ホンダは16日、「インターナビ・プレミアムクラブ」会員向けに、通信費が無料で各種情報サービスを利用できる「リンクアップフリー」を開始すると発表した。25日に発表される新型ハイブリッドカー「CR-Z」から始め、今後順次適用車種を拡大して行くという。
この「リンクアップフリー」は新車納車時に専用通信機器でのデータ通信が可能な状態になっているため、ユーザーによる接続設定が不要。また、車検時にホンダ販売店で更新手続きをすれば、車両を所有している間は通信費無料でサービスを利用し続けることが出来る。


具体的にどのようなサービスが受けられるのかというと、まず、このシステムはインターナビ情報センターに定期的に自動接続してリアルタイムでより多くの走行データを収集するため、常に最新の交通情報を基にしたルート案内が可能になるということが挙げられる。所要時間や最適なルート検索などの精度も上がるはずだ。
また、インサイトでお馴染みの「エコアシスト」や「エコランキング」とも連携。各ユーザーからアップロードされた燃費情報を分析し、よりCO2を出さない運転操作をドライバーに指示したり、燃費ランキングに参加することでエコ運転のモチベーションを向上させたりする。
CO2削減のためとはいえ、「クルマに指図される」ようなこの機能を,おせっかいだと不愉快に思う人もいるだろう。しかし、F1でレースに勝利するためにクルマとピット間でデータ通信する「テレメタリー・システム」が民間に降りて来たと思えば、「さすがホンダだ」という気もしてくる(かも知れない)。「エコ・グランプリ参戦ドライバー」になってこの "競技" を楽しむのも一興かと。かつて1000馬力を誇ったターボ時代のホンダ・エンジンも、1馬力あたりの燃料消費量でいえば現代のインサイトと変わらなかったそうである。レース中の給油が許されていなかったあの時代のF1も、ある意味エコ・グランプリだったと言えなくもない。

さらにリンクアップフリーが提供するサービスとしては、メーカーから直接ユーザー(のカーナビ)に情報を配信する「ホンダからのお知らせ」や、「Yahoo!グルメ」と連携して飲食店情報を検索する「インターネットリンク」などがある。
ただし、自分でURLを入力してインターネット上のサイトを自由に閲覧することは出来ない。
通信料は無料だが、サービスを受けるためには当然、純正品のカーナビを装着しなければならないし、また車検をホンダ・ディーラー以外の所で受けた場合には、更新手数料が別途必要になるなど、販売店とのより密接な "お付き合い" が求められることは必至だ。
なお、このリンクアップフリーはウィルコムのPHSデータ通信サービスを利用するものであり、これまで用意されていた "有料の" インターナビ・データ通信は使い放題プランで1,050円/月から11,550円/年ほどの通信料が必要だった。
ホンダから(いま何かと話題の)ウィルコムに支払われるはずの通信費が、一体どのような形で賄われることになるのか、一度考えてみた上でサービスの利用を決めるといいだろう。