【東京コンクール・デレガンス2010】クラスC優勝は「アルファ ロメオ 1900CSS Coupe by Touring」!
第二次大戦後、自動車のボディには大きな変革の波が押し寄せる。それまで独立していたフェンダーがボディと一体化し、さらにモノコック構造を採用したモデルが主流となってくるのだ。「東京コンクール・デレガンス」のクラスC「ポストウォー・クラシック」部門で優勝した「アルファ ロメオ 1900CSS Coupe by Touring」はそんな時代を代表する1台。

Related Gallery:1957 Alfa Romeo 1900CSS Coupe by Touring

この車両のベースとなった「アルファ ロメオ 1900」は、戦後量産車メーカーに転身を図ったアルファ ロメオが初めて生産ラインで製造したモデルで、また初めてモノコック構造を採り入れたモデルでもある。1884ccの直列4気筒DOHCエンジンを積んで1950年に発表され、宣伝文句は「レースに勝てるファミリー・カー」だった。
今回展示された「1900CSS」はその派生モデルの進化形。"CSS"の"C"はイタリア語の"corto"「短い」の略で、ショート・ホイールベース版であることを意味し、また"SS"とは"Super Sprint"、つまり高性能版(Super)クーペ(Sprint)であることを表す。そして"by Touring"は、カロッツェリア・トゥーリングが架装したボディを持つという意味だ。

カロッツェリア・トゥーリングは「スーペル(スーパー)・レッジェーラ」という独自に開発した軽量ボディ製作技術の特許を持つことで知られる1926年創業のコーチ・ビルダー(車体製作業者)。戦前からアルファ ロメオとは関係が深く、「8C 2900B」や「6C 2500」などの名車を生んでいる。トゥーリングによるクーペは1900SSの標準ボディとして用意されていたものだが、この他にもピニンファリーナやヴィニャーレ、ギア、ザガートなど様々なカロッツェリアがこの1900SSのボディ製作に腕を振るった。中にはクーペだけでなく、オープン・ボディのコンヴァーチブルも存在する。

この1957年型のトゥーリング製ボディはいわゆる後期型で、56年に発表されたことから「セリエ'56」とも呼ばれるそうだ。
Superの名の通り、排気量1975ccに拡大されたエンジンは115psを発生、(標準型の4速に対して)5速トランスミッションを介して最高速度は180km/hに達した。