【ノスタルジック2デイズ】エアコン付・オートマで乗れる!「フェアレディ SR311」
「ノスタルジック2デイズ」に出展されていた旧車たちは、大きくいって「オリジナルに忠実」派と、「モディファイを厭わず」派にわかれる。
トヨタ・スポーツ800」を紹介した際に、「エアコン・オートマが欲しいという声もあるが、それは物理的に不可能だ」という話を担当者から聞いた。しかし、「ロッキー・オート」が手がけたこちらの「フェアレディ2000 SR311」は、そんな希望にも応えてしまおうというもの。
「フェアレディ」と言えば今では「Z」が有名だが、SR311はその祖先の2代目。
初代は1960年に発表されたSPL212型「フェアレディ1200」で、当時の日産の社長だった川又克二氏が、ブロードウェイでロングラン公演記録を更新していたミュージカル「マイ・フェアレディ(My Fair Lady)」を観てこの名前を付けた。
2代目フェアレディは、SP310型「フェアレディ1500」として1962年に登場。1965年には「シルビア」と共通の1595ccエンジンを積んだSP311型「フェアレディ1600」へと進化し、さらに1967年、1982ccの直列4気筒SOHCエンジンと5速トランスミッションを搭載して登場したのがSR311型「フェアレディ2000」だ。
U20型ユニットはツイン・キャブレターとデュアル・エクゾーストの採用で最高出力145ps、最大トルク18.0kgmを発生。910kgの車体を、0-400m加速15.4秒、最高速度205km/hまで引っ張った。日本車初の「200km/h超え」である。当時の新車価格はラジオ・ヒーター装着車で91万円。ほぼ同じ排気量を持つトヨタ2000GTの半値以下とはいえ、現在の感覚に換算すれば約700万円になる(ちなみに今のフェアレディZロードスターは500万円位)。全長3910mm×全幅1495mm×全高1300mmというサイズは、今で言うBセグメント並みの長さに、軽自動車より約2cmほど幅広いだけだ。

ロッキー・オートはこの車体に、90年代の日産シルビアが積んでいたSR20型エンジンを搭載してしまった。トランスミッションもオートマチックでエアコン装備。ハンドルが重いことで有名なSR311だが、この車両にはパワーステアリングまで装着されている。
ロッキー・オートの方にお話をうかがうと、このモディファイの目的には「壊れないで安心して乗れること」の他に「環境負荷を減らすこと」もあるそうだ。
エアコンがなくても、クラッチやステアリングが重くても、好きで乗っている本人には我慢できるだろう。しかし、都市部に住んでいると困るのが「暖気運転」である。周囲からは無駄に排気ガスと騒音をまき散らしているようにしか見えず、また愛車のためとはいえ地球温暖化に一役買ってしまっていることで気がとがめる人も多いだろう。
エンジンを換装してしまえば長時間の暖気運転は不要、旧車の軽い車重との組み合わせで燃費も10km/リッターは下回らないそうだ。
価格はこの仕様で498万円。高いように感じるかも知れないが、走る環境を選ぶオリジナルに比べ て"乗れる機会" は確実に増えるし、維持費を計算に入れればかえって安くつくかも知れない。
シルビアのSR20なら、ターボ付き(SR20DET)も選べる?と担当者にきけば、「余裕」の返事。もっとも、その場合はブレーキや足回りも相談した方がいいだろう。

クラシックカーに現代の機械を積んで快適に乗れるクルマを作るというのは、アメリカではわりと一般的に行われているし、最近では、あのメルセデス-AMGも自社の300SLに最新型エンジンを積んだクルマを製作しているくらいである。

"原理主義者" は眉をひそめるかも知れないが、これもまた「旧車の楽しみ方」の1つと言えるのではないだろうか。


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