日本のカロッツェリアとも言える「ミツオカ」と、アメリカの老舗ギターメーカー「リッケンバッカー」のコラボレーションが実現した。

光岡自動車は「大蛇(オロチ)」と「卑弥呼(ヒミコ)」のリッケンバッカー特別仕様車を各限定5台で発売することを発表。12月10日から予約受付を開始した。

リッケンバッカーといえば1932年に世界初で商品化されたエレクトリック・ギター「フライング・パン」を発売した楽器メーカー。
60年代にはビートルズのジョン・レノン、ジョージ・ハリスン、ポール・マッカートニーが使用していたことで人気を集め、世界的な人気ギター・ブランドとなった。現在でも愛用するミュージシャンは多く、他のギターでは出せない独特のサウンドと工芸品のような繊細で美しい仕上げは大勢の愛好家達に支持され続けている。
フェンダーやギブソンといった有名ギター・メーカーが機械による大量生産や人件費の安い外国で製造するようになった現在でも、アメリカ国内で手作りすること(ハンドメイド・イン・アメリカ)にこだわるリッケンバッカー社の「職人魂」と、ミツオカの「手作りだからこそ具現化が可能な造形美やクオリティにこだわった車作りへの想いが互いに共感し合い(プレスリリースから)」今回の特別仕様車が誕生したという。

リッケンバッカーのギターから引用した特別装備はというと、室内にはRをかたどったテールピースから6本の弦が伸びる様を描いた刺繍入り本革シートやギターのボディ風木目調パネルを装備、外装ではリッケンバッカーのヘッドに付くトラスロッドカバーを模したエンブレムが付けられている。
価格はオロチが948万円、ヒミコが632万円。ベース車はオロチが標準仕様モデル(878万円)、ヒミコがHi Premium(562万円)だから、ざっとリッケンバッカーのギター2本分、高い。
ギターボディ"風"の木目"調"パネルが、どれだけリッケンバッカーの光沢あるメイプルボディに近づけているかは、ミツオカ側の職人による腕の見せ所だろう。ジョン・レノンのファンなら彼のギターと同じ黒いボディカラーを選びたいかも知れないが、ソリッドのブラックが欲しければ特別注文となる。


そもそもアメリカに輸出されていないミツオカのクルマにどうしてリッケンバッカーの職人が共感したのか不思議な感じもするが、そこには間を取り持った第三者の存在があるのだ。
このコラボレーションはリッケンバッカー・ブランドをライセンス展開する日本プロパティ開発株式会社が、「リッケンバッカープロジェクト」第一弾として商品化したもので、今後はクルマに留まらずレストランやホテルも計画されているそうだ。

スポーツカーのデザインやカラーリングをギターに取り入れた例はいくつかあるが、今回のような逆のパターンは世界的に見ても稀ではないだろうか。
どちらかと言えば60年代のイギリス製ロードスターを思わせるヒミコの方が(まだしも)リッケンバッカーのイメージには似合いそうだが、いかがなものだろう?

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