Automotive News Europeによると、日本でも人気のスモールカー「フィアット500」に、新しい2気筒エンジンが積まれることになるようだ。

フィアット・パワートレイン・テクノロジーが開発したこの小型ユニットは、スロットルバルブを持たず電子制御油圧式バルブコントロールによって吸入空気量を(吸気バルブで)調整するという「マルチエア」を採用していることから、通称「ツイン・エア」エンジンと呼ばれる。排気量900ccながらターボチャージャーで過給され85馬力を発生するという。現在フィアット500が搭載する1.2リッターエンジンが69馬力であることを考えれば、充分以上といえるだろう。

さらに注目されるのはそのCO2排出量だ。フィアットはまだ正確な数字を発表していないが、このエンジンが積まれたフィアット500なら100g/kmを切るだろうと言われている。現在販売されている1.2リッターモデルのフィアット500は、アイドリングストップ機構と「デュアロジック」トランスミッションを組み合わせて、やっと110kg/kmなのだ。

これらのことから、この2気筒モデルは単なる廉価版として作られるわけではなさそうである。タタ・ナノが2気筒を積んでいることとは事情が違うというわけだ。
そもそも、現在のフィアット500がそのデザイン要素をいただいた(元ネタとも言える)2代目 "ヌォーヴァ" 500が積んでいたのが直列2気筒であったことを思えば、よりオリジナル(本物)に近づいたと考えることも出来る(搭載位置は異なるけれど)。シリンダー数が半減しても、性能的にも精神的にも辛くならないのはフィアット500だからこそとも言えるだろう。

2気筒エンジンといえば、我が国でも昨年の東京モーターショーでダイハツが展示していた軽自動車用ユニットが記憶に新しい。小型車用のガソリン・エンジンとして、2気筒ターボは今後注目されるソリューションになりそうである。
だが2気筒で問題となるのが振動だ。ダイハツでも、振動特性で3気筒以上を実現することが商品化の条件としている。フィアットはその辺りをどのように解決して来るのか注目したい。
フィアット500なら振動すらも「レトロな味わい」として許される、というわけではあるまい。なぜならこのエンジン、小さな高級車として名を馳せた「ランチア・イプシロン」にも積まれるのだから。

この「ツイン・エア」エンジンのデビューは3月に開催されるジュネーブ・オート・ショー。さらにブーストアップ版の105馬力仕様と、自然吸気版65馬力仕様が追加されるという。
残念なのはこのエンジン、ヨーロッパでのみ販売が計画されているということだ。今後大きな市場となるはずの北米で売られない理由はともかくとして、日本には輸入されることを(フィアット・ジャパンには)期待したい。


READ(引用):Automotive News Europe


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