3度のワールド・チャンピオンに輝き「サー」の称号を授与された元F1ドライバー、ジャッキー・スチュワートの70歳の誕生日祝いに、その息子ポールが楽曲を制作し贈った。 それだけなら単なる家族内のエピソードに過ぎないが、あのエリック・クラプトンがギターで参加しているとなれば聴いてみたいという人も多いのではないだろうか。

この「Fly Free」という曲は、AmazonやiTunes Music Storeでダウンロード販売され、その収益金はサー・ジャッキーがチェアマンを務める慈善団体The Grand Prix Mechanics Chartable Trustに寄付される。レース中に怪我したメカニックやピットクルーの治療費などに使われるそうだ。
ポール・スチュワートは別に音楽が本業というわけではまったくなく、かつては国際F3000チーム「ポール・スチュワート・レーシング」を率いてデビッド・クルサードやジル・ド・フェランらを輩出した。その後父ジャッキー・スチュワートと共に「スチュワート・レーシング」を創設してF1に参戦。3年目の1999年にはジョニー・ハーバードのドライブで初優勝し、コンストラクターズ4位を記録したが、翌年チームはフォードに買収され「ジャガー・レーシング」となる。ポールはCOOとして残ったが、大腸癌を患い治療のため間もなく辞職した。
今回のニュースでポールが少なくとも曲を作ったり歌ったりできるようには回復していたことが分かり、サー・ジャッキーが70歳を迎えたことと同じ位喜ばしい。

エリック・クラプトンはよくF1のパドックで目撃されているし、クラプトンと親交の深かった元ビートルズのジョージ・ハリスンがF1ドライバーをテーマに作った曲「Faster」のミュージック・ビデオの中では、ジャッキー・スチュワートがタクシー運転手として登場している。ジョージが存命であったなら、今回のレコーディングにも参加していたに違いない。
ちなみにハモンド・オルガンを担当しているドン・エイリーという人もイギリスのハードロックの世界ではよく知られたキーボーディストで、現在ではディープ・パープルという超有名バンドの一員だ。


この曲に興味を持った人は、サー・ジャッキーの公式サイトで聴いてみることをお勧めする。 クラプトンのギターはともかく、ポール・スチュワートの歌唱力についての評価は各人にお任せするが、イギリスの音楽とモータースポーツを愛する人は、ぜひ(チャリティーに参加する気持ちで)購入してみてはいかがだろうか?