今、イタリアで一番胸を痛めている人物と言えば、フェラーリのルカ・ディ・モンテゼーモロ会長かもしれない。

なぜなら、ロードカーのアンバサダーおよびコンサルタントとしてフェラーリと契約を結んでいるミハエル・シューマッハが、メルセデスGPからF1ドライバーとして復帰するチャンスを与えられているからだ。彼はチームにこだわらず、現役復帰にかなり意欲を示しており、フェラーリ離脱もやむなしとしているのだ。

シューマッハもメルセデスF1チームも、この件にかんしてまだ公にはしていないが、マスコミでは数週間前から現役復帰の報道が絶えない。




先週、シューマッハはモンテゼーモロ会長に電話をし、メルセデスからのオファーを受ける可能性がかなり高いことを伝えたという。今年初めにバイク事故で痛めた首の完治さえ確認されれば、決定に至るのはほぼ間違いなさそうだ。

41才になるシューマッハの現役復帰が実現すれば、メルセデスの一員としてF1史上最も偉大なドライバーに名を連ねることになるだろう。これはフェラーリのモンテゼーモロ会長にとってはかなりの痛手だ。過去のシューマッハを「本物のミハエル・シューマッハ」と呼び、メルセデスの一員となる見込みのシューマッハを「新しいミハエル・シューマッハ」と呼んでいること一つみても、心中穏やかではないのが分かる。

モンテゼーモロ会長には同情するが、シューマッハの復帰が実現すれば、来るべきF1シーズンは大いに楽しみとなる。メルセデスにロズベルグとシューマッハ、フェラーリにはアロンソとマッサ、マクラーレンにハミルトンとバトン、レッドブルにはベッテルがいるのだ。ここ10年でこれほど役者がそろったF1の舞台はなかっただろう。

ファンにとっては、来年の3月が本当に待ち遠しい。