ルノーは30日、新型マシンR30を披露すると同時にレギュラードライバーとしてロシア人のヴィタリー・ペトロフを採用したことを発表した。ペトロフは昨年GP2シリーズ2位。初のロシア人F1ドライバー誕生となる。

ルノーのドライバーは、昨年10月にロバート・クビサが既に決定しており、残り1つのシート巡って日本の佐藤琢磨が交渉中であると噂されていた。フランスの「Auto Hebdo」誌は1月初め、クビサのチームメイトはニック・ハイドフェルドと佐藤琢磨が有力候補であると報じていた。F1公式サイトで行われたファンによる投票「ルノーのドライバーには誰がいいと思うか?」においてもこの2人の名前は常に上位にあった。

それではなぜ、ここに来てペトロフに決まったのか?
最大の理由として考えられているのは、ペトロフがチームに持ち込む巨額のスポンサー・マネーだ。ドイツの「Bild」紙によるとその額は1500万ユーロ(約19億円)と言われている。用立てしたのはロシア最大の商業銀行ズベルバンクと、天然ガスの生産・供給においては世界最大といわれるロシアの半国営企業ガスプロム。
残念ながら現在の日本には、そこまで佐藤を応援しようという企業はなかったということか。2008年5月にスーパー・アグリF1チームが資金不足から撤退した時期と比べても、今の方が経済状況は良くないのだから致し方ない。

しかし良いニュースもある。
今のところ日本人F1ドライバーとしてシートが確定しているのはザウバーの小林可夢偉ただ一人だが、そのザウバーには喜ばしいことに日本の薬用シャンプー・ブランド「スカルプD」がスポンサーとして加わるという発表があった。メインスポンサーすらまだ決まらないザウバーだから、これは日本のファンにとっても心強い報せである。

ロータスに続いてルノーのシートまで逃したことにより、佐藤琢磨のF1復帰はかなり難しいと見られている。
昨年、佐藤はアメリカでインディーカーのレースが開催されるサーキットに姿を見せたことから、今年はIRLに参戦するのではないかという噂もある。現在のIRLはホンダが唯一のエンジン・サプライヤーであるため、ホンダと関係が深い(深かった)佐藤琢磨の名前が囁かれる理由にもなっているようだ。
2008年9月に第二子として女の子が誕生した佐藤琢磨。娘にも是非、レースをしている父の姿を見せてあげたいものである。