基本的に変わることのないクラシックなロードスター(2座オープン・スポーツ)を生産していることで知られるイギリスのモーガン。そもそもこの会社は、オートバイのエンジンを使ったスリー・ホイーラーの製造で有名になったのである。
モーガンが最初にスリーホイーラーを発表したのは1910年のこと。当時の自動車といえば、ごく限られた富裕層だけが手に入れられる "贅沢品" だった。そこでオートバイ用の部品を流用した簡素で廉価な「サイクルカー」と呼ばれる小型車が作られるようになり、モータリングに情熱を抱く庶民たちに愛されたのである。
これは、かつて我が国でも盛んに製造されたオート三輪と事情は似ている。
違うのは、日本のオート三輪がほぼ貨物輸送という用途のみを目的としていたのに対し、イギリスのサイクルカーはモーター・スポーツの道具として積極的に使われたことだ。
当時イギリスには100車種を越えるサイクルカーが存在したというが、中でもモーガンのスリーホイーラーは卓越した操縦性と運動性能を持っていたことから、スピード競技やトライアルにおける活躍で成功を収め、その後も基本設計は不変のまま1952年まで製造され続けた。

そのモーガンが、58年ぶりに「スリーホイーラー」を作ると発表した。これは単なる懐古趣味ではなく、21世紀の自動車が抱える環境保護の問題に対して、モーガンが提示する答えなのだそうだ。
エンジンはハーレー・ダビッドソンのオートバイ用1800ccV型2気筒ツインカム。「スクリーミン・イーグル」と呼ばれるハーレー最大排気量の「Vツイン」だ。これにマツダ製5速ギアボックスを組み合わせ、たった1つの後輪を駆動する。車両重量はわずか500kgで、0-60mph(約100km/h)は4.5秒とポルシェ911を凌ぐほど。ちなみに最高速度は115mph(約185km/h)と発表されている。
車体はチューブラー・フレームにアルミニウム製の「弾丸」型ボディが載るという成り立ちで、ボディ・カラーは標準で8色から選べる。内装には黒またはタンのレザーが張られ、 "航空機風" トグル・スイッチや、"爆弾投下ボタン" を模したスターター・ボタンが装備されるという。ワイヤー・ホイールやフェンダー、ヘッド・ランプ、ロール・バーなどはグロス・ブラックとなる。
もっとも、他のモーガン車と同様、このスリーホイーラーも顧客の好みに応じてビスポーク(特別注文仕様)で製作することが可能。ただし、豊富な資金を持ち長い納期(モーガンはこれで有名)を待てる "余裕のある人" だけが、自分仕様のスリーホイーラーを手に入れることが出来る。

価格について具体的な発表はなく、「パワー・トゥ・ウエイト・レシオにおいて同価格帯にライバルはいない」と言及されているのみ。もっとも、同じエンジンを積むハーレー・ダビッドソンが300〜400万円以上であることから推測すれば、昔のような「庶民向けの製品」にはならないだろう。

この21世紀のスリーホイーラーは、モーガンによると「現代のテクノロジーとクラシック・デザインの融合」であり、「壊れやすさや気難しさとは無縁に1920〜30年代頃に感じられたドライビングの歓びを味わうことが出来る」という。
実は同じようなことを考えた人は社外にもいて、イギリスにはモーガン・スリーホイーラーのレプリカ(のキット)を製造・販売する小さなメーカーも存在する。アニメーション監督として有名な宮崎駿氏もそのオーナーの1人。
今回、モーガン自らそのレプリカ、というか復刻版の製作に乗り出そうというわけである。
とは言っても公開された画像はどうやらモックですらなく、まだ単なるコンピュータ・グラフィックで描かれたもの(にしか見えない)。実車が発表されるのは来年の予定だ。

公式サイトから登録すれば最新情報を送ってもらえるそうなので、戦前のモータリングを追体験してみたい方や「紅の豚」気分を味わいたい方は、以下のリンクからどうぞ。

The Morgan Motor Company 「Morgan Threewheeler」

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