ロイターによると、中国の自動車メーカー、北京汽車工業(以下、BAIC)は、サーブ買収のため、中国銀行からおよそ2600億円もの融資を確保したようだ。一方で、この巨額融資は、中国国内での経営規模を拡大するための資金だという見方もある。単にクライスラーとヒュンダイとの事業提携を基盤に、資金や技術を底上げし、生産拡大を図るためなのかもしれない。

また、サーブ買収と自社の経営改革の両方を目指す可能性も考えられる。というのも、ケーニグセグゼネラルモーターズ(GM)傘下のサーブを買収しようとしたときの合意額は約900億円であり、BAICが同額でサーブを買い取れるとしたら、融資額の約1700億円は、自社とサーブの事業運営に当てられるからだ。

ちなみに、GMとの交渉が破談になったケーニグセグの資金は、欧州投資銀行からの融資が約550億円で、残りの約360億円はBAICから供給されたものだった。

もちろん、BAICの動向にかんしては推測であり、全く別の使い道が検討されている可能性もある。現時点で確実なことは、BAICが莫大な額の人民元を確保し、いまだ使用していない上に、中国でサーブ9-5の新型モデルが生産されるという計画が止まっていることだ。今後、サーブ買収の計画にはまだまだ変更の余地がありそうだ。