【ノスタルジック2デイズ】現代の路上に対応した「マツダ・コスモスポーツ」
次にご紹介する「マツダ・コスモスポーツ」もまた エンジン・スワップされた車両だ。
製作した「ガレージ スターフィールド」の方にお話を伺ったところ、エンジンは491cc×2の10A型ローターリー・エンジンに換わって「ルーチェ」用の13B(654cc×2)を搭載。シートも現代的なマツダスピード製に交換されている。

この車両のオーナーはアメリカ在住で、今回の展示が終了したらすぐにアメリカに送られるという。あちらの路上で「 普通に乗るため」に製作されたというわけだ。
フロアマットとカーペットは新しく独自に製作したものに張り替えられている。厚みがあり、色も大変美しいものだった。旧いクルマも「この辺りを交換すると、印象はだいぶ変わる」とのこと。確かに 古くさい感じはまったくない。赤いカーペットとナルディのウッド・ステアリングはオリジナルに準じたものだ。



1967年に発売された「マツダ・コスモスポーツ」は、世界で初めてロータリー・エンジンを "本格的に量産・実用化して" 搭載したクルマだった(ローターリー・エンジン搭載市販車としてはNSUスパイダーに次ぐ2番目。2ローターとしては世界初)。
全長4130mm×全幅1590mm×全高1165mmの低く流れるようなボディ・デザインは、小型軽量のロータリー・エンジンだからこそ実現できたことが画像からもお解りいただけるだろう。940kgの車体に、最高出力110ps・最大トルク13.3kgmを発生する2ローター式10A型エンジンを積み、最高速度は185km/h、0-400m加速16.3秒を記録した。
1968年のマイナーチェンジによってエンジンは128ps/14.2kgmにパワーアップされ、最高速度200km/h・0-400m加速15.8秒へと短縮。今回展示された車両はこの後期型だ。

コスモスポーツの現在の価格相場は、レストア・ベースのような状態の200万円から、ある程度きちんと仕上げたもので300万円ほど。台数(タマ数)は少ないのでは?と訊いてみると、「かつてオーストラリアやドイツに買われて行った車両が、また最近戻って来ている」とのことだ。当時のロータリー・エンジンは、「今乗っても高回転まで楽しめる」点が魅力だという。
とは言え、エンジンを載せ換える人は結構多いらしく、中には3ローターの20B型(バブル末期に登場した「ユーノス・コスモ」に採用されていた)に換装する人もいるとか。搭載位置をずらせば、十分積めるのだそうである。
コスモスポーツの新車当時、販売価格は148万円。今の貨幣価値に換算すると1,000万円以上もする高級スポーツクーペだった。それを考えれば現在の300万円という値段は意外と安いかも!?
"3万キロに1回" といわれるオーバーホールも、スターフィールドではハウジングを研磨しコーティングすることで寿命を長くすることが可能だそうだ。

余談だが、コスモスポーツといえば、特撮テレビ番組「帰ってきたウルトラマン」の中で、地球を守るMAT隊員が乗っていた「マット・ビハイクル」のベース車として一部の世代には大変有名である。
「特撮マニア」と「ロータリー愛好家」の両方に愛される、実に幸せなクルマではないか。


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