こちらもGRMN(GAZOO Racing tuned by MN)によるコンセブトカー、SPORTS HYBRID Concept。ガソリンエンジンとモーターの組み合わせで四輪を駆動するハイブリッドのスポーツカーだ。
ベースは2007年に生産が終了しているミドシップのオープン2シーター、MR-S。1.8リッター直列4気筒に換わってミドに積まれるのは3.3リッターV6。3MZ-FEと発表されているエンジンはハリアー・ハイブリッドに積まれているものと同じだから、おそらくハイブリッド・システムも含めて、パワートレーンはハリアーのものをベースにしていると思われる。ただしエンジン+モーターで後輪を、さらにモーターで前輪を駆動する4WDは、エンジン搭載位置同様にハリアーと前後が逆になる。トランスミッションもハリアー・ハイブリッド同様に電気式CVTだ。

全長4195mm、全幅1895mm、全高1170mmというサイズはMR-Sより200mmずつ長く広く65mm低い。車両重量は1300kgと約3割ほど増加しているが、2トンに達しようかというハリアー・ハイブリッドと比べれば充分軽い。確かに「エコと走る楽しさを両立」(資料より)させていそうだが、担当者に話を聞くと「ハイブリッドはパワーのため」と明言されていた。正直、燃費は厳しいそうだ。
市販化に関しては、ベース車であるMR-Sがすでに生産されていないため難しいのではないかと訊くと、そもそもこのクルマ自体、スタビリティとスポーティを両立するためコスト度外視で作ったものだから、市販化はかなり遠いとのこと。MR-Sから流用したのはボディと内装くらいで、足回りもまったく違うらしい。

あくまでも市販車をベースにパーツを加えることで完成させ、製品として販売することが前提のG'sシリーズ車に比べ、GRMNのクルマはベース車からは一部を流用しているに過ぎず、必要とあらばパワートレーンまで変更してほとんど新たなクルマを作り上げようとしていることがお分かりだろう。
G'sの担当者から聞いた話によれば、GRMNは時間と手間をかけて作り込み、販売する時は数を絞る(当然高価になる)のに対し、G'sはラインを出たクルマをベースに「1つのグレードとして」販売していくそうだ。両者の技術的な交流は当然密に行われ、GAZOO Racingによってつくられた「走りの味」は、G Sportsにも注ぎ込まれる。多くの人が手の届きやすい価格で味わえるのがG'sで、限られた人向けで高価だがより味が濃いのはGRMNであると考えてよさそうだ。


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